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合格試験2

「それでは、初め!」


その言葉と同時に、一見複雑そうな攻撃で人形は襲い掛かってきた。


「右、左、右右、上から右」

「正解です。次!」


今行ってる試験の内容は人形が出す複雑な攻撃のパターンを3回当てる、というものだった。


「ジャンプ、スタンプ、回し蹴り、右、左、地割り、高速突き59回」

「正解。次!」


何一つ間違えずに避け切る。

というより、なぜかはしらないが相手の行動が手に取るようにわかる。


“新たなスキル 行動予想の効果です“


目の前に現れたウィンドウでなんとなく察した。

さて、これが最後か。


先ほどの倍ぐらいのスピードでありえない手数を放ってくる。

ただ、俺にはその全てが筒抜けだった。

右に左に。体を必要最低限だけ捻り、動かした。

そして最後の行動が終わった。


「…上、流れで地割り、下、右、高速突き193回、そのまま最後の突きから流れで横切り、足払いからの上段突き、横横に重心が片寄ってるところを振り上げ」

「……全問、正解。合格です…すごい、全く見えなかった…」


なにか僕を褒めてたような気がするけどとりあえず無視した。


「これで、合格かな」

「はい。満点です…すみません、冒険者ランクの暫定をさせていただくので少々お待ち下さい」


それだけ言って、彼女は部屋の至るところにいた謎の生物を回収するとどこかへ行ってしまった。


「おめでとう。満点らしいな」

「ありがとうございます」

「…なあ、もしかして、なんだが。森で、人でも殺ったのか?」

「!?」


一息ついてるところに不意に言われ、俺は固まってしまった。

そんな俺の横にヴァルキリーさんは座った。


「ヴァルキリーさ…」

「ヴァルと呼んでくれ。それより、森であったこと。話してくれないか?」


俺は躊躇った。

俺にとって。これは()()()()()()

だが、俺は彼女のその真っ直ぐな目にすべてを話した。


「…この口が…死ねって言っただけで死なせてしまったこの口が怖いんです…それに、そんなことをしてしまった俺が、許せないんです…」

「…そうか」


そう言うと、俺はヴァルさんに抱き寄せられた。


「あ…」

「いい。そりゃあ、人間…というか、生きてれば。そういうことはあるさ。私だってあった」

「え…」


そういうと、ヴァルさんは俺を離し


「だけどな。辛いことを抱え込むんじゃなくてこうして誰かに話せ。多少楽になるさ」


そう言ってポンっと俺の頭に手を置いた。

その後は、ただその優しさに甘えて時間も忘れてずっと泣いていた。


きっと、俺はこの時に恋に落ちたんだ

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