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第四話 起死回生 (前編)

 ガガガガガガガガガガガガガガン パパパパパ タタタタタタタタタタタ

 銃声が鳴り響き、弾が飛び交う。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 セン・ハザ―ト。あることから、敵の飛行船を殲滅する、軍人二人に同行した。

「クソッ、対戦車弾エンティティ・キラー持ってくりゃよかったぜ。畜生!」

 ジェイ・ブラウド。この作戦を動かす隊長である。顔はごつく、口も悪いが、優しい人である。

「やっぱ銃はいいねぇ。剣みたいに、殺した感覚が残んないしー。」

 レイス・ヴァーナード。糸目のニヤけ顔で、何を考えているかが分からない。

「なんでこうなった……。」

 それは、数分前…。


 3034年7月19日 ヘリア山脈(もといた町から2・5キロ。)上空 敵軍飛行船内部2階 第一回路 セン・ジェイグループ

「ジェイさん、ジェイさんの能力って何ですか?」

「何だいきなり、まあ、いいか。俺は、『力量増大』だ。」

 この世界の人間たちは、何かしらの能力を持っている。例えば、狙撃手に多いのが『千里眼』、特殊部隊に多いのが『無音時間』(一切音が立たなくなる)などである。

「あと、レイスは『速度増大』、ようするに速くなる能力だ。」

「へえ。」

 実際センはまだ自分の『能力』に気ずいていない。そう、それに気ずく早さは、人それぞれなのだ。  そんな話をしていると、ジェイさんのトランシーバーから声がした。誰からかは言うまでもないが。

『こちらレイス。上に上がるエレベーターを発見。地図を送るから早めにきてー。』

「了解、待機よろしく。行くぞ、セン。」


 エレベーター前

「遅いよー、たいちょー。マガジンちょうだいー、弾が無いー。」

「おい、どんだけ使うんだよ。まあ、俺のと敵のが98式(この世界の〇〇式は、3000年を基準にしている。3034年は、34式。2098年は、98式)でよかったよ。まさに、鴨がネギしょってきあがるぜ。」

 俺達三人は、うんうんとうなずいた。

「それは置いといて、先に行くぞ。」

 エレベーターの中で、気になることを聞いてみた。

「そういえば、敵、少なくないっすか?それとも、こんなものなんスか?」

 その質問には、レイスさんが答えた。

「いいや、俺のところは結構いたよー。」

 結構いたにしては、傷一つないのはなぜだろう。


 敵軍飛行船内部2階 小型エレベーター前

 エレベーター内部の小さなモニターに、2階についたことを知らせる2の数字が表示される。そして、ゆっくりと、扉が開く。

「「「?!」」」

 俺たちは、心臓が飛び出るかと思った。なぜなら、目の前に戦車エンティティがいたのだから。

 そして、今に至る。

「ああクソっ、呪うぜ神!俺が何をしたッ!」

「やっぱりテレビと一緒か、全然利いてねー!どうするんスかー!」

「とりあえず逃げるしかないでしょー。」

 むう、なんでレイスさんって、焦ってないんだろうか。さすが軍人ってところか?ってゆうか、

「なんで俺達銃弾当たってないんスかー!」

「ジャミング着けてるからだ!10ミリ弾までは耐えられる!」

「つべこべ言わずにとっとと死ねッ!」

 うるせーな。敵の命令なんか聞くかっての。と、思ったその時、後ろで何かが爆破した。よく見ると、戦車が撃った弾が、さっき乗っていたエレベーターに当たったようだ。もちろん、跡形もなくなっていた。おいおい、飛行船壊していいのかよ。


 どれくらいの時間走り回っただろうか、そろそろ息が切れてきた。その時に、良いタイミングで休めるところを見つけた。

「ん?武器庫…。ここなら休めるかな。」

 そう、休められる場所は武器庫。なぜなら、そこを攻撃したら、飛行船が吹っ飛ぶからだ。(燃料、火薬あり)

 1分後

「目に物見せてやる。」

 俺は、そう独り言を言ってニヤけた。

 そのころ…

「どうするー?」

 レイスとジェイも休んでいた。その武器庫の前で。俺が出てくると、俺の持っている物を見てギョッとした。なにしろ持っていたものは、個人連帯用火器の一つの対戦車ロケットランチャーだから。

「おお、良い所に!それを貸してくれ。」

 断る理由もないので渡した。

「なァ、ゴミ虫ども、さっきからやってくれるじゃねーか。今度はこっちの番だぜ!」

 ああ、思ったんだけど、ジェイさんって白兵戦好きだろ。

 ここからやられっぱなしだった状況が変わるのかな?

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