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特別待遇

「お待たせしました。冒険者ランクが確定しましたのでこちらまでどうぞ」

「はい」


先程の会場に布の幕が垂れ下がってるのを横目にギルド嬢についていった。


「…実は、今回の措置は異例中の異例です。どうか、受け止めてください」

「?は、はい」


そんな会話をした数分後。なにやらすごい部屋に行った。


「マスター。連れてきました」

「は~い。入っていいぞ~」

「ま、マスター?」


ギィーっと重い音と共に扉が開いた。


「やあ。君がハイロ君かな?」

「はい」

「会えてうれしいよ、“試験殺し”のハイロ君」


「…え」


唐突にそんな風に言われ、思わずそんな声が漏れた。



「し、試験殺し…?」

「ははは。なあに、ちょっとした二つ名さ。気にしないでくれ。強者の証ってものさ」

「あ、あはは…」


この世界では二つ名=強いなんだな。なるほど


「マスター、あまりほらを吹かないでください」

「いやほらなんかい」


思わずそう言ってしまった。


「あ、いやその」

「…ぷっ」


慌てて取り繕うとする俺を見てマスターさんは吹きだした。


「えっちょ」

「あはは、ごめんごめん」

「それで、資料はできてるんですよね?」

「ああ。これ…」


ごそごそと紙の山を漁り、見る見る顔が真っ青になる。

…なんか、あの爺さんみたいだな。


「えっとぉ…つかぬことを聞きますが…もしかして、その…()()()()、とか?」

「……」

「…はぁ。ちゃんとしてください。はいこれコピーです」


仲いいな。幼馴染なのかな?

そんなことを考えているとマスターは改まって


「と、とにかく!これで、君も冒険者であり、ギルド『鯨』のギルドメンバーだ!よろしく!」

「よ、よろしく…」

「…あとで説教してやる」


と、冷ややかな怒りが俺とマスターさんの背筋をなぞった。


「さて、と。そろそろ本題に入ろう」


先ほどまでとは打って変わって。えらく真剣な表情をうかべ話を切り出した。


「本題?」

「単刀直入に言おう。君を、AAAランクに飛び級させようと考えている。そこで君の意見を聞かせてほしくてな」

「今回呼ばせていただいたのはそのためです」


…どうやら、とんでもない話をされるらしい。

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