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 お茶の時間が過ぎたら、夕ご飯の時間だ。

 ちょっと気合をいれて、東坡肉っぽいものをつくった。


 でがらしのお茶っ葉を軽く炒ったものを煮出し、10cm×10cmに切った猪肉を、五分から十分程度ゆがく。

 別の鍋に、豚ストックをわかす。ゆがいた猪肉は平鍋で軽く焼き色をつけ、ねぎ・生姜・八角と一緒に豚ストックで煮込む。脂が気になる場合は取り除く。

 柔らかくなってきたら、お砂糖・お醤油を加え、蓋をして弱火で煮込む。お肉がやわらかくなって、煮汁がとろっとしてきたら完成。


 スープは、キャベツを鶏ストックで煮込んだもの。味付けはお塩だけ。

 サラダは、大根と人参の、紅白なますにした。アクセントにライムの皮を細く切って添える。

 デザートはナッツの糖衣がけ。ナッツをゆがいて、薄皮はそのままに、お砂糖と、ちょっぴりのお醤油とお酢でつくったシロップをかける。揚げてもおいしいんだけど、ゆがいたほくほくのナッツも好き。東坡肉があるから、揚げものだとちょっとしつこいしね。

 それに、炊きたての白いご飯と、蒸しパン。蒸しパンは、小麦粉・お水・お塩・ラード・重曹・お酢・お砂糖(少しだけ!)をまぜてふかしたもので、ふわふわでおいしい。お砂糖もお塩も少しなので、味はそんなにしない。


 トレイにお料理を綺麗に配置して、俺は満足して頷いた。見た目も大切だ。可愛いお皿とかお箸とか意味なく買ってしまうんだよなあ。

「マオさん、これは洗いものですか?」

「あ、はい、ありがとうございます」

「洗っておきますね」

 グロッシェさんが脂でぎとぎとのお鍋を洗ってくれる。家政系の魔法、羨ましい。

 お茶を配っていたセロベルさんが戻ってきたが、うんざり顔だ。「マオ、ライティエが、弁当買えないかって。協会で夜っぴて事務仕事なんだと」

「ああ、解りました。なにか食べたいものとか……?」

「なんでもいいからとにかく量が欲しいって。あと、予算は銀貨10枚」

 諒解です。


 セロベルさんとツァリアスさんがワゴンを押してゆく。ベッツィさんは、俺と一緒に盛り付けだ。

「たっだいまー」

 サッディレくんとアーレンセさんが戻ってきた。ふたりとも布の袋や紙包みを持っている。「おお、忙しそうっすね。手伝いまーす」

「すみません、突然でかけちゃって」

 ふたりはテーブルへ荷物を置いて、手を洗うや、すぐにアーチを潜っていった。頼りになるう。

 さて、ライティエさんのお弁当、どうしようかな?

 マオ、と、セロベルさんの困ったような声がした。アーチから顔を覗かせている。

「お前にお客さんだぞ」

 ??


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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