第三百九話『三にん一緒がいいのにゃん』
第三百九話『三にん一緒がいいのにゃん』
《イオラにゃん、ちとやりすぎにゃんよ》
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ぷわぷわぷわ。
「浮かびあがっていく……。
まるで風船そのものにゃん」
「ふふっ。
オモシロい眺め……って、
オモシロがってばかりも、
いられないわね。
このまま上昇したら、
やがては、ここ」
『精霊の間』
「を飛び出して」
『はるか宇宙の彼方』
「まで、
なぁんてことに、
ならないともかぎらないし」
「んにゃとこまで、
行っちゃうのにゃん?」
「ええ。
とはいっても、
あのスピードなら……そうね。
どんなに早く見積もっても」
『何十年もの歳月』
「の流れ、
くらいはあるのかしら。
だったらそれまでは、
ゆっくりと見守って」
「いるわけにも、
いかにゃいじゃにゃいの。
見たところ、
ミーにゃん自身じゃあ」
『うわわぁん!
なにをどうしたって、
どうにもならないのわぁん!』
「みたいにゃし、
ここはウチらで、
さっさ、
と回収しようにゃん」
「それもそうね」
「おやつの件もあるしにゃ」
「ふふっ。
ひょっとして、それが本心?」
「んにゃ。
にゃあって」
『三にん一緒、
に食べたいのにゃもん』
「ミアンちゃん……。
——あの言葉を聴いたとたん、
霊体のこの胸が思わず、
きゅうぅん、と。
造り子のミーナちゃんでさえ、
しゃべってくれたことなんか、
一度だってなかったのに。
ああ。ミアンちゃん。
『あなたとの出逢いは、
偶然じゃなくって、
必然だったのね』
って、あらためて、
思い知らされたわ——
ワタクシ、今」
ぎゅうっ。
「って、
思いっきり、
抱きしめたくなるほど、
久々に感動してよ」
「ほど、じゃにゃくって、
実際に抱きしめて、
……く、苦しいのにゃあん!」
《これも家族の醍醐味にゃもんで、つづくのにゃん》




