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最強騎士の中身はショタです。  作者: ジュンタイラ
紅の魔王編
95/200

聖騎士

いよいよ魔王戦最後の戦いです!!

いよいよマルムが双剣を抜き本気になった

本気になったマルムは先ほどとは比べものにならないほどの魔力を纏っていた

「これが魔王の本気かよ・・・マジでヤバそうだな・・・」

さすがの俺でもこれには勝てるかどうか自信がなかった

ルクスたちの方を見てみると

「「「・・・・・」」」

どうやらルクスたちも怯えているようだった

「さて・・・始めようではないか・・・」

するとこちらを見ていたマルムが突っ込んできた

「チィ?!」

俺はその攻撃を剣で受けるが

(重っ?!さっきと全然威力が違うじゃねぇか!!)

先ほどまでとは威力が全然違い俺は後ろに吹き飛ばされた

なんとか空中で体勢を立て直し着地することができたが

(ヤッベェな・・・手が痺れた・・・)

攻撃を受けた手が痺れてしまった

(これじゃ次の攻撃は受けれないな・・・)

俺は次の攻撃に対してどうするか考えている

「今の防ぐにはさすがだな・・・だが次々いくぞ!」

だがマルムは考える暇を与えてはくれなかった

そしてさっきと同じ威力の攻撃がどんどん打ち込まれていく

(チクショ〜やっぱり本調子じゃない時に倒しておけばよかったか?)

俺は攻撃を受けながら先ほどまでの自分を後悔していた

だがこんなことを考えられている時点ではまだ余裕があるのだろう

問題はいつまでこの余裕が続くかどうかだった

「?!」

すると突如マルムの頭上に雷が落ちた

その雷を起こしたのはルクスたちだった

「主よ・・・さすがに分が悪いかとここは一旦距離をとるべきです」

ルクスにそう俺に向かって言ってきた



「いや・・・俺は引かない・・・」



だが俺は引くわけにはいかなかった

なぜなら今引くということは攻撃する手段を失うということだった

勝つためにはあの攻撃を受け流しながら近づいていくしかない

そう思った俺は激しい攻撃にさらされながらも近づいていった

そしてようやく懐に入り込み

「ハァ!!」

なんとか一撃を入れることができたのだが

「悪いが・・・もう普通の攻撃は効かないぞ・・・」

そう言ってマルムの体は再生されていった

(マジかよ・・・これってイウストゥムの再生能力か!!)

俺はそれを見て距離をとった

(おいおい・・・あんだけ攻撃の威力が強くてその上再生能力付きって・・・ズル過ぎるだろう・・・)

そう思っていると

「主よ・・・やはり無理があります・・・ここは時間をかけてルーブルムたちが来るのを待った方が」

ルクスがそう言った瞬間にマルムは笑っていた

「残念だがその者たちなら来ないぞ」

そしてマルムから衝撃の言葉が告げられた

「それはどういうことだ・・・」

そう言った俺の顔はおそらく怒りに満ちていただろう

「彼女たちには邪魔をしてもらうわけにはいかないのでな・・・

 ここに来るまでの道を閉ざしただけだ・・・」

だがマルムはそんなことも気にせずに淡々と説明した

俺はそれを聞いて安心すると同時に焦っていた

なぜなら今ここにいる中でちゃんとしたダメージを与えられるのはルクスたちだけだった

しかしその攻撃も決定打にはならないので実際はダメージなど与えられてない



(これはさすがに負けるかもしれないな・・・)



さすがの俺も負けることを考えてしまっていた

だが俺にはルーブルムたちとの約束がある

(やっぱり・・・負けるわけにはいかないよな・・・)

そう思って立ち上がると

「・・・そうか・・・ならば最後の手を使うしかないな・・・」

そう言って突如ルクスたちが俺を囲む

「?!」

そして聖なる儀式で使った白い帯が俺に入ってきた

「おい!お前たち何を?!」

俺は驚いていた

なぜなら前回の儀式では失敗しているのだ

なのにまたルクスたちはやろうとしている

だがルクスたちはちゃんと考えがあってこの儀式を行っていた

「大丈夫です・・・前回のは主の器が大きすぎて入りきらなかっただけです・・・

 ですが我らの存在全てを捧げれば・・・!」

それを聞いて俺は目を見開いた

「おい・・・ちょっと待てよ・・・存在をかけるって・・・何を言って・・・」

俺は今の状況を飲み込めていなかった

「言葉通りの意味です・・・我らの力全てなら主の器を満たせるはずです・・・」

ルクスはそう言っていた

「ふざけるな!!」

俺はなんとかその帯を切ろうとしたが切ることはできなかった

「主よ・・・別に我らは消えるわけではありません・・・主の体の中で生き続けます

 だからどうか悲しまないでください・・・」

そう言いながらもルクスたちの体は徐々に消えていっていた

「お前ら・・・」

俺はそれを見てルクスたちの覚悟が伝わってきた気がした



「僕たちの全部をあげるから〜頑張ってね〜」



「大将・・・必ずあいつを倒して下さい!大将ならできます!!」



「主よ・・・全てを・・・あなたに賭けます!だから・・・どうか必ず勝ってください!!」



そう言って三人は最後に笑っていた

「テェス・・・シューリ・・・ルクス・・・」

そして三人は完全に姿をなくし白い帯を伝って俺の中に入ってきた

「・・・どうやら失敗のようだな・・・神獣三体の力を合わせてもお前を満たすことはできなかったのか

 それともお前にはそもそもの器がなかったのか・・・」

だが俺の姿に目立った変化はなかった

それを見てマルムは近づいてくる

「いずれにせよ期待はずれだったよ・・・せめて最後くらいは一撃で終わらせてやる!!」

そう言ってマルムの振りかざした剣が俺に・・・

「?!」

当たることはなかった

なぜならその一撃を剣で俺が受け止めていたのだ

一撃を受け止められたマルムは一旦距離をとった

「お前に何がわかる・・・」

俺はフラフラと立ち上がりながらそう言った

「あいつらが命をかけてつないでくれたんだ・・・それが失敗なんてするわけねぇだろうが・・・

 俺の心はちゃんと満たされた・・・そんな俺があいつらを裏切るわけがないだろうが・・・

 俺はあいつらの分まで戦う・・・見せてやるよ・・・これが俺たちの・・・力だぁぁぁぁぁ!!」

その瞬間俺は白い光に包まれた

「何だ?!この光は?!!」

マルムはその光を見て怯えていた

だがその理由もすぐにわかった

その光が広がり始めマルムに当たった

「グァァァァァ?!!」

すると光に触れたマルムが急に痛がりだした

そして距離を取りようやくマルムはその光が何なのか察した

「これは・・・神獣たちの力・・・!」

そう今放たれている光は全て聖なる力によるものだった

そしてその光が収まりそこから出てきたのは



白銀の聖騎士だった



その鎧は毛皮のマントに六角形の形をした肩当そして胸には獅子の装飾が施されていた

まるでその変化はテェス・シューリ・ルクスを模しているものだった

「行くぞ・・・ここからが・・・俺たちの全力だ!」

俺はそう言いながらゆっくりとマルムに近づいていく

「ヌゥン!」

マルムは剣閃を放ってくるが

「ふん!

俺はそれを片手で弾き飛ばした

そして俺はマルムの目の前に着きそして

「ハァ!!」

思いっきり剣を振りかざした

「グゥ?!」

マルムはなんとかそれを受け止めることができたのだが

威力が強すぎて少し後ずさりした

「確かに強くなったな・・・これほど強くなるとは思ってもいなかったぞ・・・」

もはやマルムの顔からは戦いを楽しむ余裕はなくなっていた

「だから言っただろう・・・これが俺たちの全力だと・・・

 ルクスたちの力を借りた俺はもう・・・絶対に負けない!!」

そこからは俺とマルムの激しいぶつかり合いが始まった

「オラァ!!」

だが先ほど違うのは俺はようやくマルムにダメージを与えられることだった

なのでマルムは必死で避けていた

それに対して俺はダメージを受けることはなかったので攻撃に集中することができた

「グォ?!」

そしてついに俺の攻撃がマルムを捉えた

攻撃を受けたマルムは一旦距離をとる

そして案の定今の俺の攻撃は効いているらしく傷口が再生することはなかった

そして傷口を押さえながらマルムがこちらを睨んでくる

「ならばこれでどうだぁぁぁぁぁ!!!」

マルムは双剣に魔力を込めて巨大な赤い剣閃を放った

それに対して俺は剣に魔力を込めて

「オラァ!!」

同じくらいの剣閃を放ち相殺した

「馬鹿な?!相殺しただと?!!」

マルムは自身の放った一撃を防がれて驚いていた

そして俺はその驚いた隙をついてマルムの懐に入り込み

「これで・・・終わりだぁぁぁぁぁ!!」

至近距離の剣閃を放った

「ガァァァァァ?!!」

剣閃を喰らったマルムはそのまま壁に叩きつけられた



「まさかあいつ以外に負けるとはな・・・」

倒れ込んでいたマルムは俺に向かってそう言った

「だが・・・悪くない負けだ・・・お互いに死力を尽くした勝負だった・・・

 これが・・・これこそが・・・俺の求めていた戦いだ・・・」

マルムは満足そうにしていたが

「俺はそうでもなかったよ・・・できることならもう戦いたくないな・・・」

俺はもう戦いたくはなかった

するとマルムは笑いながら

「それは悪かったな・・・お詫びにいいことを教えてやろう・・・

 近々俺を倒したことのある奴が戻ってくる・・・そいつは俺よりはるかに強い・・・

 奴は地上に恨みを持っている・・・そして復讐のために奴が地上に現れる可能性だって十分にある・・・

 そうなったら倒せるのはお前だけだ・・・せいぜい・・・頑張れよ・・・」

そしてマルムは双剣だけを残して消えていった

「・・・それは聞きたくなかったぞ・・・」

とりあえず俺は落ちていた双剣を拾ってみんなのところに戻ることにした

ルクスたちのおかげで魔王マルムを倒すことのできたアルバだが

その代償はあまりに大きかった


次回、再会

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