七瀬のお願い
今回は七瀬とのデート回です
主人公side
またもある日
「アルバ殿・・・少々時間いいか?」
七瀬が俺の話かけてきた
「どうしたんだ?」
俺は何の用か聞くと
「実は釣りをしにいこうと思っているのだがアルバ殿も来ないか?」
七瀬の用は釣りの一緒に行かないかという誘いだった
(今の所予定もないしな・・・暇つぶしにはいいか・・・)
そう思った俺は
「わかった・・・ついていくよ」
七瀬と一緒に釣りに行くことにした
早速七瀬に案内してもらって行ったのは海辺だった
「ここなら大量に連れそうだな・・・」
そう言って七瀬はテキパキと見事な手際で準備し出した
「何か手伝うことはあるか?」
俺も何かしなくてはと手伝うことがあるか聞く
「いや・・・今の所はないからゆっくりしててくれ」
しかし特にやることはないと言われてしまった
仕方ないので俺はしばらく海を眺めることにした
「準備ができたぞ!」
しばらくして準備が終わったと七瀬が呼びに来てくれた
そして俺たちは釣りを開始したのだが・・・
「・・・何かモンスターしか釣れない・・・」
先ほどから釣れるのはモンスターばかりで
その度に倒していくので結果すごく疲れる釣りとなってしまった
おまけにまともな魚は一匹も釣れていなかった
「確かにまずい・・・何か方法を考えてみよう」
「よし!思いついたぞ!!」
七瀬は何かを思いついたらしくすぐに走り出していった
(どうしたんだ?)
俺は何をしに行ったのか不思議に思っているとすぐに七瀬は戻ってきた
そしてその両手には何かが握られていた
「それは?」
俺は握られているやつが何なのか聞く
「これはとある山菜で魚が好きな匂いを出すんだ・・・
これを使えばおそらく魚も釣れるはずだ」
七瀬はそう言って針に山菜をつける
そして針を降ろしていくと
「お?!」
何とすぐに餌に食いついてきたのだ
そして釣り上げると
「おお!!」
ちゃんとした魚が釣れた
「よかった・・・どうやらこれならちゃんと釣れるようだ」
七瀬は釣れたのを見て安心していた
「おお!釣れる釣れる!!」
その後は楽しく魚釣りができていた
「結構釣れたな!もうそろそろおひらきにするか」
七瀬は今回の成果を見てもうそろそろおひらきにするつもりらしい
「わかった」
俺はそう返事をして竿を引き上げようとすると
「ん?」
何かに引っかかったらしく上げられないでいた
「?!」
そして急に竿が引っ張られ始めた
「のわぁぁぁぁぁ?!!」
「アルバ殿?!」
俺はそのまますごい勢いで海に引っ張られていった
「アルバ殿!もう大丈夫だ!!」
それを七瀬が間一髪のところで止めてくれた
「アルバ殿!これはかなりの大物だ!ちゃんと掴んでおけよ!!」
どうやら七瀬はこれを釣り上げるつもりらしく目がキラキラしていた
(マジで?!こんな大物釣るつもりなの?!俺はスゲェ嫌な予感しかしないけど!!)
俺はそう思っていたが七瀬の掴んでいる手の力が強すぎて離れなかった
そして釣り上げられたようやく釣り上げたそいつは
「・・・やっぱりですか・・・」
やっぱりモンスターでした
しかもとびっきり大きなカジキ型のモンスターだった
「うぉ?!」
そして陸に上がったそのモンスターは俺に襲い掛かってきた
なんとか躱すことができたのだが肝心のモンスターはすごい暴れまわっていた
「あっぶねっ?!さすがにこのままにしておくわけにはいかないか!!」
さすがにこのままにしておくわけにも行かなかったので俺はすぐに倒すことにした
「ハァ!」
七瀬がモンスターに切り掛かっていくが
「クゥ?!」
先端の角で弾かれてしまった
「大丈夫か?!」
俺はすぐに七瀬の方に行く
「大丈夫だが・・・なかなかに硬いぞあの角・・・」
七瀬はそう言いながら先ほどのモンスターに向かっていく
俺も向かっていくとすぐにこっちに向かって突っ込んできた
「何の!!」
だが俺はそれを受け止めて
「どっせぇぇぇぇぇい!!」
思いっきり投げ飛ばした
投げ飛ばした方向には七瀬が待ち構えていた
「・・・せぇぇぇぇぇい!!」
七瀬は居合で角を切り飛ばした
「オラァァァ!!」
そして最後に俺が剣閃を飛ばして三枚下ろしにした
「フゥ・・・」
ようやく倒した俺たちはそのモンスターのところまで行く
「・・・やっぱり食べるの?・・・」
俺は不安になりながら七瀬に聞くと
「もちろん!!」
七瀬は目を輝かせながらそう答えた
(マジで食うのかよ・・・よくあんなことがあったのに食えるな・・・)
俺は先ほどまでの戦いを思い出しそれでも食おうと言う七瀬に若干呆れていた
だが七瀬の言うことも正しい
せっかく釣ったのに食わないわけにもいかない
「・・・わかった・・・持って帰るぞ・・・」
仕方ないので俺たちはそれを持って帰ることにした
(これ・・・食い切れるかな?・・・)
俺のその予感は正しかった
こんな量をみんなだけで食い切れるわけもなく
街のみんなと分け合った
ちなみにその中にはなぜかドゥクスやマスターの姿もあったが気にしないことにした
side out
七瀬side
最近アルバ殿が忙しそうにしているのを見て
(さすがに働きすぎではないか?)
そう思った私はなんとかアルバ殿を息抜きさせようと思ったのだが
(一体何をすればいいのだろうか?・・・)
七瀬は何をすれば息抜きになるのか考えていなかった
急いで考え始めて思いついたのが
「そうだ!釣りにしよう!!」
釣りという選択肢だった
思いついた七瀬はすぐに釣りの準備をしてアルバの元に向かった
「アルバ殿・・・少々時間いいか?」
部屋でくつろいでいたアルバ殿に恐る恐る話しかける
「どうしたんだ?」
そう聞かれた私は
「実は釣りをしにいこうと思っているのだがアルバ殿も来ないか?」
素直に釣りに誘ってしまった
(しまったぁぁぁぁぁ!!せめてもうちょっと言い方があっただろうにぃぃぃぃぃ!!)
あまりにもぶっきらぼうに誘ってしまって私は落ち込んでいた
「わかった・・・ついていくよ」
するとアルバ殿は行くと言ってくれた
(よかった〜・・・断られたらどうしようかと思った・・・)
私は内心でホッとしながらアルバ殿を連れて釣りに向かった
「ここなら大量に連れそうだな・・・」
そう思った私はすぐに準備を始めた
「何か手伝うことはあるか?」
するとアルバ殿が何かないかと聞いてきた
(いやいや・・・これはあくまでアルバ殿に息抜きをしてもらうため・・・
なのに本人に手伝ってもらうわけにはいかない・・・)
そう思った私は
「いや・・・今の所はないからゆっくりしててくれ」
と言ってしまった
するとアルバ殿は落ち込んでしまったようですごすごと海の方へ行ってしまった
(しまったぁぁぁぁぁ!!やっぱり何かを手伝ってもらえばよかったぁぁぁぁぁぁ!!)
そう思ったが時すでに遅しなのですぐに挽回しようと急いで準備を終わらせた
「準備ができたぞ!」
準備が終わった私はアルバ殿を呼びに行った
(ここで何としても楽しんでもらわなければ!!)
そう意気込んだのだが
「・・・何かモンスターしか釣れない・・・」
結果はひどいものだった
先ほどから釣り上げるものがすべてモンスターだったのだ
おかげでアルバ殿は戦ってばかりだった
(これでは楽しんでもらうどころではなくなってしまう・・・!)
そう考えた私は
「確かにまずい・・・何か方法を考えてみよう」
打開策を考え始めた
「よし!思いついたぞ!!」
しばらく考えて思いついたのが餌を変えるという方法だった
すぐに私はその餌を探しに向かった
「確かここらへんにあるはずなんだが・・・あった!」
私は草むらを探し回ってようやくその餌を見つけることができた
それを大量にとってすぐにアルバ殿の所に戻る
「それは?」
アルバ殿の所に戻ると手に持っているものを聞かれた
「これはとある山菜で魚が好きな匂いを出すんだ・・・
これを使えばおそらく魚も釣れるはずだ」
そう言って私はすぐにアルバ殿の竿に山菜の餌をつける
すると効果は絶大だったようですぐに魚は釣れた
「よかった・・・どうやらこれならちゃんと釣れるようだ」
私は思わずそう言って安心してしまった
その後も楽しく釣れるアルバ殿を見て
(楽しそうだな・・・どうやら息抜きは成功らしいな・・・)
今回の作戦が成功したことに喜んだ
「結構釣れたな!もうそろそろおひらきにするか」
結構釣れたのでもうそろそろ帰ろうとアルバ殿に言ったその時だった
「ん?」
アルバ殿の竿が引っかかったらしい
「?!」
そして凄い勢いでアルバ殿が引っ張られ始めた
「のわぁぁぁぁぁ?!!」
「アルバ殿?!」
(クッソ!間に合え!!)
私はすぐにアルバ殿のところまで走り
「アルバ殿!もう大丈夫だ!!」
なんとかアルバ殿を捕まえることができた
(これはかなりの大物!ここで逃すわけにはいかない!!)
久々の大物で張り切ってしまった私は
「アルバ殿!これはかなりの大物だ!ちゃんと掴んでおけよ!!」
アルバ殿にそう言って一緒に竿を引っ張った
そして釣れ上がったのは大きなカジキ型のモンスターだった
(おぉ!!これぞまさしく大物!!)
あまりの大きさに喜んでいるとそのモンスターが陸に上がって暴れ出した
(まずいな・・・このままでは最悪他の人にも被害が及んでしまう・・・)
そう思うとアルバ殿も同意見だったらしくすぐに戦闘態勢に入った
「ハァ!」
私は勢いよくモンスターに切り掛かっていくが
「クゥ?!」
先端の角で弾かれてしまった
(なんて硬さ?!普通の攻撃ではまず切れないな・・・)
そう思いながら着地すると
「大丈夫か?!」
アルバ殿が心配して近づいてきた
「大丈夫だが・・・なかなかに硬いぞあの角・・・」
私はあの角を注意して再びモンスターに向かって走り出した
だがモンスターは私を避けてアルバ殿に向かって行った
(いや大丈夫だ!アルバ殿ならきっとなんとかするはずだ!!)
そう思った私はその場で力を溜めて待つことにした
「どっせぇぇぇぇぇい!!」
すると案の定アルバ殿は自分でなんとかしてこちらにモンスターを投げ飛ばしてくれた
「・・・せぇぇぇぇぇい!!」
飛んできたモンスターの角を私が居合で切り飛ばし
「オラァァァ!!」
そして最後にアルバ殿が剣閃を飛ばして三枚下ろしにした
倒したモンスターのところまで行くと
「・・・やっぱり食べるの?・・・」
アルバ殿が不安そうに聞いてきた
「もちろん!!」
私は笑顔でそう言った
こんな大物を逃す手などないのだからもちろん食べるに決まっていた
「・・・わかった・・・持って帰るぞ・・・」
そう言ってアルバ殿はモンスターの切り身を持って歩いて行った
そんな背中を見ながら私は考えていた
(ちゃんと息抜きになっただろうか・・・なんか私だけ楽しかった気がする・・・)
と今回の一件を不安に思っていると
「釣りも結構楽しいもんだな・・・また来ようぜ!」
アルバ殿が最高の笑顔でそう言ってくれた
「ああ!」
私はその笑顔を見られただけで今回の成果としては十分だった
次回がデート回ラストです!!
次回、咲間のお願い




