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異世界に飛ばされたら適職が「魔王」しかない  作者: 弓良 十矢 No War
買いものに行ったら帰り道が異世界につながっていた
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 そのあと、はなれで本を読んだり、池で体を洗ったりし(「マオは綺麗好きね」と云われた)、晩ご飯にはシアナンさん夫婦が来て、まだ井から返答がないと伝えられ、一日が終わった。

 そうそう、夜空を見てひっくり返るところだった。前夜は細かった月が満月になっていたのだ。しかも特大。

 どうも「そういうもの」らしい。そういえば、まあるいお月さまがこのところ出てくれない、って、ルルさんが云ってたっけ。


 進捗がねえ~。まじでなんとかしないと。


 異世界四日目。

 ドールさんのお手伝いで料理して、リーリさんからはちみつのお礼だというクッキーを山程もらった。還元士のルッディと云うひとが無理がたたって倒れたらしく、あわただしい空気だった。ルッディさんは「細っこいけどかなりの体力自慢」で、それが倒れるんだから余程のことだとか。ドールさんが栄養剤みたいなのを慌ててつくって持って行った。寝る前、ランタンの明かりで本を読んだ。

 シアナンさんは顔を見せなかった。


 異世界五日目。

 ルッディさんは性質の悪い風邪だそう。「癒し手」も「錬金術師」(「調剤士」の上位職?)も「医師」も居ないからてんてこまいだと、ドールさんはがんがん風邪薬をつくった。材料を採ってくるのと、壜詰め作業を手伝い、クッションに(うず)もれて動かなくなってしまったドールさんにかわって料理をした。火は壁の灯からとった。

 お薬はその日のうちに奥さん連中が手分けして村中に配り、これで風邪がはやっても大丈夫だと皆さん胸をなでおろしていた。隣村へ還元に行ったとき風邪をもらってきたらしいから、隣村の分もつくらなければならないそう。互助の精神である。本を読むものの収穫なし。

 井からはまだ返答なし。


 異世界六日目。

 ドールさんは調剤でグロッキー。料理は任された。見様見真似のお餅は割合とおいしかった。お薬は男衆で隣村へ届けるそう。各家から、ドールさんへ風邪薬のお礼が贈られた。小麦粉、雑穀、お米、布、毛糸、毛皮、針や糸もある。この村では物々交換が主流で、ナジさんはよその村や町と商売をしている。傭兵を雇うのにはどうしても現金が要るから。

 協会って? と訊くと、傭兵協会だと教えてくれる。傭兵が登録していて、払えるお金や来てほしい「職業」を伝えると見繕ってくれる。傭兵の口入れ屋だよとはバドさんの弁。登録料と年会費がお高いらしい。

 水浴びして、洗濯もした。ドールさんの分もだ。庭木に洗濯紐をかけて干した。本を読んで気になることはあったが、記述が少なくっていらいらする。このことについて詳しく書いてある本はないな……。

 シアナンさんはお薬の配達。


 異世界七日目。

 ドールさんに許可を取り、ひらべったい鉄板と、なべをさかしまにした蓋で、クッキーを焼いてみた。かなり薄く成型したのでうまく焼けた。ドールさんの調合した香辛料ミックスをぶち込んだので、ぴりっとして、爽やかな香りがすうっと鼻に抜けて、おいしい。はちみつのお礼だと、香辛料ミックスのレシピを教えてもらった。はなれでこっそり収納空間からノートをペンを取り出し、めもしておく。

 晩に、シアナンさんがやってきた。井からの返答を手に。


感想ありがとうございます。加筆しました。

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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
[一言] 「本を読んで気になることはあったが、記述が少なくっていらいらする。」 意味がよく分からない。読んでいる本の説明が少ないと言うこと?
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