吹雪く森
今回は城からの依頼で動きます
突然だが俺は今すごいピンチに見舞われていた
もしかしたら今までの事件の中で最悪の状況だと言っても過言ではないだろう
「・・・えっと・・・みんな何で俺の服に手をかけているのかな?」
そのピンチとは風邪が治ったルーブルムたちに襲われかけていたのだ
「だってアルくん・・・頑張ったらご褒美くれるって言ったじゃん・・・」
ルーブルムはそう言って頬を膨らませていた
確かに俺はそんなことを言っていたしかし風邪のおかげですっかり忘れていると思っていたのだ
「あの〜・・・みんなまだ治ったばっかりだしさすがにいますぐはやめておいたほうがいいんじゃ・・・」
俺はなんとかしてこのピンチを脱出しようと説得を試みるが
「大丈夫だよ・・・もう完璧に治ったしちゃんと熱も引いたから・・・」
すぐに回り込まれて俺は逃げ場を失った
「・・・・・(チラッ)」
俺は最後の望みにとウインレチアたちの方を見て助けを求めたが
「「・・・・・」」
無言で顔を逸らして何の関係もないように離れていった
(チクショウ!俺に助けを差し伸べてくれるやつはいないのか!!)
俺は既に助けはこないと諦めてルーブルムたちの相手をすることにした
その後俺は三日間ぐらい家から出なかった
ちなみに顔を逸らしたウインレチアたちもちゃっかり参加していた
その数日後のある日俺は城に呼び出されていた
「俺を呼び出すなんて・・・何かあったのか?・・・」
俺は一体何の用なのか考えながらとりあえず城の中に入っていった
するとそのまま玉座にまで案内されてそこには王様とドゥクスが険しい表情で待っていた
「・・・来てくれたな・・・実はとある街から救援要請が来ていてな・・・そこに行きたいのは山々なのだが
この前の砂嵐のせいでこちらも人手不足でな・・・しかも救援の理由が突然の吹雪だと言っているのだ・・・」
「・・・なるほどな・・・確かにそう言った案件なら俺たちの出番だな・・・」
俺は呼び出された理由を聞いて納得していた
「君ならそう言ってくれると思っていた・・・尚救援物資はこちらで用意した・・・気をつけてくれ・・・」
王様は心配そうに俺の無事を祈ると言って玉座を後にした
「さて・・・ついてきてくれ・・・俺が物資の場所に案内してやる」
俺はドゥクスに連れられて救援物資を受け取った
「わかった・・・それでどこにこれを届ければいいんだ?」
俺はこれを一体どこの街に届ければいいのか聞くと
「北のある街で名はノビリスという場所だ・・・そこに行くためには森を越えていかなければならない
しかしその森には街が吹雪いてくると同時にモンスターが現れて占領しているらしい・・・気をつけろよ」
ドゥクスは俺に気をつけるように忠告して別れた
(吹雪か・・・確実にあいつらなんだろうな・・・)
俺は今回の事件は間違いなく八大輝天使だと考えてとりあえず家に帰ることにした
「なるほどな・・・それでその依頼を受けてきたというわけか・・・」
ウインレチアは俺の受けた依頼の内容を聞いてなぜ受けてきたのか納得していた
「それにしてもモンスターの潜んでいる森を抜けなくちゃいけないんだ・・・物資を無事に届けれるか心配ね」
アウレアはモンスターの攻撃を受けながら物資を守れる自信はなかった
「確かに・・・森の中では身動きが取り辛く物資を運んでいくとなると尚更動きに制限がついてしまいますしね」
プレシカも今回の依頼の難易度を理解しておりどうするか悩んでいた
「私たちが外に出て物資は馬車の中に入れるんじゃダメなの?」
ルーブルムは物資を馬車の中に入れて自分たちが外に出て護衛するのではダメなのか提案すると
「いい案だが・・・馬車を奪われたらそこで終わりだからな・・・せめて馬車の中にも人が欲しいな・・・」
ウインレチアはいい案だが馬車の中にも人が欲しいと考えていた
「そうか・・・だったら中はヴィリディと咲間とプレシカに任せることにするか・・・」
俺は馬車の中の護衛はヴィリディと咲間とプレシカの三人に任せることにした
「それじゃあ早速出発することにするか・・・」
俺たちは馬車の物資を乗せて早速その街に向かって出発した
「しかし・・・寒くなってきたな・・・まだそんな時期じゃないと思うんだが・・・」
その森に近づいていくにつれて気温が下がっていく感じがしていた
「・・・そりゃあ寒いわけだよ・・・」
しかし寒いと感じていたのは別に勘違いではなかったらしい
例の森が目の前に見えてくるとその一部分だけが吹雪に見舞われていた
「どうやらそれなりの規模で吹雪は拡大しているようだな・・・このままではそのうちこの国を飲み込むな・・・」
ウインレチアはその空を見て急がないとこの国全土を飲み込むのも時間の問題だと推察した
「だったら先を急がないといけないな・・・」
俺はそれを聞いてすぐさまその森の中へと入っていった
森の中は案の定吹雪いており先が全く見えない状況だった
「これじゃあちゃんと前に進んでいるかどうかなんてわからないわよ?!」
アウレアは本当に目的地に進んでいるのか確認してきた
「大丈夫だ!このまま真っ直ぐ進んでいる限りは街に着くことができる!・・・問題は!」
俺はこのまま何事もなく真っ直ぐ進んでいければ間違いないと考えていた
しかし物事はそう都合よくはならないのはわかっていた
「上だ!みんな避けろ!!」
俺はみんなに避けるように指示を出すと上から何がか降ってきた
みんなは俺の指示があったので無傷で避けて俺はその内の一体を受け止めていた
「・・・お前らがここを占領したっているモンスターか・・・!」
そいつらは白い体毛をしており背中には白いコウモリのような羽を持った猿のようなモンスターだった
(しかし・・・何でこの吹雪の中で俺たちの居場所が分かったんだ?・・・)
俺は何でこいつらがこの吹雪の中でこちらを発見することができたのか疑問に思っていると
「?!そんなこと考えている場合じゃないな・・・!」
「「「キシャァァァァァ!!」」」
そのモンスターたちはすぐさまこちらに向かって襲いかかってきた
「オラァ!」
俺は向かってくるそいつらに向かって剣を振るったが軽い身のこなしで躱されてしまった
「やっぱりそう簡単にはいかないか・・・!」
俺はモンスターが躱した方向に振り向くと爪を振り上げて攻撃してきた
しかしその攻撃は全て俺には通用せずむしろモンスターの爪が折れてしまった
「つ〜か〜ま〜え〜た!」
俺はその隙をついてそのモンスターの羽を掴み引きちぎった
「セェェェェェイ!!」
その痛みにのたうち回っている隙をついて俺はモンスターを切り裂いた
「俺にとっては相性の悪い相手だな・・・それにしてもこの雪・・・視界が悪いのは厄介だな・・・」
俺はとりあえずみんなが大丈夫かどうか確認すると離れて個別に戦っていた
「ハァァァァァ!!」
アウレアは襲いかかってきたモンスターに向かって斧を振り下ろすが
「?!!」
雪に足がとられて攻撃は外れてしまった
(この雪・・・そんなに気にしてなかったけど戦闘になるとこんなに厄介だったのね・・・)
アウレアは改めてこの雪の厄介さに気がついて慎重に戦うことにした
「まずはこの厄介な雪をどけてやるわよ!!」
そう言ってアウレアは急にその場で回転を始めた
「これでどうだぁぁぁぁぁ!!」
その回転によって竜巻が発生しそれに雪が巻き上げられていた
そしてアウレアはその雪を全てモンスターに向かってぶつけた
その攻撃によりアウレアと対峙していたモンスターは雪に埋もれてしまった
「・・・倒したのはいいんだけど俺も巻き添えなんだけど・・・」
「なるほどな・・・そういう手があったか・・・ならば私も雪をどけることにしようか」
ウインレチアはそう言って前方にいるモンスターに向かって杖を構えた
「フレイミングスパイラル!」
ウインレチアが魔法を放つと目の前の雪ごとモンスターを炎の螺旋が包み込んだ
「おや?雪をどけるつもりだったのだが・・・どうやらモンスターも倒してしまったようだな」
ウインレチアはそう言いながら妖艶な笑みを浮かべていた
「・・・怖っ・・・」
俺はそれを見てウインレチアの怖さを再確認するのだった
「しかし・・・二人のおかげで周りの雪も無くなった・・・これで存分に戦える!」
七瀬は存分に戦えると刀を構えて張り切っていた
「行くぞ!一刀流・・・飛燕火葬!」
七瀬は空高く飛び上がり刀は炎を纏ってそのまま落下と同時にモンスターを切り裂いた
「みなさん張り切っていますね・・・私も頑張りますよ〜!」
カエルラも張り切ってモンスターに向かって突撃していく
モンスターも近づけまいと雪玉を作ってカエルラに向かって投げつける
しかしカエルラはその全てを盾で防いでいるので距離はみるみる縮まり
「プレイズアッパー!!」
モンスターの顎に向かってハンマーを振り上げた
直撃したモンスターはそのまま空の彼方へと飛んで行った
「オラオラオラァ!空を飛んでる敵はアタイの獲物だ!!」
モーリアルは空を飛んでいるモンスターを狙い撃っていた
「これで止めだ!プロミネンスバースト!!」
モーリアルは止めにと強力な熱線を放って空の敵を一掃した
「・・・みんな頑張りすぎじゃね?・・・」
俺はみんなの頑張りようを若干引き気味に見ているのだった
森を抜けた街には一体何が待ち構えているのか?!
次回、雪積もる街




