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メディシン −命の叫びの代弁をする2人の作曲家−  作者: 浅野翔太(小説家&アイドル)
S1第二章 「STARMAKER Trainee Project」 【巧&DIVA視点】
17/31

S1第二章 4話 「初のグループ全員でのご飯!」

5日後 レッスン室


ボイストレーナー「まず、体の力を抜いてブラブラしましょう」

その指示に従い、力を抜いて腕をブラブラしていた


今日はボイスレッスンをする

今回は、ただ先輩の曲を踊るんじゃなくて、自分達で歌う事になっている

先輩以前に人の曲を歌うのだから、リスペクトを払うために歌い切るのは当然の事だ


ボイストレーナー「この曲の歌詞は、“ダークな王子様がお姫様のことを純粋に守りたいと強く想う”内容なので、曲の世界観にどっぷり浸かって歌ってください」


CHAMPION「はい!」


それから、先生から名前を呼ばれて、1人ずつ前に出て歌の評価される

歌の練習は初回で、今後のボイトレでの成長を確認するために、課題曲を歌うところを録音されている


その課題曲で、いきなり披露曲を歌う事になった



俺以外のメンバーの評価↓

・叶人さん

叶人「〜〜♪♪ーーー!!!」


ボイストレーナー「優しい歌声だね」

「歌詞に感情を込めるともっと良くなるよ」


叶人「はい!」


叶人さんは元気よく返事をした

この人はメインダンサーと振付担当の3人の内の1人になる



.葉大さん

葉大「ーーーー!!!」


ボイストレーナー「個性的な歌声でいい」

「今回披露する曲はアップテンポな曲だけど、普通にバラードでも合う歌声だね」


葉大「ありがとうございます」


葉大さんは、CHAMPIONのメインボーカルになることが決定している

しかもメインダンサーと振付担当にもなる

多才な人なんだな…



・裕さん

裕「〜〜〜♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪」


ボイストレーナー「優しい低音ボイスがいいね」

「それに加えて、腹式呼吸を身に着けたら無敵だよ」


裕「ありがとうございます」


裕さんの声はグループに欲しい、歌のベースになる低音の持ち主だ



・愛斗さん

愛斗「ーーーー♪♪♪♪」


ボイストレーナー「甘い歌声だね」

「音程をしっかり捕まえるようになったら、その歌声がしっかり活かされるよ」



愛斗さんの歌はブレている所もあったが、改善すればきっと、耳からファンになる歌になる



·透流さん

透流「ーーーー♪♪♪♪ーー!!!!!!」


ボイストレーナー「マイク乗りが良い歌声!」

「この調子で練習して下さい」

透流「はい!」


透流さんもメインダンサー&振付担当になる

俺のダンスのアドバイスが的確でわかりやすい

ダンスも出来て、歌もいけるのか…



・リーダー

健人「〜〜〜♪♪♪ーーー♪♪♪♪」


ボイストレーナー「歌だけでファンになりそうだね」

「CHAMPIONの歌唱力を1人で底上げしてる」


流石、社長直々にリーダーに任命された人だ

この人は昔から歌·ダンス·演技、全ての実力がある



歌も上手くて、ダンスも上手い6人と、何も出来ない俺1人か…

そりゃあ、6人全員「なんでこんな奴がセンターなんだ?」って思うはずだ



最後は俺だ…


しかも「CHAMPIONの歌唱力を底上げしている」人の後とか、俺の下手さが露呈する…!!


ボイストレーナー「次、巧」


巧「はいっ!」



俺は先生の前に立った

ボイストレーナー「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」

「一旦、深呼吸しよっか」


先生から見て、緊張していると分かるくらいには、緊張していたと思う

先生から「吸ってー」「吐いてー」と言われ、それを2回続けてから、歌う心の準備が出来た


ボイストレーナー「それじゃあ、いきますよ」

先生がスマホから曲をかけた


イントロなしの曲だから、「コン、コン、コン」とカウントが入る

カウントが終わる直前で息を吸って、曲の世界観だけに集中して俺は歌った


歌っている間はとても楽しかった

何もかも忘れて、曲の世界観に入って歌った


自分は曲の主人公の王子様になったんだ



歌い終わって、先生を見た

先生は驚いた表情をして拍手した


ボイストレーナー「スゴイ!」


「なんだろう…本当に王子様が憑依したような表情と歌い方だった!声もしっかり出てたし!」


「社長がセンターに、巧を選んだ理由がわかる」



巧「ありがとうございます!」

歌で目上の人に褒められた事は初めてだ

俺はスゴく嬉しかった


しかも、自分がセンターだということを肯定してくださった

自分もCHAMPIONで役に立つのかな…



ボイストレーナー「次回から本格的に練習を始めます」


「皆さんの歌が、今後どう成長するのか楽しみです」


「今日はこれで終わりです。ありがとうございました」



CHAMPION「ありがとうございました!」




レッスン後 更衣室


更衣室で、全員で着替えながら談笑している

本っ当に、着替えの時間は恥ずかしいので、後ろを背中を見せて急いで着替えて、更衣室から出ている


あ~、1人で着替えたいよ!

でも、俺の性別のことなんて認められないよな…



透流「巧さ、さっきの歌う時めっちゃビクビクしてたよな(笑)」


健人「わかります!あれめっちゃ面白かった(笑)!」


愛斗「アッハハハハ!!!!!!」

メンバーが男子校みたいに騒いで、ドカ笑いしている


見ているだけなら本当に面白いし楽しいけど、その輪に入るのはちょっと苦しいな



俺はこのグループにいて、良いのだろうか…?


男子ノリも出来ないし、更衣室とかお風呂とか「性別」で区別しているところとか、本当に大丈夫なのかと心配になる


もう着替えたし、そのまま帰ろうと思う



健人「巧」

そう呼ばれて、振り返った


また何か言われるのだろう

基本皆に厳しいが、特に芸歴が浅くて、ダンスも歌も素人の俺に対して、とても厳しい


何を言われても大丈夫なように、覚悟して返事をした


健人「そういえばさ、巧の誕生日この前だったよね」


裕「この前っていうか、もう何週間も経っているけど(笑)」


健人「もうだいぶ経ったけど、お祝いする?」


巧「えっ…はいっ。やりたいです…」



想像を超えた

まさか数週間前の自分の誕生日を祝うなんて言われると思わなかった…


リーダーが「なんで、センターになれたのか分からない」発言があった翌日に、レッスン室で顔を合わせた時に謝られた

俺はそれを許した



だけど、俺は家に帰った後、冷静になって気がついてしまった

その発言があった時、「“流石”に言い過ぎだって」と他のメンバーが放った発言


「流石に」って言葉がつくということは、その言葉を言ったメンバーも、俺がセンターになった理由が分からないと思っているんだろう


周りの目も「“流石”に言い過ぎだって」っていう目をしていた


中には「リーダーの言っていることは当然だ」という目をしているメンバーもいた


あの場は裕さんが、帰してくれたから良かったけど、もしあの場にそのままいたら、きっと罵倒みたいに色々みんなから言われただろう



俺に対する不信感をほぼ全員感じている状況で、初めてのご飯か…


でも行きたいって言っちゃったから、今更「ヤダ」って言ったら迷惑をかけてしまう


メンバーのことを考えて募った不信感を、メンバーとのご飯で消化させる



健人「佐野も行く?お前が来れば、メンバー全員揃うけど」


葉大「あ~、行きます」


珍しい、いつもは断るのに…!

ま、俺も断るけど(笑)




焼肉屋 店内


透流「巧の誕生日祝いに焼肉か…」


健人「この遅い時間帯で空いてるのが、焼肉屋だけでして…」


裕「仕方がないですよ」


焼肉屋に着いて、大人数用の席に通された

そこで注文してお肉を焼き始めた



裕「はい、田中さん」


叶人「俺の食べる肉は俺が焼くから大丈夫」


葉大「田中さんってこだわりが強いですよね」


健人「確かに!そうだ!」

急に大声でリーダーがそう言った


透流「声でっか」

リーダーの両サイドに座っていた、透流と愛斗は耳を塞いだ


それを見て、俺と他のメンバーは笑っていた

本当にこの人達を見ていると面白い



するとその場の空気を裂くように、透流は真面目なトーンで健人に話かけた


透流「健人」


健人「はい」

リーダーは、こんな盛り上がっている場に似合わない真面目なトーンで話しかけられた事に不思議な顔をしていた



透流「健人はリーダーだよね」


「健人はリーダーとして皆をまとめていると思ってるけど、俺にはただ“熱量の押し付け”をしているように見える」


「特にあの時から思っているけど、巧の接し方あれからそれほど変わってた?」


「巧が健人に声かけられて、その度に怖がってた事に気が付かなかった?」


「少し振りを間違っただけなのに、“皆の足を引っ張んなよ”とか言われたら、誰だって怖がるでしょ」



裕「巧が脱退したらどうするの?」


「組みたくても組めなくて悔しい思いをして、ようやく組めたのに、リーダーが原因でセンターが脱退するなんて前代未聞だよ」


「センターがいないグループなんて、華がないでしょ」



俺のリーダー対するモヤモヤに、突然核心を突かれたことを言ってビックリした。


するとここで、叶太さんがリーダーに諭すように話した



叶太「健人は健人のままで良いんだよ」


「健人がデッカイ声で笑うだけで、場が明るくなる」


「その明るさで皆をまとめてくれればいい」



叶太さん、珍しくめっちゃカッコいい…



健人「巧…、本当にすみませんでした」

リーダーは立ち上がって、俺に頭を下げて謝った

あの時の謝罪よりも、心做しか長く頭を下げていた


巧「いいですよ!頭を上げてください!」


「リーダーが頑張っていることは、昔から知っています」


「確かに最近、俺に対して特に厳しいなって思ってたんですけど、俺はまだまだだから、これからもご指導お願いします」

俺は頭を下げた



健人「分かった!これからバシビシやるからな!!」


裕「逆になっちゃった(笑)」



葉大「そういえば、巧のお祝いはどうしたんですか?」


「あっ」とこの場にいる全員思った

祝われる側の俺も、すっかり頭から抜けていた



それからバースデイソングを歌って、数週間前の誕生日を祝ってもらった


本当に凄く楽しかった

そして、こんな良い人に不信感を抱いてしまった自分を責めた


楽しい雰囲気のまま、お開きになった

色々な事があるけど、このグループでデビュー出来たらとても幸せだな




STARMAKER Trainee Project


公表まで 残り7日

次回 12月7日20時 配信予定

投稿が遅れてしまって、すみません


最後まで見て下さり、ありがとうございます!

良ければ感想をお待ちしています

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