表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/53

テンションアップダウン第二回続メイド時代

 全力疾走をした次の日、筋肉痛になってしまった足を引きずりながら寮へと帰宅する。

 昨日逃げてしまった為なんとなく行きづらくなり今日はサボった。

「部屋に帰ってもやること無いからなぁ……」

 密かな楽しみに成りつつある部活、まだ入部して三週間位しか経ってない、それなのにサボってしまったことをやはり後悔してしまう。

「……久し振りにゲームでもするか」

 高校一年の時点で勉強をすると言う選択肢が出て来ないのは少し問題がある気がする。

 取りあえずポテチでも食べながらゲームをしようと、きゅるっと鳴ったお腹に答えるように歩みを速めた。


「ただいまーっと」

 部屋に誰も居ないことを理解しつつも、ついつい呟いてしまう。

 部屋は夕日で染まり机の上のメイド服も朱に染める。

「……?」

 部屋は夕日で染まり机の上のメイド服も……。

 何故か昨日のメイド服が置いてあった。

「…………」

 可愛い、凄く可愛い、とにかく可愛かった。

 今この時間にこの部屋を訪れる生徒は居ないだろう、ならば……。

 ……着たとしてもバレないだろう。

 ボクは鞄を床に落とし、着ていた制服を脱ぎ捨てる。

 パンストを履きエプロンドレスに袖を通す。

「後ろのファスナーが……閉まらない」

「『上げてあげるよ』」

「ありがとうございます吠天先輩」

 部屋に置いてある全身鏡の前に立ち見てみる……。

「……いんじゃね?」

「『やっぱり似合ってるじゃない!』」

「先輩も思いますか!」

「『もちろん!』」

「…………」

 急いで後ろを向き、背後に立っている人を視界内に捉えようとするが……誰もいなかった。

「吠天先輩が居たような……気のせいか」

 取りあえず何事も無かったかのように鏡に向き直り自らの姿を観察する。

「…………」

 おもむろにスカートの端を摘まみ、挨拶をするような感じで一言。

「お帰りなさいご主人様!」

 どこから出るのか不明な甘ったるい声を出し満面の笑みで可愛らしく言った。

「「『ぶっ!』」」

 …………。

 部屋の扉の前に行き開ける。

「「『…………』」」

「…………」

 四人が全員、満面の笑みで見ていた。

「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 今の心境を一言。

「……終わった」


 メイド服@憧れ属性に続く……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ