黒き騎士
今回は二つの視点があります
俺は今・・・
王城で大臣と対峙していた
(いやなんでぇぇぇぇぇ?!)
時間は今朝に遡る
寝てる最中に強烈な爆発音が
外に鳴り響く
「何だぁ?!」
急いで起きて外を見ると
「なっ?!」
騎士同士で戦っていた
「これは一体?!」
と驚いていると
「内乱です」
と後ろから言われ振り返ると
「プレシカ?!」
プレシカとドゥクスがいた
「それで・・・状況は?」
とウインレチアが聞くと
「芳しくありません・・・
父と母は王城で捕らえられ籠城されています」
と言いながら俯き
「城に入るためには
何万といる反乱軍を突破しなければなりません」
と答えた
「なるほど・・・ね」
そう答えながら俺は準備する
「なっ?!お前わかっているのか!
外に出ればただでは済まないんだぞ!!」
とドゥクスが言うが
「だからどうした」
そう言って部屋の扉を開け
「俺は目の前で泣いてる女はほっとけない主義なんだよ」
と部屋を後にする。
そして部屋に残されたプレシカは
「・・・・・」
顔を赤くしていた。
((((あれは絶対惚れたな・・・))))
外に出た俺は鎧を身に纏い
「てめぇらぁぁぁぁぁ!!」
大声で叫び注意を引く
「俺が相手になってやるよ
全員まとめてかかってこい!!」
そんな声とともに全員が俺に突っ込んできた。
一方、王城では
「まさか貴様が王国転覆を狙っていた
一派のリーダーだったとはな・・・・テナチス大臣」
と国王が言った
「あなたは私を信じすぎなんですよ・・・国王」
とテチナスと呼ばれた大臣が答える
「まぁ・・・そのおかげで計画は順調に進んだんですけどね」
そう言いながらメガネをクイっとあげる大臣
「大変でぇぇぇす!!」
衛兵が急いで走ってくる
「何事だ?」
と大臣が聞くと
「ハァ・・・ハァ・・・表の兵士が
全員やられました。」
と衛兵が報告する。
「なっ?!」
大臣たちは驚いていた
「馬鹿なっ?!何万人いたと思っているんだ!!
何人にやられた?!」
大臣がそう聞くと
「いえそれが・・・」
衛兵が答えを濁らせる
「何だ!早く言え!」
そう大臣が急かすと
「・・・一人です」
衛兵が答える
「相手はたったの一人です!」
再度、衛兵が答えると
「馬鹿なっ?!」
大臣は信じられないと思い
窓から外を見るとそこには
「なっ?!」
拳骨で騎士を沈める俺がいた
「全く情けないな〜」
俺はため息を吐きながら呟く
「普通、拳骨一発で気絶しないだろ」
と嘆く俺だが
「普通の拳骨には見えないんだがな・・・あれは」
と後ろからウインレチアたちが歩いてきた
その後ろにはプレシカとドゥクスも一緒にいた
「何だよ・・・結局全員来ちゃったのかよ」
と俺が言うと
「当たり前じゃん!こんな一大事に黙って見てられないよ」
とルーブルムが言いみんなが頷く・・・だが
「お前はいいのか?・・・ヴィリディ」
と俺が聞くと
「・・・大丈夫・・・覚悟・・・ある」
と暗い顔をしながら答えるが
(正直・・・父親とは戦えないだろうな)
そう思うが
「わかった・・・好きにしろ」
そう言って俺は王城に歩みを進める
王城サイド・・・
「馬鹿な・・・一人で・・・しかも
一人も殺さずにあの人数を倒すだと・・・」
大臣は苦い顔をする
「こうなったら仕方ないあれらを出せ!」
と大臣がそう指示を出す
主人公サイド・・・
「ん?」
王城に向かう途中で何か見え止まると
「グルルルル」
モンスターの群れがいた。
(おいおい・・・)
何でモンスターが街にいるのか疑問に思っていると
「大臣の奴!・・・まさかモンスターまで従えていたか!・・・」
ドゥクスが悔しがる
(なるほど・・・確かに伯爵も魔獣を従えていたし
当然と言えば当然が)
と納得する
「どうするの?・・・このままじゃ王城に着く前に
こっちがバテちゃうわよ?!」
とアウレアが聞いてくるが
「関係ねぇよ」
俺は剣を抜き魔力を込める
つい最近わかった事だがどうやらインヴィクタは
魔力を込めれば込めるほど威力と範囲が上がるらしい
つまり・・・
「まとめて倒すから」
そう言って特大の剣閃を放つ
モンスター達は全員光に飲み込まれ
消えた・・・
「本当に規格外だな・・・お前は」
ドゥクスが呆れた顔で言ってくる
「別にいいだろ・・・とっとと行くぞ」
俺がそう言い鎧が解除され歩こうとすると
「そうだね〜ちょうどよく門も空いたし〜」
とルーブルムが言う
(どういう事だ?)
俺は疑問に思い門の方を見ると
そこには・・・
見事に横に真っ二つの門があった
(おっお〜〜〜・・・やっちまったな〜)
「ばっ馬鹿かあいつ?!こっちには人質がいるんだぞ!!」
と大臣が驚く
「こうなれば・・・奥の手を使うか」
そして俺たちは玉座の間に着いた
「よくぞここまで来た」
そこには大臣と玉座に縛られた王様がいた
「父上!」
とプレシカが駆け寄ろうとするが
「おっと!近づかないでください」
大臣は王の首元に剣を当て制止させる
「それ以上近づけばどうなるか・・・
言わずとも分かりますよね?」
大臣は来ながら言う
「ゲスがっ!」
ドゥクスが悔しがる
そして・・・
「父様・・・」
ヴィリディが大臣を見る
「ヴィリディ・・・あなたにはガッカリですよ・・・」
と大臣は首を振る
「あなたには期待していたのですよ
だが・・・あなたは裏切った」
大臣は話を続ける
「その男に惚れてしまったのかな?」
大臣は確信を付くそして
「ならば先にその男を始末させてもらおう!!」
と大臣が言うと俺の隣にあった石柱が取れてきた
(まずっ?!)
そう思い避けようとするが間に合わず
「アルくん!!」
そのまま下敷きになった
「・・・そん・・・な」
ヴィリディが倒れこむ
「ふっふっふ・・・はーはっはっ」
大臣が大声で笑う
「どうだ・・・私に逆らったらどうなるか理解したろう・・・ヴィリディ」
と大臣がヴィリディを見る
「ご・・・め・・・ん」
とヴィリディが泣くが
「泣く必要なんてねぇよ」
「えっ?」
石柱が玉座まで吹っ飛ぶ
「何っ?!」
驚き大臣が避けるが
それは俺の読み通りだった
石柱は当たる直前に砕け散り
その後ろから鎧を纏った俺が
王様を救出する
「馬鹿な・・・なぜお前が生きている?!」
大臣が驚きそう聞いてくる
「この鎧のおかげだよ」
これはそう答えた
俺の短剣インヴィクタは戦闘状態かダンジョンに入るかで
自動的に発動し鎧を身に纏う
だが戦闘状態に入ったとは誰が判定するのだろうか
それはインヴィクタ自身だった
だから俺が罠に気づかなくても
インヴィクタが勝手に反応して俺は難を逃れたわけだ。
(以上説明終了!・・・って俺誰に言ってるんだ?)
なんてやりとりを頭の中でしてると
「こうなれば!」
大臣は一つの大きな宝石を懐から取り出す
「この中にはモンスター最強のドラゴンが
魔獣になった最強の生物が封印されている!」
そう言いながら宝石を高く上げ
「特とその目に焼き付けよ!!」
割る
まばゆい光が辺りを包み
それが晴れるとそこには・・・
巨大なエリマキトカゲがいた
(・・・またこんなんかよぉぉぉぉぉ!!)
(なんなの本当に?!なんなの!この世界はこんなんばっかか!!)
と頭でツッコむと
「こいつの名はロードランナー・ドラゴン
陸を行く最強のドラゴンだ!」
と大臣が言うが
(全然最強に見えね〜!これだったら最初に戦った
レッドドラゴンの方がよっぽど迫力あったわ!!)
「さぁ・・・行け!!」
大臣がそう言うと
エリマキトカゲはエリマキを広げ口から炎を吐いた
「来るぞ!!」
俺が言うとウインレチアが前に出て
「ウォータータワー!!」
呪文で防御する
(おいおいレッドドラゴンより威力高いな?!)
そう感心していると
「なるほど・・・エリマキで扇ぐことによって
炎の威力を上げているのか」
とウインレチアが解説する
(えっ?!・・・エリマキトカゲのエリマキって
そう使うものだったの?!)
と俺は驚く
<実際のエリマキトカゲは威嚇するためにエリマキを広げます
決して扇ぐ為ではありませんというか炎を吐きません>
「とりあえず・・・」
俺はそう言って剣に魔力を込め
そして・・・
「倒すか!」
剣閃を放つ
今度は範囲ではなく距離を伸ばした
よって俺の剣閃はブレスを切り裂き
奴の首を切断した
首を切断されたエリマキトカゲは光になって消え
俺たちは大臣の元に向かった
「馬鹿な・・・こんなことが・・・」
と大臣は肩を落とし崩れ落ちる
「これでお前の野望もおしまいだな」
と俺が言うと
「なんだ?もう決着ついたのか」
大臣の後ろに黒い騎士が舞い降りてきた
「おお!黒騎士!!」
大臣は起き上がり黒い騎士に助けを求める
「お前がいればこの状況を引っ繰り返せる!頼む!!」
とお願いするが
「やだね」
そう言って黒い騎士は断り
「俺がここにきたのは・・・」
剣を抜き
「役立たずを消すためだ」
大臣に突き刺した
「?!」
俺たちは驚いた
(まさか・・・仲間を殺すとはね)
と思い黒い騎士を見てると
「白い騎士よ」
黒い騎士から話かけられた
「俺たちが戦うにはここは狭すぎる
だからそのうち別の場所を用意してやろう」
と黒い騎士は剣をしまい
「その時を・・・楽しみにしていよう」
そう言い残して消えた。
(奴は・・・一体?)
こうして俺たちの戦いは終わったが
一人元気のない奴がいた
「・・・・・」
ヴィリディだ
(無理もないか散々利用された挙句
目の前で父親を殺されたんだからな)
そう考えながら俺はヴィリディの近くに行く
するとヴィリディが俺に抱きつき
「・・・少し・・・このまま・・・」
と俺を掴む手に力が入る
「・・・ああ好きなだけ泣け」
俺がそう言うとヴィリディは泣きじゃくった
誰しもが苦しい思いをした今日の戦いは
いろんな疑問を残していった
黒い騎士は何者か?
奴はどこの国のものなのか?
なぜ俺を狙うのか?
だが一つだけわかっていることがある
それは・・・・・
いずれ黒い騎士と戦うことだ
黒い騎士・・・奴の正体は一体・・・?(まだ考えてません!)
次回、屋敷とお姫様と神獣




