テンションアップダウン第六回シスコン兄貴は辛いよ
「お兄……ちゃん?」
何時も見る天井とは違うが見慣れた天井がそこにあった。
「マナちゃん……」
お兄ちゃんは酷く疲れたような表情だったが私を見てニコリと微笑んだ。
「また倒れちゃったんだね……」
ゆっくりと病室のベットから起き上がる。
「この時期お前は体調を崩しやすくなるんだからあれだけ無理するなと言っておいたのに……」
「……ごめんなさい」
お兄ちゃんは俯いている私の頭を優しくなでる。
「九月は学校に行けないかもしれないってお医者さんが言ってたよ」
正直自業自得だと思う。
「……なあマナ」
「何、お兄ちゃん」
珍しく真剣な表情をしている。
「お前まだ学校に行きたいよな?」
「……まさか!?」
一緒にいる時間が長い家族だから判る、お兄ちゃんは去年と同じことをしようとしている。
「ダメだよお兄ちゃん!次はないんだよ!」
「でもそうしなきゃお前はまた!」
「留年したって構わない、私はもう後悔しない!」
「……わかった、ならもう言わない」
お兄ちゃんはそう言うと病室から出て行った。
「ごめんね……お兄ちゃん」
「的な事がありまして……」
「それで?」
マナ先輩の格好をしていた男を部室の床に正座させている。
「それでって?話はもう」
「マナ先輩に行くなって言われたのに来た理由は?」
「それは……」
気まずそうに目を逸らす変態。
するとボクらがいる部室に、先程まで教室を掃除をしていたフィーが入ってくる。
フィーは床に正座させられている女子の制服を着た変態を一瞥し、ボクの方を向いた。
「……先輩」
「ん?どうしたのフィー?」
「……この男は誰ですか?」
「フィーには去年は秘密にしていたんだっけ」
「!?」
フィーは何故か目を見開いていた。
「どうしたの?何か驚くようなことがあったの?」
「……イヤイヤイヤイヤイヤイヤ!去年って何ですか!何時からこの男がこの学園に!?」
「去年の今頃かな?確か」
「!?」
フィーは目を見開きながら男の方にゆっくりと向き直った。
「……いったい何者なんですかこの男はマナ先輩何ですか?マナ先輩は実は男だったんですか!?」
フィーの狼狽ぶりに思わず吹き出してしまう。
ちなみにフィーの疑問に答えたのは本人であった。
「俺は雨月マナの兄で雨月ユイトだ、まぁーよろしく」




