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0013話 ドライで鉄仮面な彼女も嫉妬はしている

SE指示などはあくまで目安です。

文字数(空白・改行含む):1805字

文字数(空白・改行含まない):1722字

[SE/ドア開閉音]

「おかえり」

「『迎えに出るのは珍しい』って? ……そんな日も、ある」

「それはそれとして、何か私に言うことあるんじゃないの?」

「……ふーん、分からないんだ?」

[SE/衣擦れ音]

「これ、何か分かる?」

「『写真』って……そうだけど、そうじゃなくって」

「ここに映ってる人。片方は貴方だけど、もう片方の方」

「そう、その人。単調直入に聞くけど……誰、その人?」

「少なくとも、兄弟姉妹って訳じゃないよね。姉、妹……女のキョウダイはいないって言ってたよね、前に」

「『いとこ』? 聞いたことないけど、本当に……?」

「今、聞かれたからって……」

「君の言い分は分かった。けど、確認は取って良い?」

[SE/時間経過]

「あっ、はい、失礼しました。時間を取らせてもらって……はい。失礼します」

[SE/電子音]

「えぇっと……その、申し訳ありませんでした」

「疑ったのと……写真は……はい。消しておきます」

「……えと、どうしたの?」

「いや、あの、もっと怒っているのかと思って」

「『嫉妬してる姿が珍しかったから』?」

「そこまでドライじゃないっていうか……人並みに感情は持ってるからね……?」

「取り敢えずは、ごめんなさい」

「『謝るのはもう良い』? そう……でも何か、区切りというか、ケジメを付けるようなことはしておきたいと言うか……」

「うーん……」

「じゃあ、はい」

[SE/衣擦れ音]

「『何?』って、ハグだけど……」

「いつもは帰ってきたら君の方からしたいって言ってくるけど、何か変?」

「私は嫉妬した心の火を消せる。君はいつもハグしたがってる丁度良いタイミングになる。ウィンウィン」

「『いつもはあまりノリ気じゃなかった』って? それは……夏だと暑いから」

「あと、今でもちょっと……恥ずかしいとかは、思う」

「うん。そっちが本音。……今でも手を握るのだって、全く心拍数を上げずに出来るかは分からない、かも」

「今でも、そう」

「……ちょっと嬉しそうなのがムカつく」

「君は私より表情が表に出る人だけど、スキンシップするときはあんまり動じないように見えるし」

「私にとっては特別なスキンシップでも、君にとってはそうでもないのかなって、一人で勝手にモヤモヤしてるよ。今でも」

「そこの意識を少しでも合わせようって意味も込めて、はい。ハグ」

「ん」

[SE/衣擦れ音]

「すぅ~~~……はぁ~~~……」

「うん、これで私はもう大丈夫」

「……『もう少しこうしていたい』? 分かった。けど、このままで良いからもう少しだけ真面目な話、する」

「私はさっきまで、変に嫉妬して勝手に写真も撮って迷惑かけちゃったし……」

「今回みたいなことは私もしないようにする。から、君もあまり近い年齢の異性と距離が近くなるのは……ね?」

「うん、分かってる。親族に関してはしょうがないから……事前に言っててくれると、嬉しい」

「出来る? ……ありがと」

「ゴメンね、こんな……愛想も無いクセに面倒な彼女で」

「また笑ってる。私は本気なのに……」

「『笑ってるけど本気』って? どう、本気なの……?」

「『長年付き合ってるから愛想があるのは分かってる』? それなら良い、のかな。君が良いなら」

「うーん……って、面倒なのは否定してなくない!?」

「ハハハ、じゃなくて」

「むー……馬鹿にされてる気がする」

「こうなったら、別に罰が必要だよね」

「そこまで怯えなくてもけど……はい」

[SE/衣擦れ音]

「さっきも(おんな)じようにしてたから、分かるよね?」

「ハグ、もう1回、して?」

[SE/衣擦れ音]

「んー……これで許してあげる。次から、気を付けてね」

「あっ……これに味を占めてハグしたいからって変なコトしないでね。次やったら……うーん……」

「私の買い物の荷物持ちをしてもらいます。完全に私だけの買い物で、君の買い物はしません」

「……『そんなことで悩むくらいだから優しさを感じる』……? やっぱり馬鹿にしてない?」

「そんなこと言ってたら、次はもっとキツい罰にする……からね?」

[メイン声/小声]

「そんなことしなくても、これからは私からもっとハグするのに……」

[メイン声/普通~フェードアウト]

「なんでもない。じゃあ、この話はおしまい。お風呂は出来てるから、入ってきて。ご飯は」

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