その描写、アウト? セーフ? ~なろうの境界が分からない~
当方、二次創作を含めるともうかれこれ20年ほど小説なるものを書いてますが(※オリジナル歴は3カ月)
未だに分からない部分がたくさんあります。分からないことの方が多いです。
その一つがタイトルの通り。
当方、いわゆる「R18」と定義されている性行為を書いたことは殆どないので、少しでも性的描写に引っかかりそうなシーンを書いていると未だに悩んでしまいます。
そして現在、悩んでいる真っ最中です。
エロと一言で言っても、人によってエロい描写というのは全然違う。
エロと非エロの境界とは人によって様々。故に、容易に線引きをしてはならぬ奥深いもの──
というのは確かにそうなのですが。
「なろう」に小説を投稿する場合は、そうも言っていられない。
「R15」「R18」という厳然たるレイティング表示が、「なろう」では義務づけられている。
しかもよくよく調べてみると、その基準は一般漫画よりも大分厳しいようで。
性行為そのものは勿論、暗喩だけでも引っかかってしまうらしいとの話。
「ジャ×プでやってたんだからいいじゃん!」
「これで引っかかるならジャ×プの大半引っかかるじゃん!」
というのは通じないらしい。
というわけで、自分の作品がエロか非エロか、作者は判断を迫られる。
正確に言えば、15歳未満または18歳未満が閲覧しても良いかの判断を。
作品によっては滅茶苦茶悩みます。
で、「なろう」におけるガイドラインを今一度確認してみると。
■15歳未満の年少者にとって、刺激が強いと考えられる描写
例
・性交・性的接触等の性的感情を刺激する行為を想起させる描写
・身体欠損・大量出血を想起させる描写
・性器及び性行為を指す伏字等、年少者には閲覧を控えさせたいと考えられる語句を意図的に多用する描写
上記が「なろう」における、R15の判断基準。
性行為そのものは勿論アウトとして、「想起させる描写」というのが非常にざっくりしています。
性行為そのものはいたしてなくとも、軽めのキスはどうなのか。抱擁は。ディープキスは。
身体はどこまで触るとアウトなのか。腰に手を触れるぐらいならセーフか、胸を弄り始めたらどうなのか。
性行為そのものを書かずとも、最中の台詞だけ断片的に抜き出して書くのはどうなのか。
事前事後のシーンはどこまでがアウトでどこからセーフか。
人によっては食パンの耳でも想起するんですけど。
考えていくとキリがありません。
今までpixiv中心に活動していて、あそこではR15やR18で探すととんでもないものが大量に出てくるから、そういうもんかと思っていたのですが……
どうやら、一緒にしては駄目なようです。
そして、現在私が悩んでいる描写としては、以下のようなシチュエーション。
・大怪我をして病院のベッドで寝てる男子の元に
・怪我をさせた敵(男)が侵入し
・包帯の下に無理矢理手を突っ込んで
・傷口を思いっきり抉って帰っていく
当然ですが性行為ではありません。
これはR15基準に引っかかるのか否か。
確かに性行為ではない、ないのですが……
途中で半裸にされるし、痛みによる呻きが当然出るし、性行為を「想起させる」描写に引っかかりかねない。
だからといって胸(の石)に手を触れる過程を省けばストーリーが続かない。傷口抉る描写がいらんという意見もあると思いますが、目の前にある傷口を全く抉りもしないで台詞だけ言って帰っていくというのは、敵キャラの設定や性質上、逆に不自然になってしまう。
さて、どうしたものか。
数時間考えた末に出した苦肉の策は
「なろう」版と「カクヨム」版に分ける。
つまり、「なろう」には若干描写を抑えたバージョンを載せて、「カクヨム」の方に本来のバージョンを載せる。
要はTV放映版とブルーレイ版みたいなものです。
元々「カクヨム」に同時掲載している件は記載しているので、その点は問題ないはず。
これで少々様子を見ていきたいと思います。もし何かしら動きがあったらご報告します。
(この方法が何らかの規約等に引っかかるようでしたら、コメント等で教えていただければ幸いです)
ちなみに、問題かな?と不安に思った部分はこちらになります⇒ https://ncode.syosetu.com/n0065hd/28/
もしや危ないか?という描写を削ったところ、300文字ほど文字数を節約出来ました。削る訓練と思って前向きに捉えようw
あと、「性描写」には引っかからないかも知れませんが「暴力描写」には違いないので、念のため注意書きは重ねて入れておこうと思います。
というか今後の展開考えると、暴力描写に引っかからないかを気をつけた方がいいかも知れない。
当方、幸いこれまで運営からの警告を受けたことはないのですが、
警告を受けたかたのエッセイ等を見る限り、警告を受けても、どこがどうまずかったのかの具体的指摘はされないとのこと。
だから警告を受けた作者は、何が駄目だったのか分からないまま修正作業を行なうか、最悪、作品そのものを削除することになる。
基準の厳しさに加え、不明瞭すぎる指摘。
警告を食らった作者様の創作意欲が著しく減退して当たり前だと思いますが、そのあたり運営はどう考えているのか。
性描写や暴力描写として書いたつもりが全くなくとも、警告受けて挙句に作品削除を強いられたケースもあるのかなぁ。これほどの問題だとは知らなかった……
うーむ……
スケルトンとぬいぐるみとニート女子がひたすらわちゃわちゃする話でも書くか。
参考にさせていただいたエッセイはこちら⇒https://ncode.syosetu.com/n6163fx/
感想欄も含めて非常に参考になりました。