屋敷にペットは付き物
最近、主人公がショタだと忘れそう
前回の戦いで勲章が出ることになり
俺は今、王城に来ていた
「何?勲章を受け取らないだと?」
玉座に座る王様が驚く
理由は俺が勲章を受け取るのを
拒否したからだ
「はい・・・」
俺がそう頷くと
「・・・理由を述べよ」
と王様が断る理由を聞いてくる
「俺みたいな子供が勲章を受け取っては
また不満に思う者が今回のような事件を
起こしかねません」
俺はそう答え
「なので・・・勲章ではなく報酬をください」
俺は笑顔でそう答えた
「・・・わかった・・・して何が欲しいのだ?」
王様の問いに俺は笑いながら答えた
「で・・・報酬はこれって事?」
ルーブルムが俺を見ながら言う
「ああ」
俺は目の前にある屋敷を見て答えた
そう・・・俺が王様に報酬として
頼んだのは拠点となる建物だった
仲間の人数も増えてどうしようか
迷っていたので王様に頼んだというわけだ
「まぁ・・・ここまで大きいのは予想してなかったけど」
俺は頼んだ以上に大きかった屋敷を見て呟く
最初は五人ぐらいが住める所と言ったのだが
それでは褒美にならないと王様が勝手に五十人以上が
暮らせそうな屋敷を用意したのだった
だが実はこの屋敷になった理由はもう一つあった
それは・・・
「でもこれだけ大きければお嫁さんがたくさんできても
大丈夫ですね!」
プレシカが満面の笑顔で俺に言う
そうこのでかい屋敷になったもう一つ理由は
プレシカが一緒に住むことだった
どうやら本人が俺と一緒に暮らしたいと言ったらしく
それを聞いた王様はダメと言うどころか
大いに賛成しこんな屋敷まで用意したというわけだ
(ハァ〜とんだ親バカ国王だったな〜)
厳格な国王のイメージが崩れため息を吐く
「とにかく中に入って荷物を置くぞ」
と俺たちは中に入る
屋敷の中はいくつもの部屋がありそれぞれいろんなものが
おけるくらいのスペースがあった
風呂は屋敷の全員で入れるくらいでかく
リビングに食堂や鍛錬室などいろんなものがたくさんあったが
俺が一番驚いたのは
「・・・・・」
俺の部屋にあっためちゃくちゃでかいベッドだった
(何を企んでるんだ?!あの王様は!!)
俺は余計な世話をした王様を恨みながら
荷物の整理をする
その時にふと思った
(そういえばこんなでかい屋敷誰が手入れするんだ?)
そう思い俺はリビングに全員を集めた
「どうしたの〜?」
と集めた理由をルーブルムが聞いてくる
「この屋敷の手入れをどうするか
聞こうと思って」
と俺が答えるとみんなあっという顔をしていた
「そうか・・・忘れていたわ・・・」
アウレアがしまったという顔をしていた
俺たちがう〜んと唸っていると
「ふふ〜ん」
ルーブルムが得意そうな顔をしていた
「なんだ?何かあるのか?」
俺がそう聞くと
「アルくん!私がどういう存在か忘れていないかい!!」
ルーブルムが大声で答える
俺は何のことかわからず首をかしげると
ルーブルムが魔法陣を展開
そこからサキュバスたちが出てきた
「この子たちに屋敷の手入れをして貰えばいいよ!!」
とルーブルムが言う
(そういえば・・・ルーブルムがサキュバスの女王って忘れてた・・・)
ルーブルムのだいぶ前の設定を思い出したが
「だけど何でビキニメイド?」
召喚されたサキュバスはなぜかビキニにフリルという
明らかにまともではない格好だった
「えっ?・・・アルくんが好きそうかな〜って思って」
ルーブルムがそう言うが
(確かに嫌いじゃないけど目のやり場に困るんだよ!!)
と心の中でツッコむ
「もちろん夜の方のお世話もできるよ!!」
とルーブルムがサムズアップする
「・・・いらんわ!そんな追加情報!!」
ちょっと想像してしまって赤くなる
「とにかく屋敷のことはそいつらに任せよう」
俺は急いで話をそらし会議をおひらきにした
その後夜になり俺は風呂に入っていた
「ハァ〜〜〜癒されるな〜」
俺は大きな風呂に大満足していると
「アルく〜ん」
と声がしたのでその方向を見ると
「ぶっ?!」
ルーブルムたちが裸で風呂場に入ってきた
しかもさっき召喚したサキュバスたちも一緒だった
「ちょっ?!なんで入ってきてんだよ?!」
俺は慌てて壁の方を向き聞く
「え〜だってみんなで入った方が楽しいじゃん!」
とルーブルムが言うが
「だからと言って俺が入ってる時じゃなくてもいいだろうが!!」
俺はそう言って否定する
「諦めろ」
ウインレチアがそう言いながら俺の後ろに抱きつく
(胸当たってる胸当たってる胸当たってるぅぅぅぅぅ!!)
俺の理性がアラームを鳴らす
「いい加減にしろ!!」
俺はウインレチアを振りほどき
ルーブルムたちを見ると
獲物を見つけた肉食獣のような目をしていた
(あ・・・・・これ・・・やべ・・・)
俺は風呂場から出ようとしたが
「どこに行こうというのだ」
捕まった
「今日の夜は寝られないと思え」
そう言って女たちが襲ってきた
「い〜〜〜〜や〜〜〜〜」
俺の悲鳴が夜の星空に消えていく
翌朝・・・・・
「ハァ〜」
結局マジで一睡もできなかった俺はげっそりしていた
それに対し女性陣は
「昨日のアルくん・・・凄かった・・・」
と顔を赤くしてうっとりしていた
「まさか・・・全員相手にするとは・・・」
とウインレチアが感動しているが
(できればもうごめんだぞ!!)
俺はできればもうしたくないと思っていた
そんな時に
玄関の扉をノックする音が聞こえた
誰か来たらしく俺は扉を開けると
「よぉ!新婚生活は順調か?」
ドゥクスが来ていた
「騎士団長がこんな風に出歩いていいのか?」
とりあえずリビングにあげたドゥクスに聞くと
「なぁ〜に用事を済ませたらすぐに帰るさ」
と出されたお茶を飲みながらドゥクスが答える
「実は先日の事件で壊れた城を直す為に
壊れた箇所を見ていたのだが
そこで見たことのない隠し通路が発見されたのだ」
真剣な顔に戻ったドゥクスが俺に言う
「隠し通路?」
俺がそう聞くと
「ああ・・・王もその隠し通路に関しては知らないと言っていた」
ドゥクスは王様にも確認を取ったことらしい
「そこでお前にその隠し通路の調査を依頼したい」
ドゥクスが俺に頼み込む
「いいぞ」
俺は了承しルーブルムたちに準備させる
「すまんな・・・こんなことをお願いして」
とドゥクスが誤ってくるが
「気にするな・・・あの事件のせいで
内政はガッタガタだからな
下手に兵士を動かすなんてできないさ」
そう言って俺は部屋を出る
こうして俺たちはドゥクスの言っていた
隠し通路に来ていた
「結構進んだが・・・特に何もないな」
そう俺が言うと
「もしかしたら脱出路だったのかもしれませんね」
とプレシカが言うが
(それだったら王族が知らないわけはないと思うんだが)
そう考えながら進むと
「ん?」
扉のようなものが見えた
「おいおい・・・この扉」
俺はその扉に見覚えがあった
それは・・・
「ダンジョンのボス部屋にある扉と同じ形だぞ」
「「「「えっ?!」」」」
俺がそう言った瞬間みんな驚いていた
するとその扉にウインレチアが
近づき調べだす
「確かにボス部屋と酷似しているな」
どうやらウインレチアも同じ意見だ
「ちょっちょっと待ってください!!」
プレシカが大声で言う
「それじゃあこの城はダンジョンの上に建てられたってことですか?!」
そう聞いてくるが俺たちにそんなことわかるわけもなく
「さぁな・・・中に入ればわかるんじゃないか」
そう言って俺は扉を開けると
そこには・・・
大きな白い水晶が浮いていた
「なんだあれ?」
と俺が言うと
「あれは?!」
ウインレチアが驚く
「知ってるのか?」
と俺が聞くと
「あれは・・・封印の水晶だ」
と返ってきた
「封印の水晶?」
俺が首をかしげて聞くと
「ああ・・・封印の水晶は
モンスターを封印するために作られた魔道具
しかもあれはその中で一番優れたものだ・・・」
とウインレチアが説明する
「一番いいとどんなのが封印できるんだ?」
俺は封印されたモンスターがどんなのか聞くと
「おそらく・・・?!」
ウインレチアが答えようとしたその時
水晶に亀裂が入った
その亀裂は徐々に広がり
そして水晶は砕けた
水晶が砕けると同時に煙になり辺りを包む
「で・・・さっきどんなのが入っているって言おうとしたんだ?」
俺がウインレチアに聞くと
「・・・魔獣や聖獣・・・そして」
そう答えていると煙がだんだん晴れて行って
「神獣」
封印されたモンスターが見えた
封印されていたそいつは
白い毛並みに所々から電流が走っていて
まさに百獣の王の威厳を感じさせるにふさわしい
ホワイトライオンだった
「汝が我を解き放ったのか?」
どうやらそのライオンは
しゃべれるらしい
「いや・・・勝手にお前が出てきたんだよ」
そう答えると
「ならば・・・お前が我が主にふさわしいかどうか
試させてもらおう!」
そう言って咆哮する
すぐにインヴィクタが反応し
鎧を身にまとう
「行くぞ!!」
そう言ってライオンは消えた
(なっ?!)
そして次の瞬間
俺は攻撃を食らった
(マジかよ!全然見えない!!)
あまりの速度で動くあいつに
驚くと
「我はライトニング・ライガー
神獣の中で最速のスピードを誇る
人の力では我は捉えられぬ」
丁寧に説明してくれた
(でも・・・結局は無傷なんだよな)
俺の鎧は奴の攻撃を食らっても
傷一つなかった
(なら・・・)
と思い
「どうしたもっと攻撃してこいよ」
俺は攻撃をあえて誘った
「ほう・・・確かにその鎧は硬いが」
とライオンは言い
「関節の部分はどうだ!!」
俺の首に噛み付く
「捕まえ〜た」
だが俺は無傷でそのままライオンの胴体に手をまわす
「何?!」
ライオンは驚いているがそんな暇はない
俺は足を広げ中腰になり
(これぞプロレスが生み出した芸術!)
そのまま上半身を
(バックドロップだ!!)
そらせる
「グフゥ?!」
ライオンは致命的なダメージだったらしく
口から泡を吹いて倒れた
しばらくして目が覚めたライオンが
「どうやら貴方様は我が主人にふさわしい
どうか我に名をお与えください」
と頭を下げる
(どうすっかな〜名前ね〜・・・よし!)
俺は考え
「ならお前の名はルクスだ」
そうライオンに言って
「これからよろしくな」
手を頭の上に置く
「はっ!!」
どうやら名前は気に入ったらしくすごい尻尾を振っていた
こうしてアルバくんは屋敷と嫁とペットをゲットしたのだった
今回は一気にいろんなものを手に入れました
次回、スケルトンの街




