表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CODE: FANTASISTA(コード:ファンタジスタ)  作者: ZONO


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/17

第1話:神を殺す右腕(3/4)――「音速の壁を超えて」

1. 蒼雷の蹂躙

ヒカリの放つ『蒼雷・一閃アズール・ボルト』は、単なる電撃ではない。彼女の周囲のナノマシンが空気抵抗を演算で「ゼロ」に書き換え、肉体を電子の速さまで加速させる**「空間跳躍的突進」**だ。


「――遅い。数式を解けない者に、私の速度は視認すらできない」


レイジの視界が青白い火花に包まれる。回避は不可能。ヒカリの掌底がレイジの胸部に叩き込まれる直前、ナノマシンが超高周波で振動し、分子レベルの切断エネルギーを発生させた。


2. 0.0001%の「バグ」

衝撃が走る。だが、レイジの身体は砕けなかった。

直前、彼の右腕から溢れ出した黒い霧が、ヒカリの「加速数式」に直接干渉したのだ。


「なっ……私の加速設定プロトコルを……強制終了キルしたの!?」


ヒカリの速度が物理限界まで急減速する。演算によって「摩擦ゼロ」に固定されていた世界に、唐突に現実の摩擦が回帰した。その凄まじい反動(慣性)にヒカリの姿勢が崩れる。


「数式なんて知らねえよ。だがな……速すぎて見えねえなら、『そこにいるはずだ』って信じて殴る。それが俺のロマンだ!」


3. ロジック・ブレイカー

レイジの右腕が、ヒカリの絶対領域をこじ開ける。

ナノマシンを介さない、純粋な筋肉の駆動と「黒い痣」の暴走。それはオラクル・システムが最も忌み嫌う、**「因果を無視した暴力」**だった。


レイジの拳が空を裂く。ヒカリは咄嗟にナノマシンを全出力で展開し、最強の論理障壁**『アズール・シールド』**を構築した。本来、戦車砲ですら傷つかないはずの青い壁。


しかし、レイジの拳が触れた瞬間、その壁に「亀裂」が走った。


「馬鹿な……。Aクラスの防御記述を、ただの『腕力』が上回るはずなんて……!」


「――いけ、レイジ! そのまま数式ごとブチ抜け!!」


背後で、神代が酒瓶を投げ捨てて叫ぶ。その瞳には、かつて彼が捨て去った「可能性」への熱が宿っていた。


4. 邂逅の終焉

レイジの拳が障壁を粉砕し、ヒカリの目の前数センチで止まった。

拳から放たれた衝撃波だけで、ヒカリの蒼い髪が激しくなびき、彼女の背後の残骸が消し飛ぶ。


「……殺さないのか?」


ヒカリの声が震える。レイジは無造作に腕を下ろすと、鼻で笑った。


「女を殴るのに、あいにくロマンは感じねえんでな。……次は、その『正解の顔』、もっとマシなもん(感情)に変えてから来い」


ヒカリはその場に立ち尽くした。自分たちの「演算の正しさ」を、これほどまでに無惨に、かつ傲慢に否定されたのは初めてだった。


その時、上空の「偽りの太陽」が不気味に明滅した。

セクター24全域に、聞き覚えのある「あの声」が響き渡る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ