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3.先へ
「・・・・・・。」
洞窟に、再び静寂が訪れた。まるで、今までの戦いが無かったかのように時が流れている。
(あれ?そう言えば、この剣は何であったんだ?)
誰かの物かもしれない。落とし物かもしれない。だとしても、こんな物騒な物を持っている人など、そう居ないだろう。
(今更疑問を抱いても、もう遅いよね・・。使ってしまったし・・。)
元の場所に置いておこうと決め、壁に立て掛ける。
レノアは考えれば、どんどん湧いてくる疑問を考えないようにして、この後どうしようかと考えていた
その時、
「・・・!」
振り向いても、周りを見ても、誰もいない。そこには、先程と変わらない景色があった。
(あれ・・・?誰かがこっちを見てた気がしたけど・・・気のせい・・かな?)