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突然母親になった、勇者の私。

撮影してもらった写真を見ると、今までの自分の姿をとは、


まったく異なる、髪も暗くて頬もふっくらしているまるで別人の田中茉莉と言う人間になってしまった、自分が写っていた。


そして、それは驚くほどに、何と表現したらいいのだろう、


おかしなことに、いやおかしくはないのだが、不思議なことに、母親の顔をしていた。


愛おしそうに赤ちゃんを抱えていた。


生まれたばかりの自分の、と言っていいのか、少し迷うところではあるが、

赤ちゃんを抱いている。


これまで剣と盾しか持たずに、世界の各地を奔走していた私には、


ここまで繊細で、抱きかたも触り方も分からず、


力の入れたら壊れてしまうのではないか、と言う存在に触れるのは初めてだった。


もとの世界で、赤ちゃんや小さな子と接する機会は、ほとんどなかったので、


今まで触れたものの中で、そおっと、優しく、触れた、お手ても足も小さい、筋肉もほぼない、


ほとんど目をつむっている状態で、こちらが、どこまで見えているか分からない目で私の方を見た時に、


「あーっ。」

と声をあげてくれた。状況は未だにさっぱり分からないが、目の前にいるこの子は大切にしよう、無性にそう思った。


「田中さん、ご主人がお見えになりました。お通ししますね。」

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