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 リーニくんとグエンくんが来て、俺はさっと立ち上がる。「ありがと、リーニくん」

「ううん。マオ、賭場に通ってた目的って、これだったの?耳持ちを助けること」

「んー、半々かな」

 頭を振った。苦笑で続ける。「それと、今勤めてる宿の為。ラッツァクに、お金借りてるんだ。莫大な金額をね。そっちを帳消しにできただけでもありがたいや」

 リーニくんは、にっこりした。

「そっか、大変だもんな。折角雇ってもらえたのに、そこが潰れたらやだよな。……財産、処分しちゃうんだって?」

「うん。できる限り、保証とか補填にまわすつもり」

「ほしょう?ほてん?」

「ん。耳持ちのひと達におわびと、さらわれた娘さん達にも幾らか渡さなきゃ。家族の許へ返すのは、警邏隊に任せておいたらいいのかな」

「……ほんと、マオらしい。安心したよ」

 リーニくんは俺の肩を抱く。「勿論、祇畏士さまが本命だよね?」

 それには、俺は無言を貫いた。


 グエンくんが低声で俺に礼を云って、ぱっと走り出ていった。リーニくんが苦笑いする。

「様子見ておくよ。間者をやってたの、気にしてるみたいだからさ」

「気にしなくていいのに」

 くすっとして、リーニくんはグエンくんを追った。

「マオさん」

 サキくんがやってきた。早々に聴取が済んだようだ。

「サキくん、ごめんね、大事になっちゃって」

「いえ、自分で選んでやったことです。……ジーナもマオさんも助けられて、よかった」

 サキくんは気持ちのこもった声でそういった。やっぱり、ジーナちゃんを……。

 俺がにこっとすると、サキくんもそうした。

「うちの者も、迎えに来るみたいです。怒られてしまうな」

「うーん、俺、説明しようか?まきこんじゃったって」

 サキくんはくすくすして、俺の腕を軽く叩く。「マオさん、だめですよ、そんなに優しくしちゃ。僕、いいやつじゃありませんから、マオさんに全部なすりつけるかもしれない」

「サキくんはそんなことしないよ」俺は苦笑した。「それに、もしそうなっても、俺は文句いえないたちばだし」

「そんなことないです。悪いのは、人攫いだの、人身売買だのをしていたひと達です」

「それはそうかもしれないけど」

「そうなんですってば。……あと、いいこともあったので」

 サキくんは目を伏せて、声を低めた。

「例のひとと、お近付きになれましたから。……こんなこと云ったら不謹慎ですね」

「そんなこと……」

「まあ、望みが薄いのも解ってしまったんですけれど」

 首を傾げる俺に、サキくんは目でなにか示した。

 そちらを向く。怪我をしているらしい傭兵を治療する、ミューくんが居た。サキくんは少しだけ、哀しそうだ。「ミューはとてもいいやつだし、優秀ですね。歯が立ちそうにありません」


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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