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最強騎士の中身はショタです。  作者: ジュンタイラ
紅の魔王編
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南将軍 インフラ

今回は最後の四将軍が登場します

ようやくマグマの川を抜けた俺たちはそのまま火山地帯に向かった

「しかし・・・これじゃあ長くはいられないな・・・」

と俺は額の汗を拭う

火山地帯に近づくにつれ気温が上昇し人が長時間居られるような場所ではなかった

なので出来るだけ早めに敵を探し当てたいのだが火山地帯なだけに

それなりの大きさがある

おそらくだが手分けして探してもここに居られる時間内で見つけることはできないだろう

そう思って何か手がないか考えていると

「?!」

突如として近くの火山が噴火しそこから岩などが飛んでくる

「ちぃ!」

俺はすぐさま鎧を身に纏いみんなを守るように前に出る

一通り噴火が治まり俺はみんなの方を見て

「大丈夫か?」

と無事かどうか確認した

「うん・・・なんとか」

とみんな無事だとルーブルムが答える

「しかし急に噴火するとは・・・まるで居場所を教えているみたいだな・・・」

とウインレチアが噴火した火山を見る

確かに先ほどまで活動していなかった火山が噴火するなど普通ならありえない

となればそれを引き起こせる何かがあそこにあると言うことだ

(だが何故俺たちがいるときに噴火を?

 もし俺たちが来ていることがバレていたとしても普通に考えれば

 居場所を教えるような真似はしない・・・

 奴は俺たちに来て欲しいのか?・・・

 だとしたら一体何の為に?・・・)

そう考えながらも俺たちの居れる時間は限られていたので

「考えても始まらないし・・・行くか・・・」

敵の誘いに乗ることにした



噴火した火山に着いた俺たちは中を探索して回る

「気をつけて・・・どこから敵が来るかわかんないわよ・・・」

とアウレアがみんなに言う

「大丈夫でござるよ〜心配は無用でござる〜」

佐久間はそう言って先に進んで行く

(てかお前がそれ言うとフラグにしか聞こえないんだけど・・・)

そんな風に俺が思っていると期待通り咲間は道の曲がり角で誰かと激突する

「いてててて・・・しまった!大丈夫でござるか?!」

と咲間はぶつかった方に向かって言うと

「・・・・・」

そのぶつかった相手は悪魔だった

(・・・多分ここから始まるのは恋じゃなくて戦闘だろうな・・・)

その光景を見てそんなことを考えていると案の定

悪魔の方が怒り出し攻撃してくる

「どどどどうすれば〜?!」

と咲間は困った表情のままこちらに戻ってくる



「・・・つか戻ってくんな!!」



結局俺たちも咲間に巻き込まれる形で戦闘に参加する

「咲間・・・お前家帰ったらお仕置きな・・・」

と咲間に向かって言うと

「そんな殺生な〜・・・」

咲間は涙を流しながら言う

「それ!私も!参加していいですか?!もちろん!お仕置きされる側で!!」

するとなぜかエレウムが元気良く自分も参加すると言ってきた

「いやお前は参加させないからな?」

それを俺は冷静にダメだと言う

「ハゥ?!でっでも今きついお言葉を掛けてもらえたから満足です!!」

となぜかエレウムは俺に対して敬礼する

(あ〜もう・・・ダメだこいつ・・・)

俺はエレウムのこれはもう治らないと確信した

そんなやり取りをしているのが気に食わなかったのか

悪魔が俺たちに向かって突撃してくる

「なんの!まきびしにござる!!」

そう言って咲間は悪魔が突っ込んでくる方向にまきびしをばらまくのだが

「「「あっ・・・」」」

そのまきびしは溶岩の中に入ってしまい溶けていった

さすがのこれには向こうの悪魔も哀れんだらしく

咲間の肩に手を置いて首を縦に振った

「いや自分!敵に慰めてもらうとか屈辱でござるがっ?!」

と咲間は叫んでいるが俺たちはそれを無視して

「ちょっ?!無視でござるか?!」

なんか聞こえるが気にせず悪魔に向かって剣を振る

だが間一髪で避けられてしまう

だがレウムがその避ける瞬間を狙って悪魔の眉間を撃ち抜いた

「・・・狙ってたな・・・」

とエレウムに確認すると

「はい!」

悔しいぐらいのいい笑顔で返事してきた

「もし悔しければ私にお仕置きを!!」



「もういいよ!!」



そんなことがありながらもなんとか前に進んでいくと

大きな広い場所に着いた

するとどこからか声が聞こえてきた

『よく来たな・・・我は南将軍インフラ!!』

とその声の主は名乗った

『ここで我が弟である北将軍スープラの屈辱・・・

 今ここで晴らしてやろうぞ!!』

そうインフラが言った瞬間上空から何かが降ってきた

それは大きな翼に尻尾が蛇になっている虎だった

『これぞ私が作り出した魔獣キメガである!!

 貴様らはここでこいつの餌食となるがいい!!』

そう言って声が聞こえなくなる

するとそれを感じ取ったのかキメガと言われた

そいつはすごいスピードでこちらに向かってきた

「あっぶね!!」

何とかみんな避けることができたがあまりのことで体制が崩れてしまう

そしてその隙をついてキメガが俺に狙いを定めて突っ込んできた

(まずっ?!これは避けきれっ?!)

そう思った瞬間には俺はもう奴に突き飛ばされ溶岩の中に入ってしまった

「アルくん?!」

心配したルーブルムは急いで俺に近づいてくる

だが肝心の俺は・・・



「おぉ〜・・・意外といい湯だな・・・」



・・・のんびり浸かっていた

「さてと・・・」

溶岩に浸かっていた俺はそこから出て

先ほどのキメガに向き直す

キメガは先ほどとは違い俺を警戒しているらしく一旦距離を取り始めた

そして大きな翼を広げて高く飛び上がる

ある程度の距離まで行くと翼を畳み口を大きく開いて落下してくる

俺はそれを受け止めて地面に叩きつける

そして剣を抜き

「ハァ!!」

翼を切り裂いて飛べなくした

魔獣は悲痛の叫びをあげて逃げようとするが

「させねぇよ!!」

俺はそれを尻尾を掴んで阻止しそのまま振り回した

その回転に耐えきれなかったのか蛇の形をした尻尾は根元から千切れ

キメガはそのまま吹き飛び溶岩の中に飲み込まれていった

『バカなっ?!私が作り出した魔獣がこうもあっけなく・・・!』

とインフラが悔しそうにつぶやいていた

俺はそれを聞いて

「今度はお前の番だ!!そこでおとなしく待ってろよ!!」

と叫んだ

『っ!・・・いいだろう・・・貴様はこの私自らの手で殺してくれよう・・・!』

そう言い残して声は聞こえなくなった

「・・・先を急ぐか・・・」


ようやく火山の奥深くに着いた俺たちを待っていたのは

全身が炎に包まれた悪魔がそこに立っていた

「ようやくここまで来たか・・・」

とそいつは口を開く

「そっちこそちゃんと待っててくれたんだな・・・南将軍インフラ」

俺がそう言うとインフラはこちらに近づいてくる

「先ほども言ったがここからは手加減はしない・・・

 今この時を持って貴様を焼き尽くしてくれるわ!!」

そう言った瞬間インフラの周りに黒と白の数珠が舞い上がった

そしてその数珠から炎が噴射される

「ちぃ!!」

俺はそれを受け止めながら前に進んで行こうとするが

(噴射の威力が強すぎて前に進めない!!)

数珠から出ている炎はあまりに強く吹き飛ばされないよう踏ん張るので精一杯だった

そして後ろにいたルーブルムたちが暑さの限界に来ていたのか

意識が朦朧としフラフラになって立っていた

(長引くとまずい!!なんとか反撃しないと!!)

そう思った俺は剣に魔力を込めて剣閃を放つ

放たれた剣閃は炎を切り裂きながらまっすぐ前に進んでいき

奴のすぐそばまで行ったが間一髪のところで避けられてしまう

「なるほど・・・あの状況からでも反撃してくるか・・・だったらこれはどうだ?!!」

そう言って今度は俺を取り囲むように数珠が飛んできて

全方位から炎を噴射する

「ははははは!!これで身動き一つ取れまい!!」

とインフラは勝利を確信する

・・・だが



「誰が動けないって?」



「?!」

俺を見たインフラは驚愕していた

それは全方位から炎を食らっているのも関わらず

俺が着実に近づいて行っていることにである

「馬鹿なっ?!なぜ動ける?!」

とインフラが驚いているが特別のことは何一つしていなかったりする

先ほどは一つの方向からしか炎を受けていなかったから吹き飛ばされそうになった

だが今は全方向から炎を受けているので上からの圧力に耐えることができれば

おのずと自分は炎によって中心に押し返されるので吹き飛ばされる心配はなくなる

「さて・・・みんながそろそろ限界なんでな・・・一気に片をつける!!」

そう言って俺はインフラに突っ込んでいき

「オラァ!!」

剣を振った

「ちぃ!!」

致命傷にこそならなかったがインフラは腕に傷を負った

(よし!後もうちょっと!!)

そう思った瞬間だった

「?!」

突如俺の上空から赤い落雷が落ちてきた

鎧のおかげで傷こそないが誰がやったのか周囲を警戒すると

『そこまでだ・・・インフラ』

と頭に声が響いてくる

そしてこの声には聞き覚えがあった



「魔王・・・マルム!!」



「魔王様?!しかし!!」

インフラはマルムに意見するが

『我の言うことが聞けぬか?』

マルムはそれを絶対的な殺気で黙らせる

「っ?!申し訳ございません・・・」

殺気を当てられたインフラは戦闘を即座にやめた

『さて・・・白銀の騎士よ・・・我とそこまでして戦いたいか?』

とマルムが聞いてきた

「もしあんたが人間に危害を加えるならそうだな」

俺がそう返すと

『そうか・・・ならば我の部下である四将軍全てと戦い勝ってみせよ!

 そうすれば我の元の来れるようにしてやろう!!』

とマルムは宣言した

「いいぜ・・・早速やろうじゃねぇか!!」

俺が乗り気になり剣を構えると

『いや・・・まだその時ではない・・・

 だが近い内にその時は必ず来る・・・

 それまでを楽しみにして待っているがいい・・・』

そう言ってマルムの声は消えていった

「・・・ってことらしいが・・・どうする?」

と俺はインフラに向かって言うと

「魔王様が貴様との決戦の舞台を用意してくれるならこの勝負・・・しばし預ける!!」

そう言ってインフラは炎の中に消えていった

「全く・・・面倒なことになってきたな・・・」

と俺は頭を掻きながらぼやく

すると後ろから

「うぅん・・・」

とルーブルムたちの声が聞こえ振り返ると地面に倒れていた

「まずはここから脱出するか・・・」

そう思い俺はみんなを抱えて火山から脱出した

魔王四将軍との戦い・・・いったい主人公たちはどうなる?!


次回、魔王の狙い

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