表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただ純粋な、  作者: 横山裕奈
兵士編 第一章
95/262

93 洗脳解除

どうなるかなぁ、と少し楽しみにしつつ部屋へ戻る。ついでに周りの女子の洗脳も解いておくか。

どうせ解けって言われるだろうし。

「ただいま」

その言葉に、部屋にいた全員が私を見つめる。その目を1つ1つ見返して洗脳を解いていく。

洗脳は、『イアータを見ると幸せになれる』『イアータに危害を加えない』というもの。それが発動するのは、私が微笑んだとき。

その条件さえ取り除けば、大丈夫。洗脳を解けばその記憶は残らない。……かけられたことすら覚えてないからね。


「……ねぇ、夕食って何時から? アーリア」

「え……あ、18時からよ」

注意深く観察する。……ふぅん、ちょっと違和感ある? さっきまでなにしてたんだろう、みたいな感じ?

他の女子はちゃんと忘れてるみたいだから、アーリアだけだね。

やっぱり、洗脳にかかりづらい。時々いるんだよね、こういう人。すごくかかりやすい人もいるわけだけど。



「あ、リィ」

声をかけると、こっちにやって来る。やや女子が色めき立つけど、それは2人とも無視して。

ついでに私が食堂に入った瞬間に視線を私に固定するの、やめてもらえる? 男子諸君。いや女子もいた。


「……あれか、マーチヘアは」

「可哀想なあだ名が定着しちゃったねぇ。ん、そうそう。あれがマーチヘア」

「解いて、どうだった。大丈夫か」

「大丈夫だったね。ただ、やっぱり違和感はあるみたい。初めて出会うくらい、かかりづらい人だね。普通、違和感もなにもないんだけど」

それが自慢だったんだけどなぁ、ひそかに。


「まぁそりゃ仕方ねぇ。……それより、どうしてこんなに視線に晒されなきゃなんねぇんだ?」

「気づいてないかと思ったよ。ふふ」

 そんなの決まってるじゃん、と私は笑う。


「リィと私に見惚れてるから」


「……俺?」

「あー、リィって無自覚なタイプだ。リィも相当目立つ外見って知ってた? 私の75パーセントくらい目立つよ?」

「相当だな」

 私が目立ちすぎるから。有名人だって、私の50パーセントくらいだろう。


「で、なんで見られる? 目立つにしてもこんなに見つめる必要はねぇだろ」

「あるよ。女子にとってのイケメンとは目の保養だから! むさ苦しい男を眺めて疲れた目を、イケメンを見て安らがせる……ってこと」

「そんなもん……か?」

「そんなもんだよ。分かった? だからアーリアもリィに惚れたんだよ。見た目で惚れるってまぁああいうタイプらしいといえばらしい」


 紅茶を飲みながら、リィは唸る。眉間にしわが寄っているところから察するに、あまり理解できていないらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ