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2016/04/08 第十七回 坂上さんと
こんな夢をみた。
雨が降り止んだばかりの街中を、俺は自転車に乗って走っていた。
雨はまだ止んだばかりなので、空は灰色に染まっていて、濡れたアスファルトが鏡の中の様に世界を反射している。
俺は最近お気に入りの名曲「いけないボーダーライン」を口ずさみながら、気分良く自転車を走らせている。
前方に俺と同じように自転車を走らせている人物がいた。
あれは知り合いであるタレントの坂上忍さんだった。
俺は少し加速して、坂上忍さんに追いつくと、こんにちは、と声をかけた。
声に気がついた坂上忍さんは振り向き、いつもの眠たいような顔をして言う。
「あ、久しぶりですね」
実際の所は、俺に興味などほとんど無いようなのだけれども、旅は道連れであるらしい。
「どこに行くんですか?」
そう俺が聞くと、
「ちょっと、一杯引っかけに行くんですけど、一緒に行きますか?」
と言うので、俺は快諾し、坂上忍さんについていく事にしたのである。




