表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3888/6875

3746


 あの子達がなにを話し、なにをしているのか、前なら不安になんて思わなかったのに、今はなんだか不安がある。強迫観念、それもたいした根拠のないやつだとわかっていても、不安は拭いきれない。俺はどうなるんだろう。


 朝ご飯を食べ終えて、油紙を収納した。簡易のトイレへ向かうと、さすがにユラちゃんはついてこない。

 用を足して戻ると、カルナさんとミエラさんが居て、ユラちゃんと喋っていた。どことなく深刻な雰囲気だ。俺はこういうのは得意じゃない。特に、情況を半分も把握できていない時は、最悪に気分が悪くなる。自分がふがいなくて。

 ユラちゃんが強い調子でヨヨを呼ぶ。まだ眠っているリャクークの頭を撫でていたヨヨが、ぴょこたんと走ってきた。ユラちゃんは苦手みたいだが、ヨヨも使役主である俺が尋常な状態ではないことに気付いている。だからか、ユラちゃんがなにか云うのを、頷きながら真剣に聴いていた。

 ユラちゃんは俺になにかの身振りをして、カルナさんミエラさんを指さし、くいっと顎をしゃくった。それから、三人で、さっきまで幕屋があったところへ行く。

 俺はヨヨと目を合わせ、かがみこんで、収納空間の口を開いた。そこへ砂をひとつかみいれて、まとめておいてある幕屋用の資材を示す。

 ヨヨはきっと、つたない身振りでのコミュニケーションから、相手の云いたいことを察知する能力が高いのだ。俺が、幕屋の資材を仕舞う、と伝えようとしているのを、理解してくれた。俺の手を掴み、軽くひっぱって、目を糸みたいに細くして笑う。


 ヨヨと手をつないで(そうするとヨヨは爪先立ちみたいになって、ふらふら歩く)、幕屋があった場所まで行った。砂の上に収納空間の口を開くと、ヨヨははりきって、じゅうたんやなにかをそこへおとす。

 収納空間の口が見えなくなる、という心配はない。たしかに風が吹いていて、収納空間の口の上に砂が流れてくるのだが、収納されてしまうから問題ないのだ。邪魔になったら、あとで収納空間からとりだしておけばいいし。

 俺とヨヨが来た頃には、すでに女性陣の姿はなかった。相変わらず、絶えず風が吹いて砂をおし、砂山をつくったり砂の丘をつくったり、反対に窪地のようなところをつくったりしているので、俺から見えるのは、ユラちゃん達の馬車のステップに腰掛けたタスと、その前に立つリッターくん、こちらへ背を向けたほーじくん、の三人に、やっと目を覚ました様子のリャクークと、ユラちゃんの馬車をひくトゥアフェーノ達だけだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ