懐かしい再開。憎い足止め
実はこいつが初めて40部分まで書き上げたんだよなぁ…
時雨
「ふ~。ここまでくれば大丈夫じゃろ。まったく。年寄りに一日中金槌を持たすなんて一体どんなことを学んできたんじゃ!まったくもう…」
やあ諸君!わしはこの世界で一番の鍛冶屋のおじいだ!名前?そんなもん教えるかい!
兎にも角にも。わしは今世界で一番わしに厳しい弟子から逃げているのじゃ。
これはサボりじゃない。死んでしまうから逃げているんじゃ。
ふっふっふ。何を隠そう、ここはわしが20回前に逃げた先。こんな中途半端な時期に同じところに隠れるなんてだ~れも思いやしないだろう。
「おじいさん。そろそろ帰りましょうか」
「………?」
だ~れも思わない、はずだったのに…。
「おじいさん。そろそろ帰りましょうか」
「………?」
まるで秘密の場所がばれてしまったかのような顔して、じいさんはポカンとしていた。
「…あ」
「思い出しましたか?」
数秒のタイムラグの後。じいさんはやっと思い出した。
「お前さん…あの時の…」
「はい。おかげで、何とか生きられてます」
「ほほほ。そりゃよかった。それで、どうだ?その代わりにわしのことは黙っておくというのは…」
「それとこれは別ですよ」
俺がそう言った瞬間。
「…過労死だけはごめんじゃー!」
爺さんはそう叫ぶと、とっとと走り去っていった。
はあ…と俺がため息をつくと
「あ、じいさん!」
と陰で見守っていたお弟子さんが飛び出てきた。
「お、追いかけないと!すみませんでした!また後日…」
「“止まれ”!!!!」
思いっきり叫んだそれはじいさんにだけ届くようにした。
走り去っていたじいさんの体はピタッと止まった。
「か、体が動かない!!?」
「え…っと…ハイロさん、なにしたんですか…?」
「ああ。僕のスキルですよ」
そう言いながら俺はじいさんに近づいた。
「ま、待ってくれ…そ、そうじゃ!わしの装備をやる!じゃからどうか…」
「じいさん。それは、仕事です」
「そんなぁぁぁぁぁぁぁ!」という嘆きが響きながら、じいさんは連れられて行った。
そして後日。ギルドには俺宛に高額のGと一つのとんでもチート装備が送られてきた。
“UDEWA
身体筋力 身体魔力+10000
スキル 不破壊 敵を倒した時、耐久値が全回復する
耐久値 100000”
なんともまあ。
流石あのじいさんと言ったところだ。なんせこんなチート武器なんだからな。
「それと、こちらがお手紙となっています」
「ありがとうございます」
なんのだろうか。もしかして、お弟子さんからの感謝メッセージだったり?
そんなことを考えながら封を開いた。
「ハイロへ
先日は、わしをよくも見つけ出してくださりありがとうございます。ハイロのおかげで今は忌まわしき鉄どもと向き合っています。(今だけに)。ここで、少し心の内を明かします。
助けてもらった恩義ぐらい感じてくれ。というわけで今後一切わし以外からもらった装備を付けることを禁じる。
場所 ジャニズム100通目 装備加工店『長寿の長耳』
来なかったら…じゃぞ?」
どうやら、これは感謝などみじんも含まれないただの脅しのようだ。ありがたい限りである。
…とりあえず、顔位は出しに行こうか。




