第三百十話『記憶の中に生きてるのにゃん』
第三百十話『記憶の中に生きてるのにゃん』
《にゃもんで逢えるのにゃん》
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「ごちそうさま、
なのわぁん」
「ごちそうさま、
にゃのにゃあん」
「ごちそうさま。
おいしかったわねぇ。
ミーナちゃん、ミアンちゃん」
「とまぁめでたくも、
おやつを、
ぺろり、
と平らげたところで……」
『こらあっ! ミアン!』
《にゃあんて迷わず、怒られてしまったのにゃん》
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「一体全体、今の今まで、
どこをどぉ、
ほっつき歩いていたのわん?」
「……んれがにゃあ」
『懐かしいところ』
「にゃん」
「へっ?
——どうしたのかなぁ。
こみあげてきたイラだちが、
一瞬で消えちゃったくらい、
妙に、
しんみり、
としたしゃべり方なのわん——
ええとぉ。
んれってぇ」
「人間の棲む」
『居住区』
「にゃんよ」
「……そっかぁ。
んなら、しょうがないのわん」
「忘れようとしても、
決して忘れられない、
ミアンちゃんの大事な」
『古巣』
「だものね」
「んにゃ。
あそこには、
お亡くにゃりになった、
飼い主にゃんらの、
ご家族のお墓も、
ウチの、
お父にゃんと、
お母にゃんのお墓も、
あるしにゃ。
にゃもんで、
年に何回かは」
『お墓参り』
「に行くのにゃん」
「ちゃあんと逢えたのわん?」
「もちろん、にゃよ。
にゃあって、
今もウチの記憶の中に、
みんにゃまにゃ、
残っているのにゃもん。
みんにゃまにゃ、
生きているのにゃもん。
にゃもんで行けば必ず」
『逢えるのにゃん』
「逢えて、
笑顔をみせてくれるのにゃん。
でもって」
『元気してる?』
「にゃあんて、
声もかけてくれるのにゃん。
ミーにゃん、イオラにゃん。
んれにゃけでいい。
んれにゃけで、
ウチは十二分に満足にゃんよ」
《んでも、しゃべり足りにゃいもんで、つづくのにゃん》




