S1第一章 6話 「はじめての作業!!」
2日後 仮想世界 作業場のアパート
純貴「先に着いたし、エリシアに切り替えよう」
スマホを取り出し、エリシアを起動する
キラキラとした、青い光に包まれる
Fluid「よし、後はDIVAさんを待つだけだな」
すると、ドアが開きDIVAが入ってきた
Fluid「えっ!DIVAさん、もう来てたんですか!」
DIVA「うん、大家さんと色々話してた」
Fluid「どんな話をしてたんですか?」
DIVA「色々って言っても、軽い雑談だけどね」
Fluid「もうそんなに仲良くなったんですか!?」
DIVA「うん、娘さんが鈴河昴が好きらしくて、CDとライブDVDを観ているうちに、大家さんもファンになったらしい」
「だから、俺と同じ“ROSE”なんだ!」
Fluid「鈴河昴って、やっぱスゴイんだな〜」
「大家さんみたいな、お父さん世代もファンにしちゃうから!」
鈴河昴とは、現実世界で活動するボーイズグループ「EVIDance」のセンターで絶対的エースだ
DIVAのモデルになった中条巧も、鈴河昴に憧れて芸能界に入っている
「ROSE」とはEVIDanceのファンネームだ
Fluid「えっ〜と、DIVAとして会ったんですか?」
DIVA「ううん、先に大家さんと話したよ」
Fluid「そうだったんですね、なんか安心しました」
DIVA「今日やることを忘れたてたんだって、思ったんでしょ」
Fluid「全然違うんですけど、そうゆうことにしてください(笑)」
DIVA「そうね」
そう言い少し笑った
DIVA「このままだったら、ただ雑談するだけになっちゃうから…」
「曲作ろ」
DIVAはいつも通りの口調で言った
Fluid「はい…、作りましょ…フフッ笑」
「フッハハハハハ!!!!」
「少しおいて…笑“曲作ろ”ってド直球過ぎません?笑笑笑」
DIVA「いやいや、“曲作ろ”でしょ!」
「間をおいた自覚ないのに!」
笑いが止まらないFluidに混乱を禁じ得ないDIVA
Fluid「ハッハッハッハ!!!!!!」
Fluid「ハッハッハッ!!!すみません笑笑!!!」
「今日は…初投稿の曲を作らないといけないのに…」
DIVA「落ち着いてからで良いよ」
そして、Fluidが落ち着くまで待つことにした
意外と数秒で落ち着いた
このまま前々から決めていたコンセプトを伝える
DIVA「初投稿の曲のコンセプトなんだけど…」
「“旅立ち”が良いなって思った」
Fluid「なんで“旅立ち”なんですか?」
DIVA「初投稿って一度しかないから、言い方を変えれば、“初めてとお別れ”って言えるんじゃないかって思って」
Fluid「なるほど、すごく深いコンセプトですね」
DIVA「このコンセプトで進めていい?」
Fluid「はい!」
DIVA「曲と歌詞を同時進行で作って、後で調整するでOK?」
Fluid「わかりました!」
そして、曲の制作をする
DIVAは、作曲と編曲、メディシンの全ての楽曲のプロデュサーを担当している。
パソコンの音楽ソフトに打ち込むスタイルだ
Fluidは、作詞と音源のピアノとギターの伴奏を担当している
ノートに書き込むアナログスタイルだ
最初はお互い黙々と作業していたが、しばらくしてFluidがDIVAに話しかけた
Fluid「DIVAさん、今どうですか?」
DIVA「サビ終わって、今Aメロ作ってる」
「そっちはどう?」
Fluid「大体出来たので、後は詰めるだけですね」
DIVA「そうなんだ、ちょっと見せていい?」
Fluid「はい、どうぞ」
Fluidは歌詞ノートをDIVA渡した
DIVAは一通り目を通し、Fluidに感想を言った
DIVA「結構、明るい歌詞だね」
「もっと、悲しい歌詞かと思ってた」
Fluid「旅立ちだから、寂しい気持ちもあるけど、“希望”とか明るさを出してみました」
DIVA「そうなんだ…」
「俺、真逆な感じで作っちゃった」
そう言いパソコンで、既に出来ていたサビの部分を聴かせた
全部聴いた後、Fluidが言った
Fluid「確かに、暗い感じの曲調ですね」
「“離れたくないけど、離れなきゃいけない”っていう感じで」
DIVA「本当に真逆になっちゃったね…歌詞とメロディーが」
Fluid「そうですね、」
ここで、2人は口には出さなかったが、「“旅立ち”という言葉の解釈が分かれたんだ」と感じた
Fluid「旅立ちって色んな感情が湧いてきますよね。希望とか不安とか」
「この曲は、どっちにしますか?」
DIVA「うーん、このユニットのコンセプト的に、どっちかっていえば、“不安”にしたらいいじゃないかな」
「それに新しい環境に旅立つって、不安に思う人とかいっぱいいると思うし、それが大半だと思う」
Fluid「俺は“明るさ”を出したいなと思います」
「不安に思う人がいるなら、励ますっていう意味で明るい曲がいいって思います」
お互いが見事に逆の解釈をしていた
DIVA「俺は、皆の不安な気持ちをメロディーにしたんだ、だから明るさの要素全然ないな…」
DIVAが「これからどうすれば良いんだ…」と悩むように言った
Fluid「俺は、これから旅立つ人が不安な心に寄り添うっていう意味で、前向きな歌詞を書きました」
Fluidは真っ直ぐな瞳でDIVAに自分の意見を言った
このまま話し合っても平行線になるだけで、何も起きない
Fluidの言葉を聞き、そう思ったDIVAはFluidに言った
DIVA「今日は一旦切り立てて、明日の夜に話し合おう。もう22時だし、明日早いんでしょ?」
Fluid「はい…明日学校です」
DIVA「だから、早く帰って寝てね」
Fluid「わかりました、すみません」
DIVA「Fluidは悪くないよ」
2人はエリシアを切った
現実世界に帰る準備が終わった純貴に巧が「おやすみなさい」と言って、純貴は現実世界に戻った
巧は作業場に残って隣の部屋行き、大きな窓から見える景色を1人で見ていた




