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突如現れた宿屋のような、夫が帰還する。

「何で茉莉は母乳が出ないのかしら、私の時なんて、搾って捨てるほど出たのに、小豆が良いって聞いたから、和菓子を買ってきたわよ。」


そんなこと言われても知らんがなと、思いながら、袋に入った和菓子とやらを差し出されたが、


いや、こっちは両手がなごみの授乳で、塞がっていて、今それどころじゃないし、と思いながら、


「ありがとう、そこ置いといて。」

と指示を出す。伝え方も含め、善意のタイミングがとにかく最悪で、心からの感謝の言葉を要求されたとしても、こ、これは、なかなか難しいだろうな、と思った。



扉から再び2回ノックする音が聞こえ、


「まぁちゃん、なごみ帰ってきたよ。ラーメン美味しかったよ。あ、お義母さん、こんにちは。」


なぁさんが帰ってきた。顔を見るとすごくホッとした。次の町が見えない旅の道のりで突如、建物、宿屋が現れた時のような救われ方である。


「なごみは、授乳中か、ごめん。」


「いいよ、今、ミルクをあげようと思ってたとこ。」


「じゃあ、なごみ父さんがあげよう。」


と授乳ケープで隠れた洋服を整え、ケープを外して、授乳クッションとなごみをなぁさんへ、


「何か、3日目で表情が変わってきたね。」

「本当、なごみは創さんに似てると思ったけど、私にも似ているような気がしてきたよ。」

「顔立ちこの時期、父親に似たり、母親に似たり、ちょこちょこ変わるって、妹が言ってたよ。」


と2人で並んで座ってミルクを飲むなごみを見つめる。


「創さんに、ミルクをあげてもらったりしてるんだ。お父さんは、全然私にそんなことをしてくれなかったのに。」


と母がまた言ってきたので、めんどくさくなって、


「粉ミルクじゃなくて、母乳だからじゃない?」


とつい言ってしまった。とは言え、完母、完全母乳だったら、父親は正直、手伝いようがないしなぁ。これは粉ミルクのメリットなんだろうなぁ。

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