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 いい気分ではなかった。ユラちゃんとヨヨにお菓子を渡して自分も食べ、気を紛らそうとする。糖分への逃避はあまりいい行動ではない。

 あまり、じゃないな。こうやって精神的に孤立してしまっている状態では、まったくいい行動じゃない。呆れるくらいに。


 サーダくんは、俺が渡そうとしても、お菓子をうけとってくれなかった。ユラちゃんがなにか云うが、怒っている感じではなく、気遣っているみたいな調子だ。サーダくんはそれに、小さく返し、口を噤む。ユラちゃんには目もくれない。

 ユラちゃんとサーダくんの間にはつめたくてぎこちない空気がある。そういう雰囲気がある。

 どうしてだか知らないが、ふたりが口論しているらしい場面を数回見たし、ユラちゃんはネクゼタリーさんにもくってかかってたし、なにかもめる理由があるのだろうか。それが俺に起因しているのか、当人達に何かがあるのか、わからない。

 俺が関わりない、ということはないだろうとも思っている。結局は俺が天罰をうけたことが原因だろうと。


 サーダくんになにか渡そうとしても断られると、なんといったらいいのかわからない気持ちになる。怒るのは違うし、憤りでもない。哀しい、は少しある。淋しいとか、切ないとかも、あるし。それに、申し訳ないという気持ちも。

 それが一番大きいかな。申し訳ない、が。

 考えたくないけれど、天罰をくらった俺には接触したくないのかもしれないし、だとしたら同じ馬車で迷惑だろうなと思う。

 あらゆるひとに迷惑をかけている。


 馬車が停まったので目が覚めた。眠らないようにしようと思っていたのに、いつの間にか眠っていたらしい。

 体がちょっと揺れる。目を開けると、サーダくんが馬車をおりていき、ユラちゃんが立った状態で俺を見ていた。ヨヨが俺のローブをひっぱっている。ユラちゃんが手振りをしながら喋るが、マオ、しか聴きとれないし、ユラちゃんもなんとなくそれを理解しているふうだ。

 俺は目をこすりながら、立ち上がった。ヨヨはまだ俺のローブを握りしめている。ユラちゃんが短くなにか云い、出ていった。俺は両手でローブを握りしめるヨヨの頭を、軽く撫でる。ヨヨははなしてくれない。

 ヨヨにひっぱられるまま、馬車を降りた。「マオ!」

 なにかがぶつかってくる。スパイスの匂いがする。たくましい腕にしめつけられた。体温を感じる。

 もがくと、そのひとは離れていった。俺は息を整え、いきなり抱き付いてきたひとに目の焦点を合わせる。

 ダストくんだった。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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