第三百五十五話『とぼけてんのにゃん』
第三百五十五話『とぼけてんのにゃん』
《しかもネバってんのにゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
「ミリアにゃん」
『にゃにか?』
「にゃあんて」
『のほほん』
「としてる場合じゃ、
にゃいのにゃん」
「——別に、
『のほほん』
としているわけじゃ、
ありませんよ。
生まれつき、
誰からもほめられてる、
『緊張感のないお顔』
をしてる、
というだけにすぎません。
……なぁんて、
くどくど、
と、
『反論がらみの説明』
なんかしても、
せんなきこと。
それよりかは、
『柳に風』
といった感じで、
おしゃべりの続きを、
聞かせてもらいましょう——
といいますと?」
「あのにゃあ。
いっくら」
『どさくさ紛れ』
「にゃからといったってにゃ」
『許される』
「こととにゃ」
『許されにゃい』
「ことがあるのにゃん」
「はあぁ。
——と生返事するのが精一杯。
やぁっぱミアンさんも、
ネコなのですね。
なにをいいたいのか、
さぁっぱりのぱり、です——」
「ましてや、
路上でぶっ倒れてるお方に」
『あんにゃこと』
「をいうにゃんて。
ひどいにゃあ。
あんまりじゃにゃいの」
「ええとぉ……。
——ますます、
さぁっぱりのぱり、
となりましたね。
『聞くは一時の恥。
聞かぬは一生の恥』
といいますから、
ここは聞いたほうが、
『賢明』
というもの、
なのでしょうね——
あんなことって、
どんなことです?」
「んもう、
ミリアにゃんったらぁ。
にゃあに、
とぼけてんのにゃん?」
「といわれましても」
「あのにゃあ」
《あんまりにもネバるもんで、つづくのにゃん》




