風の国 ニドレ
今回は新しい神獣が出てきます
<10月16日 誤字修正>
前回リグヌムが他の聖獣が
西の大陸にある国ニドレにいると聞き
俺たちは一旦家に戻り対策を立てていた
「西の大陸か〜・・・」
とアウレアは言い困った顔をしている
「何か問題があるのか?」
俺はその顔の理由を聞くと
「西の大陸に行くことは現状では無理なのよ」
とアウレアは答える
「無理?・・・どうして?」
俺は何故行けないのか聞くと
「西の大陸に行くための海路は
今の時期だと激しい渦潮地帯になっているのだ」
と後ろからウインレチアが説明する
「マジか?!それじゃどうやって行くんだ?」
俺は他の方法を聞いてみると
「残念だが・・・空を飛ばない限り無理だな・・・」
とウインレチアは首を振って答える
(参ったな・・・まさかこんなところで道を塞がれるとは・・・)
俺はどうするか考える
「だったら私が抱っこしてアルくんだけ連れてってあげるよ!」
とルーブルムが言う
「そうかなら三日間そのまま飛び続けて向かうんだな」
ウインレチアはニドレまでの距離をルーブルムに教える
それを聞いたルーブルムは
「それって!アルくんを!三日間抱っこし続けていいってこと!!」
とうなだれるどころか息を荒くして喜んでいた
「いやそこは喜ぶところじゃねぇから!!」
結局その後もいい案が浮かばずに悩んでいると
「・・・では我の友を頼ってはどうでしょう?」
とルクスが言った
「お前の友達って言うと神獣か?」
俺はその友達のことを聞く
「はい・・・ただ我ら神獣は神によって創られた存在
ゆえに神の命令しか聞かないものも多数存在します
なので・・・そいつが力を貸してくれるかどうか・・・」
ルクスは顔を暗くしながら答える
「ダメで元々!とにかく会ってみよう
そいつはどこにいるんだ?」
俺はその神獣の居場所を聞く
「奴はこの国の一番高い山・・・クルメンに封印されています」
とルクスは答えた
だがそれを聞いて疑問に思った
「なんでそいつは封印されているんだ?」
俺は何故そいつが封印されているのか聞いてみる
するとルクスは困った顔で
「会ってみればわかります」
とだけ言った
俺はその言葉の意味がよくわからなかったが
会ってみてすぐに封印された理由がわかることになる
その後俺たちはルクスの言ったクルメンを登っていた
「寒い〜・・・この前の防寒具がなかったら
凍っちゃうところだったよ〜・・・」
ルーブルムが寒がりながら言う
確かに南の神殿に向かうために買った防寒具が
またも役に立つとは思ってもみなかった
俺たちはルクスに付いてきながら
クルメンを登り続ける
しばらく歩いてようやく
「主・・・着きました・・・」
神獣の封印されている山頂に着いた
山頂にはルクスの言う通り
白い水晶があった
「これに封印されているのか・・・」
俺はその水晶に触れ封印を解く
まばゆい光が放たれた後
その水晶から出てきたのは
巨大なモモンガだった
(・・・えっ?まさかの可愛い系?・・・)
俺が驚いていると
「おい!とっとと目を覚ませ!!」
ルクスが寝ているそいつを起こしに掛かる
「・・・ん?・・・」
ルクスの声を聞いてそいつは起き上がる
その目をこすり黒い大きな目をパチクリさせる
おそらくこのモモンガは誰しもが可愛いと言うだろう
・・・・・だが・・・・・
「なんだ?!お前さんかいな!!久しぶりじゃのう!!」
その外見とは裏腹にその発せられた声はとても低音のいかつい声だった
(・・・声だけ可愛くねぇぇぇぇぇ!!)
俺たちがあまりのギャップにショックを受けていると
「我が主がお前の力を借りたいと言っている!」
ルクスが起こした理由を告げる
すると起こされた神獣は
「ああ?!なんで俺が人間の言うことなんて聞かんといけないんじゃ!
そんなもんお断りじゃあ!!」
とそいつは言った
(確かにルクスの言ったように
神獣は神の言うことしか聞かないらしいな・・・)
ルクスとのやり取りを聞いていた俺がそう思っていると
「俺は自分の命令以外聞かん!
たとえ俺を創った神であろうと俺は言うことを聞かんぞ!!」
と奴は言った
(・・・いや自分を創った神にすら逆らうのかよ・・・)
どうやらこいつは神獣の中でもさらに聞かん坊だったらしい
「まぁ・・・馴染みのお前の頼みじゃ・・・
ここは一つ勝負といこうやないか・・・」
奴はそう言って俺の方を見る
「もし奴が俺を倒せたら言うことを聞いてやる
だがもし負けたら二度とここには来るな・・・ええな?」
奴はそう言って飛び上がる
「わかった・・・」
俺はそれを受け入れ構える
「ほな・・・勝負開始や!!」
奴は勝負とともに上空に飛び上がる
「行くでぇ!!」
奴は上空から急降下して
俺に噛みついてくる
だが俺の無敵の鎧は貫けなかった
「ほう・・・お前なかなかやるやんけ・・・名前は?」
奴は俺の実力を認めて名前を聞いてくる
「アルバ・・・アルバ・アルジーンテュム」
と俺が名乗ると
「そうか・・・なら本気でいくでアルバァ!!」
奴はまたを上空に飛び上がり
今度は回転を加えながら降下してくる
「これで終わりだぁぁぁぁぁ!!」
奴は勝利を確信する
だが俺はもう我慢の限界だった
「いい加減その声やめろやぁぁぁぁぁ!!」
「グフゥゥゥゥゥ?!」
俺は奴の外見と声のミスマッチに納得ができず
思いっきり殴った・・・つまりはただの八つ当たりだ
俺の拳を食らった奴はそのまま地面に叩きつけられた
「・・・まさか俺が負けるとはな・・・」
奴は起き上がり
「約束や・・・お前の言うこと聞いちゃる」
自身の敗北を認めた
「俺はシューリや!
それで?何をすればええんや?」
奴はシューリと名乗り
この後のことを聞く
「なるほどな・・・俺の力でそのニドレって場所に行きたいと
そんなもんお安い御用や!!」
そう言ったシューリは背中に俺たちを乗せて飛び立つ
「しっかりつかまって〜な!!」
シューリの背に乗り俺たちはいよいよ
西の大陸にある国ニドレに向かった
しばらく空の旅を楽しむと
「にぃちゃん達!見えてきたで!!」
シューリが目的地が見えてきたことを教えてくれた
俺たちはそれを聞いて前を見ると
「おお・・・!」
確かに陸地が見えてきていた
「まさか数時間足らずで来れるとは・・・」
あまりの早さにウインレチアが驚く
「俺は空を飛ぶことなら誰にも負けんからな〜」
シューリは自慢げに言う
「そろそろ人のいる村が見えてきたさかい降りるで!」
そう言ってシューリは緩やかに下降していく
目的の国であるニドレについた俺たち
ここで聖獣について詳しく聞いてみることにした
結構辺りを見回すとこの国は風を使って生活しているのがわかった
風で水を汲み風で服を乾かし風で火を大きくする
まさしくここは風の国だった
「すいません」
俺は一人の村人に声をかける
「はい?なんでしょう?」
声をかけられた村人は用件を聞いてくる
「ここで祀っている聖獣について聞きたいんですけど・・・」
と聞くと
「この国では風の聖獣ロズウス様を祀っているのですよ
私たちの生活はロズウスさまの起こす風によって成り立っているです」
と説明してくれた
「そうですか・・・ちなみにそのロズウス様の神殿とかってありますか?」
と俺は神殿の場所を聞くと
「そうですね・・・確か・・・」
村人が答えようとしたその時
「「?!」」
村が突如何者かに襲われ爆発した
「なんだ?!」
俺は気になり爆発のした方向に向かう
その場所に着くと
「なんだありゃ?!」
巨大なコウモリが村を襲っていた
「アルくん!!」
そこにバラバラになって聞き込みをしていた
ルーブルムたちも合流する
「あれは・・・魔獣ペルネム?!」
アウレアがモンスターを見て驚く
「ペルネム?」
俺は魔獣のことを聞くと
「あれは強烈な怪音波で村や町を破壊して回る魔獣・・・
でもあいつは夜行性でこんな昼間に出てくるなんて・・・」
とアウレアは説明する
(夜行性のモンスターが昼間から?・・・まさか?!)
俺は考えることを一旦止め魔獣を倒すことにした
「ハァ!!」
俺は剣に魔力を込めて剣閃を放つ・・・だが
「何ぃ?!」
それを魔獣は見透かしているかのごとく躱した
「クッソ!!これじゃあ当てれない!!」
俺が悔しがっていると
「なら俺に任しておき!!」
空からシューリが叫ぶ
「お前なんで?!」
俺がここにいる理由を聞くと
「こっちにこいつが飛んでいくのが
見えたんで心配になって来てみたんや」
そう言ってシューリはそのまま魔獣と対峙するが
ことごとく攻撃を避けられていた
「ちぃ!埒があかん!!」
シューリがイラついていると
「全く・・・しょうがない!!」
ルクスが雄叫びをあげると落雷が発生
その落雷が魔獣に直撃した
落雷によって動きが止まったところに
「いただきや!!」
シューリが羽に噛み付く
それにより魔獣はうまく飛べなくなり
「これで最後だ!!」
そこを俺の剣閃で切り裂いた
切られた魔獣はそのまま光になって消えた
「ふぅ〜・・・お疲れさんよくやった!」
俺は一息ついた後ルクスとシューリを褒める
「別にええねん!ほな」
そう言ってシューリは飛び立っていった
「しかしなぜこいつはこんな昼間に出てきたのかしら・・・?」
みんながなぜこいつが出現したのか疑問に思っている
そんなみんなに俺は
「おそらく・・・黒の騎士団の仕業だ」
と言った
「「「「「「?!」」」」」」
みんなは一瞬驚いた表情をするが
その後すぐに納得した顔になった
「確かに・・・例の黒い水晶で操られていたのなら
習性なんて関係ない」
と納得したアウレアが言う
「・・・ということは・・・」
ヴリディはこの事態を察したようである
「ああ・・・もうこの国には奴らがいる・・・!」
俺たちは急いで村人に神殿の場所を聞いて向かったのだった
そういえばルクスに戦わせたこと・・・なかったな・・・
次回、風の聖獣




