望み
君が何かを望むのならば
僕はそれに忠実であろう
例えば君が悪魔を望めば
僕は悪魔へと姿を変えて
君がもし次に天使を望めば
たちまち僕は天使になるのだ
人を思う気持ちなど
意識したことも無かったが
自分の頭をのぞき込めば
隅から隅まで詰まっている
一人に対する特別な気持ち
周りに対する平凡な気持ち
もちろん中身は違うのだけれど
僕はそれらに感謝したい
君が優しさを望むのならば
僕は慈愛の化身となろう
君が悲しみを望むのならば
僕は涙の結晶になろう
人に対して抱く感情
自分に対して抱く感情
好き 嫌い 大嫌い 好き
怒り 悲しみ 優しさ 喜び
言葉をただ並べるのは
実に易しいことにすぎない
それを伝える手段を僕は
探し続けるだけなのだ
君が怒りを望むのならば
僕は鬼にでもなってやる
君が何も望まないなら
僕はいったいどうすればいい
君が何かを望むのならば
僕はそれに忠実であろう