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最強騎士の中身はショタです。  作者: ジュンタイラ
紅の魔王編
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華麗なる刺突

今回は四将軍最後の一人イウストゥムとの戦いになります

街に帰ってきた後すぐにギルドで作戦会議が行われた

「まさかあの軍勢全てが囮だったとはな・・・」

俺からの報告を聞いたドゥクスは驚いていた

それもそうだろうあれだけの戦力が全て囮で

本命はまた別に居ると言うのだから

これをやられた側からしてみればたまったものではない

「しかし・・・ならば本隊は一体どこに?・・・」

ドゥクスはイウストゥム率いる本隊がどこにあるのか気になっていた

確かにこれだけの陽動を仕掛けてきたのだ

本隊がいつ来てもおかしくはなかった

だが不思議なことになぜかその本隊は今になっても現れる様子はなかった

(一体何を考えているんだ?・・・)

俺はイウストゥムの考えがわからなかった

なぜあそこまでして未だ攻めてこないのか

なぜ味方を捨て駒にしてまで俺を倒そうとしたのか

俺にはまったくもってわからなかった

だが分かったこともあるそれは俺という人種をあいつは何としても倒したいという想いだ

そうでなければ味方を捨て駒になんてしない

つまりあいつらの方も余裕がなくなってきた可能性があるということだ

「まぁいい・・・とにかく住民は避難させたからな・・・あとは陣形を組み立てるだけだ

 おい!今の状況はどうなっている?」

ドゥクスはそう言って部下に今の状況を聞くと

「はっ!各員部隊配置は完了しました!」

部下の兵士は全ての配置が完了したと報告した

それを聞いたドゥクスは頷き

「それでは私もすぐに向かう」

すぐにギルドを後にした

それに続くように俺たちもギルドを後にする



ギルドを後にした俺たちはイウストゥムの次の行動を考えていた

「奴は何をするつもりなのかしら?」

アウレアがもっともな疑問を投げかける

「さぁな・・・とりあえず今は動かないだろう・・・」

ウインレチアは今はまだ動かないと判断していた

「何でそう言い切れるのよ?」

アウレアはその根拠を聞く

「囮とはいえあれだけの戦力を使ったのだ・・・

 今頃また部隊を整えているところだろう・・・」

ウインレチアは先ほどの戦いの影響だと言う

確かにあれほどの戦力がそう簡単に集まるわけがなかった

おまけにあれ以上に戦力ともなれば尚更だろう

だが俺はその話を聞いても何か引っかかるものがあった

(あいつはもう数だけじゃ俺に勝てないってわかっているはずだ・・・

 それなのに戦力を整えるために時間をかけるのか?)

これまでの戦いで俺は全ての戦力をたった十人で撃破している現状を

イウストゥムがわからないはずはないと思っている

だからこそ俺は戦力を整えるために時間がかかっているとは思えなかった

(だとしたら奴は一体何を考えている?・・・何かを待っているのか?・・・)

俺はもしかしたらイウストゥムは何かを待っているのではないかと考えていた

(だとしても一体何を待っているんだ?・・・)

だがそれが何かまではわからず俺はしばらく考え込む

するとウインレチアがその様子に気づいたようで

「どうした?何か引っかかるものがあるのか?」

何を考えているのか聞かれた

「ああ・・・」

俺は先ほど自分が考えていたことをみんなに話した



「なるほど・・・確かにそれは妙だな・・・」

俺の話を聞いたウインレチアは頷いた

みんなもウインレチアと同じ気持ちらしくみんな考え込んだ

「考えてもいなかったわね・・・イウストゥムが戦力を整えるためではなく

 何かを待っているから攻めてこないなんて・・・」

アウレアはまるで裏を突かれたとばかりに眉間にしわを寄せた

「だがそれならイウストゥムは何を待っているのだ?」

七瀬はイウストゥムの狙いが気になっていた

「残念だが今の所はわからないな・・・」

ウインレチアですらイウストゥムの狙いはわからなかった

「ウインレチアさんがわからないとなるとお手上げですね・・・」

ウインレチアがわからないんでは自分たちもわからないとカエルラが言う

確かにうちで一番の知恵袋がわからないのではイウストゥムの狙いなど俺たちがわかるはずもない

だがそれがわからなければ対処できないのもまた事実だ

(どうしたもんかね〜・・・)

俺たちが暗い雰囲気を出してしまっていると



「考えても始まらないしこれからどうするか考えよう!」



ルーブルムが暗い雰囲気を変えてくれた

こういう時はルーブルムの無邪気さに感謝する

おかげでみんなは暗い雰囲気から一転して明るい雰囲気に変わった

「そうだな・・・考えて仕方ないことは一旦忘れて今後の方針を話すか」

ウインレチアはとりあえずこれからどうするかを話す

「今は私が結界を張っているからいきなり攻められても大丈夫だが

 いずれ耐えられなくなる・・・いわゆる根くらべだな・・・」

ウインレチアは今も結界を張ってくれているのでなんとかなっているが

この状態が長く続いてしまってはウインレチアの方が力尽きてしまう

つまり俺たちが今やることは

「早めにイウストゥムを見つけなくちゃいけないってことか・・・」

イウストゥムの率いる本隊を早めに見つけなくちゃいけないってことだ

「でもそう簡単には見つからないんじゃないの?」

アウレアはどうやって探すのか気になっていると

「それはシューリ次第だな・・・」

俺が不意にシューリの名前を出す

「なんでそこでシューリが出てくるの?」

アウレアが当たり前の疑問を投げかけてくる

「実は砦が崩れた後でシューリに上空を警戒してもらうように頼んでおいたんだ」

と俺はちょっと前から探してもらっていたことを話す

「あんた・・・手が早いわね・・・」

するとなぜかアウレアに呆れられた

(その反応・・・解せぬ・・・)

俺はなぜ呆れられなければならないのか不満に思っていると

「上空からですか・・・しかしそれだけで見つけられるのですか?」

プレシカはそれだけで大丈夫なのかどうか聞いてくる

確かにそれだけでは不安になってしまうが

「残念だけどそれ以外に探す方法がないんだよね・・・」

あいにくその方法以外に探す方法が今のところ思いついてないのだ

「そうなのですか?ドゥクスさんやマスターさんにも頼むのはダメなのですか?」

カエルラがそう言った瞬間俺たちに衝撃が走る



(その手があったかぁぁぁぁぁ!!)



その後カエルラの言う通りにドゥクスとマスターに協力してもらい

イウストゥムを探してもらっていた

だが中々見つからずに時間だけが過ぎていった

「これだけ探してもいないなんて・・・逃げたのかしら?」

アウレアはあまりに見つからないので思わず逃げてしまったと思っているが

イウストゥムに限ってそんなことはないだろう

だからこそなぜ見つからないのか考えてしまう

するとシューリが外から帰ってきた

「大将!やっぱりいましたぜ!しかも奴ら何かをやっていやがりました!!」

俺はそれを聞いて何をやっているのか気になった

「シューリ・・・何をやっていたか具体的に話してくれ」

俺はシューリに何をしていたのか詳しく聞いてみる

「何かの儀式を準備していた・・・だがそれか何かまではわからん・・・」

シューリの話では儀式の準備をしていたらしい

(もしかしてそれが攻めてこなかった理由か?)

俺はその儀式がこれまで攻めてこなかった理由とにらみ

「シューリ!そこまで俺たちを乗せてけ!」

急いでその儀式をやっている場所に向かった



「あそこだ!」

シューリの背に乗ってイウストゥムのいる場所に着くと

「おいおい・・・マジかよ・・・」

そこでは確かにおかしな儀式が行われていた

そしてそこには悪魔たちの死体が大量にあった

しかも俺たちにはその悪魔たちの死体に見覚えがあった

それは砦で俺たちが倒した悪魔たちだったのだ

「あいつ・・・いったい何を・・・」

俺がそう言った瞬間だった

「?!」

急に悪魔たちの死体が集まりだした

そして大きな塊となり動き始めた

「嘘でしょ?!何よあれ?!!」

アウレアが驚くほどにその光景は異様だった

俺たちはその場に降りてイウストゥムと対峙する

「ようやく来たか・・・」

イウストゥムはこちらに気がついた

「あれはいったいなんだ?」

俺は先ほど作られたあの異形の存在について聞く

「先ほどの儀式は複合の儀式だ・・・本来はモンスターに自身の力を与えるために使うが

 今回はあれを使って悪魔の死体を合わせたのだ・・・つまりあれは合成悪魔というやつだな」

イウストゥムは本来魔獣を作り出す儀式であれを作ったらしい

「・・・お前はそのために仲間を捨て駒にしたのか・・・」

俺はそれを聞いて怒りに震えていた

「・・・ああ・・・そうだ・・・」

そしてそれを認めたイウストゥム

その時俺の覚悟は決まった

「・・・みんな・・・やるぞ・・・」



「「「「「「「「「おお!!」」」」」」」」」



「オラァ!!」

俺は合成悪魔に向かって剣閃を放つ

それによって合成悪魔の腕が落ちるが

「?!」

切り傷から触手が伸びて腕をくっつけた

「・・・マジか・・・」

俺はあまりのことに驚いてしまう

(あの大きさで再生能力あるとか・・・詐欺だろ・・・)

俺は攻撃を避けながらどうやって倒すか考えていると

「アルくん!」

ルーブルムと目が合う

その瞬間俺はとある考えが浮かんだ

(待てよ・・・確か本来の儀式は自身の力をモンスターにやるんだよな・・・だったら!)

奴を倒す策を思いついた俺は

「ルーブルム!俺が動きを抑えるからお前が決めろ!!」

そうルーブルムに言って俺は合成悪魔に振り向き

「ハァ!!」

今度は足に向かって剣閃を放ち動きを止める

「今だ!!」

俺が合図した瞬間ルーブルムが前に出て

「ヘルロンパイアァァァァァ!!」

合成悪魔を切り裂いた

しかし先ほどのように再生はせずそのまま崩れおちた

「やっぱりか!」

それを見て俺はやはりと思っていた

あの合成悪魔の再生能力はイウストゥムのものだったのだ

だから聖なる力を持ったルーブルムの一撃では再生できずそのまま崩れさったのだ



俺たちはそのままイウストゥムの元に向かう

「なるほどな・・・聖なる力を手に入れていたか・・・これは計算外だったな

 だがこれくらいでやられるほど俺は弱くないぞ!!」

イウストゥムは槍を構えて突っ込んでくる

「喰らえ!」

猛烈な突きが俺を襲ってくるが

俺はそれをあえて受けて槍を受け止める

「何っ?!」

槍を受け止められてイウストゥムは驚いているが本命は

「もらいました!アコウスアロー!」

エレウムが矢を放つとそれが枝のようになりイウストゥムを縛り上げる

「グォォォォォ?!!」

そして身動きができなくなったその瞬間を

「グロリオサピアッシング!!」

プレシカが貫いた

「まさか・・・この・・・俺が・・・」

イウストゥムはそう言いながら倒れた

「くそ・・・だがまだ終わりではないぞ・・・いずれまた・・・」

そう言い残してイウストゥムは消えていった

この戦いにより俺たちは四将軍全てを倒した

四将軍全てを倒したアルバたちだがこれはある意味での始まりにすぎなかった?!


次回、本当の目的

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