魔王の復活
今回から新章です!
神様からの手紙を思い出した俺
それは魔王が復活したというものだった
(てかあのジジィさらっと言いすぎだろ!!)
俺は手紙でさらっと言った神様に心の中で文句を言う
そして家に訪ねてきたドゥクスに
「その魔王ってのはどこにいるんだ?」
と魔王の居場所を聞く
「残念だが・・・居場所を知っているのは
魔王の側近である四方将軍たちだけだ」
ドゥクスは居場所を知っているのはそいつらだけだと答えた
「マジか・・・ちなみにそいつらがどこにいるかは?」
今度はその四将軍の居場所を聞く
「居場所か・・・あいにく一人の居場所しか知らないんだ・・・」
ドゥクスは一人だけなら知っていると話した
「そいつは?」
俺はその居場所を知っている奴について聞く
「奴は四方の中で西を司る者イウストゥム
そいつは今エルフの国へ進行しているらしい」
とドゥクスは答えた
「なるほど・・・つまりエルフの国で
待ち伏せればそいつに会えるってわけか・・・」
俺がそう言うと
「いや・・・自体はそう単純じゃないんだ・・・」
なぜかドゥクスは険しい表情をしていた
「どういうことだ?」
俺はその理由を聞く
「エルフの国は元々人間とはあまり関わりを持たない国でな・・・
この前の黒騎士の一件で完全に外部との関わりを断ち切ったのだ・・・
おかげで今ではエルフの国に入ることはできないんだ」
とドゥクスは答えた
その顔を見るに多分自身でそれを体験したんだろう
だからと言って諦めるわけにはいかず
「一応そのエルフの国へ行ってみるよ」
俺たちはその国へ行ってみることにした
こうしてエルフの国へ向かう俺たちだったが
その道中で問題が発生してしまった
それは・・・
「・・・エルフの国ってどこにあるんだ?」
俺は目的地がどこにあるのか知らずに進んでいたのだ
「まぁ・・・なんとなくそんな予感はしてたけど・・・」
アウレアは俺の発言を聞いて呆れていた
「エルフの国はとある秘術でしか行けないと言われており
その方法を知っているのはエルフだけのはずだ」
とウインレチアが説明する
俺はそれを聞いて思った
(だったら別に俺たちが行かなくても
悪魔の連中は大丈夫なんじゃないか?)
と・・・だがそうでもないらしい
「だが・・・悪魔の連中は以前にも
エルフの国へ攻めていったことがあるらしい
もしそれが本当なら悪魔の連中は行き方を知っていると言うことだ」
とウインレチアは言った
「マジかよ・・・でも以前に侵入されたんなら方法だって変えてるんじゃ?」
俺は驚いた後に方法を変えている可能性を聞いた
「いや・・・その方法は古代からのもので
今の技術で変えることはできないらしい・・・」
とウインレチアは答えた
「そうか・・・なら早めに方法を見つけてエルフの国に行かないとな」
ウインレチアの言葉を聞いて俺は急いでエルフの国に行く方法を見つようと思った
とりあえず俺たちはとある人に話を聞こうと
その場所に向かっていた
その人物とは
「おや?今回はどう言ったご用ですか?」
チュナレにいる商人だった
「実は俺たちエルフの国に行きたいんだが・・・
行くための方法とか知らないか?」
と俺は商人に聞いた
商人は全国的に商売をしていると言っていたし
しかも人間ではなく小人なので
エルフとも問題なく交流できると思ったのだ
「確かに行ったことはありますが・・・あいにく
その時はエルフの国から使者が来てくれて
行くための方法は知らないんです・・・」
と商人は答えた
「そうか・・・悪かったな・・・」
俺は商人に謝る
「いえ・・・こちらもお役に立てず申し訳ない・・・
もしかしたらエルフから商品の注文とかがあるかもしれませんから
その時はみなさんにお知らせします」
商人はエルフから連絡があったら知らせてくれると約束してくれた
「ああ・・・頼む・・・」
そう言って俺たちはチュナレを後にした
「とりあえずあの商人さんからの連絡を待つしかないね・・・」
とルーブルムが言う
俺はそれに頷くしかなかった
だがおそらくこのやり方では手遅れになる可能性が高い
もしそうなったらエルフの国が受ける被害は甚大・・・最悪全滅になるだろう
(やっぱ俺たち自身でもエルフの国へ行く方法を探さないとダメか・・・)
そう思った俺は国に戻り図書館へ向かった
そしてエルフに関する全ての書物を読んだ
だがやはりエルフの国への行き方は書いていなかった
「やっぱダメか・・・」
諦めて帰る途中に俺はギルドへ向かった
理由はマスターに相談するためだ
そしてギルドに着いて中に入ると
「ん?なんだ?」
中がやけに騒がしかった
そしてその中にはマスターもいた
俺は気になって近づいてみる
「何があったんだ?」
俺はマスターに何があったか聞く
「あら!アルバちゃん!・・・実はとある依頼書が届いたんたけど・・・」
そう言ってマスターが一枚の依頼書を俺に差し出す
俺はそれを手に取って内容を確認すると
「・・・妖精の奪還?・・・」
そこには攫われた妖精を取り戻して欲しいと書いてあった
だが俺はそれで慌てる理由がわからず
「これがなんだってんだ?」
と聞いてみると
「問題は依頼主よ・・・」
とマスターが答えた
それを聞き依頼主を見ると
「・・・ロズウスゥゥゥゥゥ??!!」
ロズウスとは風の聖獣のことである
以前黒の騎士団に操られていたのを俺たちが助けたのだ
しかし・・・
(なんで聖獣のあいつが依頼書なんて出してんだよ!!
・・・てかどうやって出したんだよ?!)
心の中でツッコんでいると
「その名前に怯えて依頼を受けてくれる人がいないのよね〜」
とマスターが困ったように言っていた
その様子を見た俺は
「だったら俺たちが行ってやろうか?」
とこの依頼を受けることにした
依頼を受けた俺は依頼書の内容を再度確認していた
どうやらとある盗賊団が妖精を捕まえて
その妖精を闇オークションで売りさばこうとしているらしい
「なるほどね・・・てかこの依頼書・・・盗賊たちの居場所書いてなくない?・・・」
俺は衝撃の事実に気づいてしまった
「おいおい・・・これじゃあ助けになんか行けないぞ・・・」
そう思いながら家に帰ると
「よう!待ってぜ!!」
・・・家にロズウスがいた・・・
「なんでいんだよぉぉぉぉぉ?!」
とりあえず家の中に入った俺は
ロズウスをリビングに案内して
話を聞くことにした
「どうやらお前たちが私の依頼を受けてくれたらしいな」
と出された紅茶を飲みながらロズウスが言う
「そうだけど・・・なんで知ってるんだよ?」
俺はなぜ依頼を受けたことを知っているのか聞くと
「その依頼書には魔法をかけてあるんだ・・・
それを手に取った人の情報を私に伝える・・・な
もし悪意を持ったものが依頼を受けた場合に私が鉄拳制裁しようと思ってな!」
とロズウスが握り拳を見せながら言う
「なるほどね・・・てかこの依頼書!盗賊の場所が書いてなかったぞ!
それに鉄拳制裁する気なら自分で助けにいけよ!!」
と俺がツッコむと
「人間のことは人間に任せた方がいいと思ってな・・・
居場所については私が信頼できるかどうか言おうと思っていたからな
もちろん!お前たちのことは信頼してるからちゃんと居場所を教えてやる!」
とロズウスは答えた
その答えに俺は驚いた
ロズウスはそこまで考えて依頼書を出したのかと
だが同時に思ったこともあった
(・・・だったら最初から俺たちにお願いすればよかったんじゃ・・・)
とりあえずロズウスから盗賊団の居場所を聞いた俺たちは
その潜伏場所に来ていた
「まさかダンジョンにアジトを構えているなんてね・・・結構度胸があるじゃない・・・」
とアウレアが笑いながら相手をほめていた
「いやそこは褒めるなよ・・・」
と俺がツッコむ
すると中の様子を見に行ったヴィリディが戻ってきた
「どうだった?」
俺は中の様子を聞くと
「・・・人・・・少ない・・・でも・・・モンスター・・・いっぱい・・・」
とヴィリディは報告する
「ってことはモンスターに見つからないように
そいつらの場所に行かないといけないのか・・・」
と俺が言うと
「そうですね・・・バレて逃げられたら面倒ですしね」
とカエルラが同意する
「でもどうやって行くのよ?」
とアウレアが聞いてくる
問題はそこだった
こっちはモンスターに見つかった場合に隠れる手段がない上
ダンジョンの中は暗くバレたかどうかすらわからなかったりする
どうするか考えていると
「・・・じゃあ・・・みんな・・・私・・・影・・・入る・・・」
とヴィリディが自分の影を指差しながら言う
「えっ?ヴィリディの影って入れるの?」
と俺が聞くとヴィリディは頷いた
(・・・この子・・・万能すぎません?・・・)
俺たちはヴィリディはの影の中に入り
ヴィリディ単身でダンジョンの中に入る
しばらくして盗賊団のアジトについたらしく
影から出された
「・・・あそこ・・・」
ヴィリディが指を差したところに小さなテントがあり
目の前には見張りの男が二人いた
「よし・・・なら俺たちが敵を引きつけるからその隙に
ヴィリディは中に入って妖精を助けてくれ」
と俺が指示するとヴィリディは頷き影の中に入る
「さぁて・・・暴れますか!!」
俺たちは物陰から出て見張りの前に立つ
「なっ?!誰だお前は?!」
いきなり現れた俺たちに見張りの二人は驚く
「ただの運送屋だ」
そう言って俺は見張り二人を殴り飛ばす
すると騒ぎを聞きつけた他の連中がテントの中から出てきた
「なんだ?!なんの騒ぎだ?!」
そして最後にリーダーらしき大男が出てきた
「なるほど・・・侵入者か・・・」
そう言うとリーダーの男は部下に
手で指示して俺たちを襲わせる
「ふん!」
だが一瞬で全員俺の拳骨の餌食となった
「さて・・・最後はお前だ・・・」
と俺がリーダーの男に近づく
「ふっ・・・いいだろう・・・相手をしてやる!!」
リーダーの男はそう叫んで背中の大斧を振り下ろしてきたが
「なっ?!」
俺はそれを軽々と受け止めた
「さぁて・・・そろそろ全員牢屋に運送しますか!」
俺は大斧ごとリーダーの男を投げ飛ばす
「ゴハァ?!」
リーダーの男は壁に激突して気を失った
「ハァ〜・・・これで終わりか?」
と俺が言った瞬間
ヴィリディが一つの籠を持って現れた
「それが妖精か?」
俺がヴィリディに確認すると
「・・・多分・・・」
とヴィリディは答えながら中身を見せる
そこにはすごく気楽に寝ている背中に羽の生えた小さな女の子がいた
「ああ・・・うん・・・確かに・・・」
俺はこの状況下で平然と寝ているそいつに呆れながらも
妖精だということを確認したのでそのままロズウスのところに帰ることにした
次回はいよいよ新しいヒロイン登場!!・・・なんだけど・・・
次回、エルフの国 ダリス




