居酒屋にて
ブログに載せていたものを小説家になろうサイト用に
見やすいかな?
という感じで細分化して載せています。
次の日。
橘恒樹の家が私の職場の近くなので
橘が仕事が終わってから近くの
居酒屋で会うことになった。
仕事が終わってから先に居酒屋で待っていた。
「お疲れっすー」
橘恒樹がやって来た。
「おーお疲れ。久しぶりやな。」
そこまで深刻でないのか、
疲れている感じはしたが顔は
そこまで暗くはなかった。
もともとポーカーフェイスだし疲れたり、
イライラしていてもあまり顔には出ないが
付き合いが長いので私にはなんとなくわかる。
「早かったな?」
「はや上がりにしたんすよ、仕事しててもなんかずっと気配するんすよね。」
「相変わらず神経図太いな、普通もうちょっと
参った顔するやろ」
「実際あんま眠れてはないっすね」
「嫁さんと娘にはなんも害ないの?」
彼には今度、小学一年生になる娘がいる。
「言ったらビビると思ってなんも
言ってないっすね。
俺の見た感じやったら気付いてるって
感じしないですけど
二人とも全く霊感なさそうなんで
そのお陰っすかね?」
それを聞いて恒樹の気のせいなのかな
と思い始めていた。
恒樹はなにかと気にしぃな性格なのである。
「子供おんのにそんなとこ行くなよ」
「いや全く興味なかったんすけど
昨日言ってた地元のツレがなんか最近
そういう所行くのにハマってるみたいで
むりくり連れてかれたんすよ」
「そのツレ絶対独身やろ。どんだけ暇やねん」
「バツイチっすね」
「ロクデナシやないか、後輩は?
ってかその二人は異変なんもないの?」
私は親が離婚していて母子家庭で育ったので
バツイチ=ロクデナシというレッテルを
すぐに貼ってしまう。
「後輩は独身すね、電話したんすけど、
二人ともどーもないみたいっすね」
「ふーん…その二人はしょっちゅう
そーゆー所に行ってるんやんな?」
「みたいっすね、月1~2回くらいで」
「そんなよーさん心霊スポットあんの!
ガソリンスタンドより多そうやな」
「なんでガソスタなんすか」
「最近減ってきてるやん、ほんでその二人は
そういう憑かれた、みたいなことはまったくないんや?」
「そーっすね、マジで迷惑な話しっすよ!
なんでたまたま行った俺やねんっていう」
「ホンマそれやな、憑かれやすいとかって
あるんやな、逆に憑かれにくいもあんのか」
頭の中でぐるぐるとオカルト情報が飛び交っている。
「ただ居るだけって感じなん?
夜中目覚めたらめっちゃ睨まれてるとか
キョーレツな金縛りとか
精気吸われて死にそうとかはないんや」
「そーっすね、ほんまにおるだけって
感じっすね、なんか簡単な
除霊方法とかないんすか?」
「聞いてたらとりつき方が
だいぶマイルドな感じするから、
家の中綺麗に掃除してカーテンとかカーペット
とかファブリーズで除菌してそれ終わったら
お香焚いてみ。」
「え?そんなんでいいんすか?」
「100%とは言えんけどね」
「へー⁉さーせんトイレ行ってきます」
トイレは店の奥にあって私の
位置だと後ろにある。
「どんなタイミングやねん」
へらへら笑いながら横を通る恒樹を
目の端で見送った瞬間、全身に鳥肌が立った。
今、目の端でとらえた恒樹の右肩に
黒い靄が確かに見えた。
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