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世界の破壊者“ギャレン・セレス”

その日から、私はギャレンくんの捜索を始めた。

まず初めに、近所の人に聞いてみたが、不思議と返答は「知らない」の一方だった。

しかし、その時に聞いていた子供たちは「え〜、覚えてないの〜?」と訝しげに自分の親を見ていた。


「子供は覚えてるのに、大人は全く覚えてない…?でも、私は覚えているし…」


何だか謎解きをしているようで頭がズキズキしてきた。少し脳を活性化させようと歩きながらチョコを頬張ると、


「お姉さん!あんた、チョコ好きなのかい?よかったら、うちの店のも食べてくれないか?」


と陽気な男の人の声が聞こえてきた。

振り返ると、男性はそこらへんにいるような普通の服装より少しおしゃれな服を着て立っていた。


「えっと…大丈夫です…」

「いやいやそんなこと言わないでさ〜!ほら、一個試食」

「は、はあ…」


元々人から勧められたものを食べない性分だったため、それを頬張るのに時間を有した。

有したから、わかった。


「…?」


ふと、何かおかしな感覚が指先にあるのがわかった。

怪しく思い、私はそれを注意深く、でも悟られないように観察した。


「…すみません、これって、あなたの自作ですか?」

「え?あ、はい!美味しいで」

「“緊急移転”」



彼が言い切る前に、私は彼を連れて人気のない場所へと転移した。


「…ちっ、気づきやがったか」

「どうして、チョコなんかにショック魔法を付与してるんですか?」

「どうしてもこうしても、それが()()()()()()()()()()()


まさか…。

偶然を信じた私だったけど、現実は変にうまく造られているらしい。


「ギャレン…?」

「そうだ。我らが『ギャレン・セレス』様だ」


セレス。その名前は、確かにヴァルさんの苗字と全く同じものだった。


「しっかし、ギャレン様はどうしたことやら…俺らにショック魔法付与した食いもん売っておけって言ったっきり、音沙汰なし。おまけに、面倒っちそうなやつに絡まれるし」


彼の話は全く頭に入ってこなかった。

ギャレンくんが…?いや、でも、仮にそうだとして、セルカちゃんと同い年だったはずだ。こんな大人を従えられるほど力を持っていて、こんなことをするような人じゃないはずだった。


「…どうやら、あなたからは聞かねばいけないことが山のようにあるようですね」

「は?もうどうでもいいから。とっととこれでも食らえや!」


彼は片手にチョコを握りしめ、口元目掛けて手を伸ばした。

冷静沈着。焦っているものに焦って対処して仕舞えば、力比べになってしまい、結局負けてしまう。だからこそ、私は冷静に、彼と賢く戦うことを選択した。


「では、遠慮は致しません。“突破口”」


転移魔法でこちらに取り寄せた愛用の片手剣を握り、スキルを発動させた。

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