悪魔の住む国 インフェロス
今回から物語は佳境に差し掛かります!
マルムから直々に誘いを受けた俺はその誘いに乗り
悪魔の国であるインフェロスに向かうのだった
「・・・はいいんだけど・・・その国ってどこにあるの?」
と思ったのだがあいにくその国がどこにあるのかわかっていなかった
そこでみんなにギルドに集まってもらいこの話をして場所に心当たりがあるかどうか聞く
「さぁな・・・わかっているのは地下深くの場所というだけだ・・・」
だがウインレチアも詳しい場所は知らないらしい
他のみんなも見てみるがみんな知らないようで首を横に振っていた
(マジか・・・これじゃあ誘いに乗るにしても行けないじゃん・・・)
まさかの手詰まり状態に絶望していると
「その場所は知らないが地下に続く道がある場所は知っているぞ?」
ドゥクスはここで重要な情報を教えてくれた
「!それってどこにある?!!」
俺はその場所がどこにあるのか鬼気迫る顔で聞く
「待ってくれ・・・確か・・・この大陸の中心にあったはずだ・・・
だがそこに行った者は生きて帰ってくることがなかったために今は閉鎖扱いになったはずだ」
ドゥクスはそう言っておくから地図を持ってきてその場所に印をつけてくれた
俺たちはそれを見て急いでそこに向かうことにして家に帰って準備をすることにした
「ちょっと待て!!」
だがギルドを出る直前にドゥクスに呼び止められた
「お前たちだけでは不安だ・・・俺たちも行くぞ」
とドゥクスは自分たちも行くつもりでいたらしいが
「いや・・・お前たちはしばらくここに居てくれ」
俺はそれを拒んだ
「何を言っている?!これは我々人類全体の問題だ!
それをお前たちに押し付けるわけにはいかない!!」
だがドゥクスはそれをよしとせず行くと言って聞かなかった
「まだ避難していた人たちが全員帰ってきたわけじゃないんだ・・・
それなのに騎士団長とギルドマスターが街を離れちゃまずいだろ」
仕方ないので俺はなぜ残って欲しいのか理由を答えると
「・・・わかった・・・その代わり・・・生きて帰ってこいよ・・・」
ようやくドゥクスは折れてくれて俺たちを見送ることにしてくれた
準備を終えた俺たちは早速ドゥクスが教えてくれた場所に向かった
教えてくれたその場所に着くとそこは鉄格子を厳重な鎖で縛って封鎖されていた
「なるほどな・・・ドゥクスの言う通りここは危険地帯ってわけか・・・」
俺はそう言いながら鎖を外すために鍵を壊そうとするが
「ふ〜ぬ!・・・ふ〜ぬ!・・・」
鍵の場所が高くて届かなかった
(・・・恥ずかしい・・・)
恥ずかしい瞬間を見られてしまった俺は顔を赤くして俯く
するとそれを見ていたルーブルムが
「可愛い・・・」
そう言って顔を赤くして鼻血を出していた
他のみんなも鼻血は出していないが顔を赤くしていた
「まぁ・・・ここはアウレアやカエルラに頼むのが定石だろう・・・」
とウインレチアはクールにフォローしてくれるが
(その前に鼻血を拭けよ・・・)
その鼻からはルーブルムと同じくらい鼻血が出ていた
「ハァ・・・わかったわよ・・・そこをどいてなさい」
それを見かねたのかアウレアは斧を構えて鍵を破壊するのだが
(・・・何も鉄格子ごと破壊しなくても・・・)
アウレアの一撃で鉄格子すら破壊されていた
しかしこれで前に進めるようになったので俺たちは中に入っていく
しばらく何もない森道を歩いていると大きな更地のある場所に出た
だがそこには異様なほど大きな穴が空いていた
「・・・なんか・・・あそこを思い出すね・・・」
そう言ったルーブルムが思い出しているのはおそらく
黒の騎士団が使っていた会合場所のことだろう
あそこは地下への道を結界で巧妙に隠していたが
ここはまるでどうぞ入ってこいと言わんばかりの存在感を放っている
それが罠があるからなのかそれとも絶対的な余裕があるからなのかはわからない
だがその先にマルムが待っているのならば俺たちは何としても行かなくてはならない
「みんな・・・行くぞ・・・」
俺たちは先の見えない穴へと入っていった
その大きな穴は一応階段と呼べるものがありそれを使って降りているが
(・・・落ちたら一巻の終わりだな・・・)
その階段はあまりに狭くちょっとでも足を踏み外したら即落ちてしまう
踏み外さないように慎重になりながら階段を下っていくと
「おいおい・・・ここでそれはまずいだろう・・・」
いきなり大量のモンスターたちが現れた
「どうするのよ?!ここじゃあまともに戦えないわよ!!」
とアウレアはモンスターを追い払いながら叫ぶ
確かにここでは足場が悪いがだからと言って他に足場もないのでどうするか考えていると
「大将!ここは俺の出番ですぜ!!」
そこにシューリが飛んできた
「わかった!」
俺はシューリの背中に乗りモンスターを倒していく
「今の内だ!早く行け!!」
モンスターの数が減った瞬間にルーブルムたちを先に行かせた
もちろんモンスターたちも後を付いて行こうとするが
「行かせねぇよ!!」
それを許す俺ではなくここで全てのモンスターを相手にした
「ハァァァァァ!!」
俺は剣閃を放ってなんとか食い止めているが
「さすがに数が多いな・・・!」
その数はあまりに多くあっという間に囲まれてしまった
しかも相手は飛んでいるのでなかなか攻撃が当たらない
「これじゃあジリ貧だな・・・さてどうするか・・・」
俺がどうやって倒すか考えていると
「大将!ここは俺に任せてください!!」
シューリは自信ありげにそう言った
「わかった!頼んだぞ!!」
俺はその自信に賭けるてみることにした
「おっしゃ!任せろ!!」
シューリはそう言って勢いよく上空に飛び上がっていく
そしてモンスターの周りを旋回し竜巻を起す
それによりモンスターたちは竜巻の中心に集められてしかも動けなくなっていた
「今だ!!」
俺はその声と同時に剣閃を放ちモンスターを一掃する
「なんとか倒したか・・・みんなと合流しよう」
俺はそう言ってシューリにみんなの場所まで飛んでもらった
その後みんなと合流してそのまま下っていくと
「・・・どうやら着いたみたいだな・・・」
そう言ったウインレチアの視線の先には禍々しい扉があった
「この先に悪魔の国が・・・」
プレシカは冷や汗をかいていた
だがそれも仕方ないだろう
それほどまでにこの扉は禍々しいオーラを放っていた
まるでその先がどうなっているかを物語っているかのように
だが行かなくては始まらないので俺は扉に手をかけようと近づいたその時だった
「?!」
突如上から何かに襲われた
「アルくん?!」
ルーブルムたちが心配して叫ぶが
「大丈夫だ!それよりも一旦下がれ!!」
そう言って俺はルーブルムたちを下がらせる
俺自身は鎧の強制発動のおかげでなんとかなったが
襲ってきたやつの正体がわからない以上ここで固まっておくのは愚策だ
そう思ってみんなを下がらせるとそこには二体の巨大な石像がいた
「さっきの攻撃はこいつらか?!」
そう思った瞬間に二体の石像の口から炎が噴射する
俺は鎧のおかげでそれを受けても平気だったが
後ろにルーブルムたちもいたのでヤバイと思ったが
「ウォータータワー」
どうやら心配なかったらしいウインレチアが魔法で防いでいた
しかしこのままではまずいと思った俺は思いっきり石像をぶっ叩いた
それにより石像の頭が砕け散るが
「嘘ぉ?!」
頭がなくても大丈夫らしくそのまま拳を振るってきた
なんとかそれを躱したがさすがに驚いてしまった
(なんで頭もなしに動けるんだよ・・・しかもめっちゃ正確だったし・・・)
そう思っていると何かが石像の後ろで動いていたように見えた
(なんだ?・・・まさか!)
俺はそれに向かって剣閃を放つと石像が腕を犠牲にして庇った
(なるほどな・・・あっちが本体ってわけか!)
そう思った俺は何度も剣閃を放って攻撃するが目の前にいる石像が全て防いでしまう
「チィ!・・・いよいよ面倒くさくなってきたな!!」
俺はどうにかしようと踠いていると
「ああもう!こんなもんは砕けばいいのよ!!」
そう言ってアウレアが石像を粉砕する
「そうですね!こんなものは破壊するに限ります!!」
それにカエルラも乗ってしまってもう一体の石像も粉砕される
(えぇ〜・・・まさかのパワーでごり押しかよぉ〜・・・)
まさかの解決方法に俺は思わず呆れてしまう
だが俺自身もちゃんと仕事をしており石像が壊れて隙に操っていた悪魔を倒していた
「さぁて・・・邪魔は消えたし・・・今度こそ行くか・・・」
そう言って俺は今度こそ扉を開けた
扉を避けたその先は赤い空に黒い大地
まさしく悪魔の住む国だった
「これが・・・インフェロス・・・」
そしてここから魔王との最後の戦いが始まろうとしていた
悪魔の国であるインフェロスについたアルバたち
果たしてそこには何が待ち構えている?!
次回、魔王城




