第三百一話『すぎ去った青春の日々にゃん』
第三百一話『すぎ去った青春の日々にゃん』
《ウチらようにゃ、幼児の発言じゃにゃいのは確かにゃん》
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『すぎ去った青春の日々。
もう二度と戻らない』
「ワタシには関係のないお話ね。
だってそうでしょ?
フィーネちゃん。
生まれてから今に至るまで、
ううん、これからも、
滅びるまで、
ずぅっ、と、ずぅっ、と」
『青春』
「なのだもの」
「イオラお姉さま。
だからって、
お姉さまがしでかす、
すべての」
『暴挙』
「を」
『青春のアヤマチ』
「で片づけてしまうのは、
いかがなものかと」
「だったら……そうだわ!」
『ミーナちゃんに教えられた』
「っていうのはどうかしら?」
「お姉さま」
「そうよ。それなら、
万が一……かは別として、
ホントのホントに、
なにかしでかしたとしても、
こんな風に」
『いい逃れ』
「できるじゃないの」
《にゃににゃに?》
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『老いては子にしたがえ』
「とはいうけれど……ふっ。
だからって、
こぉんなことや、
あぁんなことまで」
『見習っちゃう』
「なんて。
やれやれ。
ワタシも歳老いたものね」
《見習ってしまったのにゃん?》
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「どぉ?
フィーネちゃん。
ばぁっちしのちし、
じゃない。
これなら誰だって、
……そうよ。
ガムラさまだって、
今までのように」
『おいそれとは、
責められなくなる』
「のじゃないかしら」
「お姉さま。
あなたというお方は……」
《絶句とにゃるほど、あきれたもんにゃん》
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『あぁんにゃろぉ!』
「ミーにゃん、待て。
待つのにゃん。
今出て行ったら、
ウチらの」
『逆のぞき見』
「がばれてしまうのにゃんよ」
《壁に耳アリ。イオラにゃん。発言にはくれぐれも注意にゃん》
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「なぁんてね。
あら。
フィーネちゃんったら、
本気にしてたの?
冗談よ、冗談。
いくらワタシだって」
「どうやら手遅れのようです、
お姉さま。
ほら」
どっがあぁぁん!
「のぞき見空間を吹っ飛ばして、
いざ天外魔境へ、と、
正義のご乱入なのわん!」
『イオラ!
神妙に御用なのわぁん!』
《面目にゃい。怒り狂うミーにゃんをとめられにゃくって》