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メディシン −命の叫びの代弁をする2人の作曲家−  作者: 浅野翔太(小説家&アイドル)
S1第一章 「メディシンの音楽と2人の音楽って?」
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S1第一章 8話 「そして、また振り出しへ 純貴視点」

現実世界から帰った後は、しばらくベットに横たわりスマホを触り、気を紛らわしていた


気を紛らわそうとしても、数分前の出来事のようにDIVAとのやりとりを思い出してしまう


初投稿の曲のテーマを「旅立ち」に決めて、DIVAは「旅立ちの不安な気持ち」を具現化するメロディーを作ったけど、俺が作った「旅立ちへのポジティブな気持ち」を表現した歌詞と方向性が合わなかった


あの時、本当にどうすれば良かったんだろう…

DIVAは、「メディシンの方向性」に合っているから、その方向性でメロディーを作っていた



寝る前の歯磨きをしながら考えた

自分の歌詞は「メディシンの方向性」と合ってないのかなと


これは遊びじゃなくてビジネスだ

自分のやりたい事を押し出すわけにはいかない

それはわかっている

けど、なんかモヤモヤする



歯磨きが終わってベットに入る

入っても、やっぱり考える


俺は、巧さんと一緒に曲を作りたかった

俺がFluidになって、巧さんがDIVAになって、メディシンとして、たくさんの人に俺らの曲を知ってもらおう

それが叶うなら、どんな事があってもあの人となら乗り越えられると思っていた


だけど、現実は甘くなかった


明日の夜に話し合う約束だ

そこで、良い方向に変わるといいな



そろそろ寝よう 今寝ないと本当に明日ヤバい!

明日は学校だから、今寝ないと寝不足になる!


俺は、しっかり目を閉じた

目を閉じているうちに、気がついたら眠っていた




次の日 昼休み

純貴「いってきます」


純貴母「いってらっしゃい」


俺はなんとか遅刻せずに学校に行くことができた

授業には集中できたが、全てを忘れて集中している時に、昨日のことを思い出してしまう



今は昼休みだから、廊下で男5人で談笑している


全員「アッハハハハ!!!」


純貴「お前マジかよ(笑)」


遊「全教科赤点とか、狙わねぇと取れねえだろ(笑)」


朝斗「コイツ、マジでバカじゃん(笑)」


湊「しかも、英語の筆記試験0点って(笑)」


陽貴(はるき)「だって、わかんねーだもん」

「次の中間テストで、全教科まとめて100点取らないと補習って言われたわ」

「補習とか、絶対に帰るの遅くなるヤツじゃん!」


湊「逆に今まで、補習受けてなかったの?」


全員「アハハハハッ!!」


陽貴「今回は期末だったけど、前の中間も全教科赤点だったもん」

「だから、先生から強めに言われたわ」


純貴「えっ」

一同黙ってしまった

陽貴の事が心配になったからだ

期末テストが全教科赤点の時点で、笑い事ではないけど


遊「俺ら1年生だし、初めての中間と期末だから、結構簡単に作られているんじゃない?」


純貴「それをお前、全教科赤点って…」


朝斗「こいつ、マジでバカじゃん…」



陽貴「なんだよお前ら、俺をバケモノ見るような目で見て」


純貴「ちゃんと勉強したんだよね…?」


朝斗「そうじゃないと、絶対にあり得ない!」


陽貴「勉強したよ」


湊「どれぐらい?」


陽貴「えっと、教科書1ページをチラって見ただけだよ」


遊「勉強してねえじゃん!」


純貴「そりぁ、赤点取るわ!」



湊「陽貴、お前このままじゃ本気でヤバいぞ」

「1年生はいいけど、2年生でこのまま続けば進学に関わるぞ」

「行きたい大学に行けないかもしれないぞ」


遊「確かに、2年生になると進路を決めないといけなくなるってお兄ちゃんが言ってたよ」


朝斗「お前ここでちゃんとやらないと、後から大変だぞ」


純貴「一緒に勉強する?みんなで勉強したら、分からない所とか教え合えるし」



陽貴「そうやって、先生達も言ってたよ」

「特に、前川がうるさかったよ」

前川こと前川先生は社会の先生だ


遊「まぁ、あの先生、厳しいっていうかしつこいよな」

「この前、宿題忘れただけなのに、“そんな怒る?”って思って、途中でバカらしくなって聞き流してたよ」


朝斗「すげえ顔に出てたよ(笑)うんざりしてたよな(笑)」


湊「あれば怒り過ぎだよな、完全に怒鳴ってたよ」


遊「でも、陽貴の事は完全に正論だよな」


純貴「うん、陽貴はしつこく言っても聞かなそうだけど」


キンコーカッコン〜♪キンコーカッコン〜♪

昼休みが終わるチャイムが鳴る

5時間目は音楽だから、急いで移動しなきゃいけない

音楽は俺の大好きな教科だ


純貴「陽貴、5時間目は音楽だよ」


陽貴「あっ、すっかり忘れてた!」


純貴「じゃあ!また!」



朝斗「陽貴、ちゃんと勉強しろよ」


陽貴「あー、わかったわかった」


俺と陽貴は同じクラスで、湊と朝斗と遊は別のクラスだ

中学の時にたまたま同じクラスになって、そこから仲良くなった


俺は、陽貴の将来を心配しながら足早に音楽室へと向かった




下校中


やっと学校終わったー!

今日はレッスンがないから、夜までゆっくり…、できないや


今も気持ちの整理ができない

友達と話して、その事を忘れる事はできたけど、それも一瞬だ


この気持ちのままで、向き合うことはできるのかな

ずっと考えてたら、あっという間に家についた


純貴「ただいま」


純貴母「おかえり」

「おやつ、冷蔵庫に入ってるから手洗ってから食べてね〜」


純貴「うん、ありがとう」



俺は手を洗ってから、2階の自分の部屋に行った


純貴「はぁ」

俺はベットに横たわった


今日はいつもより疲れている


気がついたら眠ってしまった




ハァッ!今何時だ!?

電気をつけて、サイドテーブルに置いている時計を見たら、19時になっていた


まずい…晩ご飯食べて作業場に行かないと…


こうしてお母さんが作ってくれたおやつと共に、急いで夕飯を胃に流し込んだ

お母さんは、“何があったの?”と聞かれたので「好きなアイドルの配信があるんだ」と言った



さあ、これで準備が整った

スマホに「VITA(仮想世界転送アプリ)」を起動して、仮想世界に行けるボタンが表示された画面が写し出され、いつでも行ける状況になった時の事だ



メッセージアプリから、巧が俺宛のメッセージを送られた

内容は…

「今日の夜、作業場の隣の部屋の景色見ながら話し合おう」

「ジュンは多分見たことないでしょ」



まさか行く直前に、巧さんからメッセージが来るとは思わなかったから大慌てだ


何を送ったらいいのか分からない

けど送らないと失礼だし…


そうやって迷って、送った返信は…


「確かに巧さんから送られた写真でしか、あの部屋の景色を見たことがないです」

「だから、一緒に見ましょう」

「そこで昨日の話の続きが出来たら良いと思います」


これでいいかな…、気持ちの整理がつかないまま送ってしまった

本人はもう隣の部屋にいるのかな?


「うん、いっぱい話し合おうね!」

このメッセージを見て、すぐに仮想世界に行った


気持ちの整理なんてつかなくていい、相手とちゃんと話し合う事が大切だと気づいたからだ




仮想世界 作業場


作業場に着いて、すぐに隣の部屋の扉を開けた


そこにいたのは、足を伸ばして景色を見ている、とても綺麗な男性だった

俺を見ると、自分の隣の空いたスペースを手でトントンした

巧「座って」

と穏やかな口調で言った


純貴「はい」

巧さんの隣のスペースまで歩いた

純貴「失礼します」

そして巧の隣に座った


本当に綺麗な景色だ

言葉が発せなくなってしまうくらいに


巧「綺麗でしょ」

「これを、ジュンに見せたかったんだ」


純貴「本当に綺麗ですね」

この景色を二人占め出来るなんて

この先もずっとこの景色が、俺らの秘密になりますように


ここで、今日学校であった話をする


純貴「今日、学校の友達で、中間と期末で全教科赤点で、次の中間テストで全教科合計100点取らないと補習なのに、全くやろうとしない子がいて」

「その子は勉強しているって言うんですけど、教科書1ページ見ただけで全然勉強してないし」

「俺らも“このままじゃヤバイよ”忠告したのに、“先生も同じことを言われたわ”とか“特にアノ先生がうるさかった”って全く聞く耳を持たなくて」


巧「確かに、それはヤバいね」

「そうゆう子って、本当に取り返しがつかなくなった時に初めてやるんだろな」

「ジュンとか周りの子たち本当に頑張ってるね」


純貴「ありがとうございます」



こうやって、巧さんに学校であった話を話すときがある

基本良いことを話すが、たまに出る愚痴みたいな話でも嫌な顔をせずに聞くし、それを他の人に漏らすことはない

だから俺は安心して巧さんに話すことが出来る



巧「それじゃあ、本題に移ろうか」

巧はスマホを持って「エリシア」の起動画面にした

俺も、同じようにした


巧「いい?」


純貴「はい」


その合図と共にエリシアを起動した

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