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ども。異世界で店オープンしました!  作者: アウズ
第3章:異世界での生活
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22.サプライズ!

遠征の時と同じように天然に振り回されたレノアは、やっとのことで落ち着きを取り戻した教室内で魔法解除のタイミングを伺っていた。


タイミングを伺う。と言っても、『無制限に、何時間でも行使できる』という事は無く、自分の魔力が尽きるまでの時間の中のみの話だ。自分で解除する前に魔力が底を尽きてしまえば、自分の意思関係無く魔法が解除されてしまう。それを防ぐように努める事が魔法師の役目だ。

しかし、レノアの魔力は今まで尽きた事が無く、その上本人も未熟者故に、あとどれぐらいで尽きるのかが分からないでいた。魔力が尽きる前には、頭痛や腹痛、めまいなど、身体に何らかの変化が起こるらしいが、まだそんな事は無いので恐らく大丈夫であろう。

そう考えたレノアは、もう少し様子を見ることにした。



そしてついにその時が来た。


今は授業が終わり、休憩の時間となっている。最初はクラスの男子と談笑していたエーデンが、少しするとルカやアリス達、遠征の班のメンバーと話を始めたのだ。こんなチャンスを見逃せる筈がない。


(時は満ちた!我が魔法(ちから)(おのの)け!)


「ばあっ!」


「・・・おっすレノ」


「あれ?」


「あ、やっと来た!遅いわよレノ!」


「んんんんん!?」


予想していたものと違う反応をする班のメンバーに、逆に驚かされるレノア。

それを見たシーナは、


「あはははは!はははは!・・・ぷっ、あははははは!」


と、大笑い。それも、一旦治ったかと思えば、レノアの顔を見てまた笑い始める始末だ。


(えっとー・・・なんで?)


「なんで驚かないんだ?って顔してるねぇ~レノっちぃ~。いい顔だよぉ~」


一通り笑い終えたシーナが、焦らすようにレノアを肘でつつく。


「そろそろ教えてもいいんじゃないか?」


「そーね」


エーデンの問いにアリスが答え、頭の上にはてなマークを浮かべているレノアに説明する。


「レノ、お前は魔法を行使して姿を消していた。そしてそれは、まだ学校でやっていないからみんなは知らない。そう考えたんだろ?」


「うん、そうだよ」


「じゃあ、みんなが知らない事をなぜお前は知ってる?」


「それは・・本で・・っあ!」


「やっと気付いたわね。そう、本を読んでいるのはレノだけじゃないのよ。そんなの少し考えたら分かる事でしょ」


エーデンから変わり、今度はアリスが説明する。その言葉を聞いたレノアは、自身の考えの浅さに呆れ果てていた。


「・・・う、うん」


「ま、そーゆーことで、シルフィんも似たような本を読んでいたってことだよっ!分かったぁー?」


またまた変わってシーナとなる。

人がどんどんと変わり、頭の中がゴチャゴチャになりかけたレノアだが、何とか持ち堪え、現状を把握する為に頭をフル回転させた。


「そうなんだ。シルフィも読んでたんだね」


「はい。少しですけど」


「それで、あの魔法について知ってたんだね。それは納得だよ。(むしろ)ろ、その可能性を考えて無かった僕がばかだったよ。

でも1つ分からないんだけど、どうして僕がその魔法を使ってたって分かったの?」


「えっと、その・・・」


「俺が魔力を感じるとったんだよ」



答えに困っていたシルフィに変わり、ルカが答える。どうやらシルフィとルカの2人が、レノアの魔法を見破ったようであった。


「何だか俺って、生まれつき魔力に敏感でね。さっきも、授業受けてたら急に強い魔力が出てきて慌てて・・。それで、隣の席のシルフィに相談したって訳さ。

それで、誰かが隠れてるっていう結論に至った俺たちは、ここにいるみんなにその旨を伝えたんだよ。多分レノアだって事もね」


「そ、そういう事かっ!」


真相を暴かれたレノアは、くっそ〜、と冗談半分本気半分で悔しがる。

こんな事にも負けたら悔しいのは、レノアがゲーマーだからだろう。レノアは、普段の生活では分からないが、案外負けず嫌いなのだった。



「それにしても、レノアのあの魔力は何なの?量も多くて質も高い、おまけに普段はそれが全然体外に出ていないなんて、そんな魔力今まで感じた事が無かったよ。魔法師じゃないから、あんまり細かくは感じ取れないけど、あれだけ強ければ嫌でも分かるよ。あれは上級魔法師になれる」


「お、マジか!スゲーな、レノ!」


「本当に?」


ルカの発言に、エーデンは素直に反応し、一方でアリスは疑いの色を示す。


「うんってはっきりは言えないけど、少なくともこのクラスのトップだね。しかもぶっちぎりで」


「クラストップ・・ぶっちぎり・・」


「ん?どうしたレノ」


何やらぶつぶつと呟き始めたレノアを心配するエーデン。しかし、エーデンのその心配は要らぬものだった。


「くっくっくっくっく、フハハハハハ!!」


「「「 !?・・・・・・・」」」


いきなりどこかの悪役のように笑いだしたレノアに、クラス全員の目が集まる。


「おい!レノ!しっかりしろ!」


「ど、どうしたの!?レノアっちぃ〜!?」


「・・・」


「レノア、どうしたのよ!」


「大丈夫かなぁ、レノア」


それぞれがそれぞれの反応を示す中、レノアはまだ笑っていた。


(僕がトップ!魔力でトップ!こんな事が起こるなんて!)


『魔力トップ』という言葉がゲーマーとしてのレノアの琴線に触れたようだった。


その後も、レノアの悪役じみた笑い声が教室中に響いていた・・・。

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