表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただ純粋な、  作者: 横山裕奈
序章
1/262

プロローグ

連載2つ目です。

 白く輝く石の床に、彼女は立っていた。赤い髪に、サファイアの瞳。足と胸元と背中を大きく出したドレスも、高い踵のピンヒールも、口紅も、真紅に染まっていた。胸元でふわりとカールした髪には、アメジストの髪飾り。端的に言うなら、絶世の美女。それも、老若男女すべてを骨抜きにするほどの。


「僕の鏡を使うのはいいけれど、僕の存在意義を汚さないでおくれよ。イナ」

 そんな彼女に、1人の青年が話しかけた。白いシャツ、白いズボン、白い髪、白い肌。唯一瞳だけが、禍々しいあか。闇夜に夕暮れを混ぜ合わせたような、見る者に畏怖を与える瞳。

「分かってるよ、フォグ。あんたの司るもの……運命を変えはしないさ」

 青年フォグは、美女イナの言葉に満足げにうなずいた。


「あ、イナがなんか見てる。なに見てるの?」

 ウェーブした腰まである紫色の髪を背中に流している少女は、見た目に不釣り合いな大人のような浴衣を着ていた。黒地に、紫の紫陽花あじさい。ただなぜか、アンバランスさすらも少女リンナの魅力になっている。

「あら、『悪魔の瞳』? これを見てるのね?」

「リンナ、リンカ。落ち着きな」

 もう1人の少女リンカは、まっすぐな金髪をアップして、綺麗なうなじを見せている。淡い水色のドレスはふわふわ。


「では、全員で見るか。私も『悪魔の瞳』の人生は好きだ。どう思う、シーク」

「フィアの案に賛成。俺も見てぇな」

 男勝りな口調のフィアは、目と同じ色の落ち着いた緑の軍服を着ている。青い髪は肩で切り揃えており、佇まいは正に凛とした女戦士。

 一方でシークは、適当という言葉がよく似合う風貌だった。寝癖のようにはねた蜜柑色の髪、眠たげな蜜柑色の瞳。くすんだ赤色のパーカーに紺色のジーンズ。どこにでもいそうな男だ。


「裁きを下すべき者はいるか」

「トヤハ、まだ誰も死んでねぇぞ」

 シークが呆れたように話しかけたトヤハは、裁判官そっくりだった。髪と同じ色の、真っ黒なローブ。瞳も濡れたように真っ黒だが、長めの髪に時折隠れている。

「我は裁きを下す者。いつなんどきも、罪には敏感でなくてはならぬ」


「ねぇトヤハ、あの子はどこにいるの? あの子も呼ぼうよ」

「『悪魔の瞳』の親類のか」

「そうそう。はい、最高神命令。呼んで」

「最高神が望むなら。まぁ、大した手間でもない」

 その言葉を言い終わる前に、1人の少女が現れた。7人のに囲まれるという突然のシチュエーションに戸惑う少女に、リンナが微笑みかける。

 それと同時に、人数分の椅子が現れる。どれも真っ黒に輝いている。まるで、月のない夜の色だ。


「さぁ、みんな座って。『悪魔の瞳』の人生、ちゃんと見ようよ。楽しい鑑賞会の、始まりだよ」

トヤハ、中二病です。

見捨てないでくださいねっ! お願いします……(´;ω;`)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ