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47 リンゴ
今日は1月5日。なんとチェス結成から丸2年が経った。どうでもいい依頼も、かなりヤバかった依頼も……まぁ死んでねぇから、ただのいい思い出だな。
今日は天気がいいな。荒夜にしては、珍しい。
「ねぇリィ。ちょっとヤバイかもしれない」
「あぁ?」
市場に買い物に行っていたら、いきなりイアがそんなことを言った。
イアが、無表情で言うほどの……?
イアが無表情になるってことは、本気ってことだ。殺しに本気だったり、とてもまずいことが迫っていたりしたら、無表情になる。
……命にでも、関わるのか?
「どうしてだ」
「今、八百屋のおばさんがこっちを見てた」
「……それが?」
なにかまずいことでも……と次の言葉を待つ。
そしてそれを聞いて俺は、目を見開いた。
「こないだリンゴ盗んだのばれたかも」
あのおばさん相手に、盗んだのか……!? なんてことしやがる!
と全力で引いた瞬間、ふと思い出した。
「ってそれ、俺も食ったよな?」
「うん。共犯?」
「おいてめぇわざとだろ!」
「アハハ、ナンノコトカナー」
今日はひとまず逃げよう。殺される。おばさんに。
……おいまだこっち見てるぞ!? てめぇ完全に目ぇ付けられてんじゃねぇかよ!
そして、俺たちは帰ったことを感謝することになる。




