表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3867/6869

3725


 俺は砂に寝転がる。ほーじくんのことをリッターくんが云っていたし、気になることは沢山あるのだけれど、どうにも体がだるい。天罰をくらったからだと思う。こんなにきついのなら、天罰をおそれる人間の気持ちはわかる。

 星は今夜も沢山光っていた。俺はなんとなく、左手をのばして、星と星をつないでみようとする。俺は星に明るくないので、星座もわからないが、こちらとあちらの星空は多分違う。


「マオ」

 手をおろした。今度は、ヨヨだ。

 俺は上体を起こした。ヨヨがちょこんと、俺の近くに座る。口許を覆う布をひきさげる仕種から、おなかがすいているのだとわかって、それから夕食のことに思い至った。

 俺は収納空間からクッキーの包みを出して、ヨヨに握らせる。それから、えっちらおっちら、砂をおりた。食事を忘れるなんて、どうかしてたな。やっぱり天罰、こわい。


 幕屋へ飛び込んだ。クッキーをかじるヨヨも一緒だ。ごめん、と謝ろうとして、今口に出せるのは日本語だけだと気付き、黙る。こちらの世界の言葉は基本的には一種類だ。それとまったく違う言語を喋ったら、おかしい。

 幕屋内では、昼に食べたパンやドライフルーツの残りを、みんなで分けて食べているらしかった。俺は慌てて、あたたかいおかゆや、ホットミルク、ローストビーフのサンドウィッチ、くだものなどをとりだす。ユラちゃんがまっさきに食糧をとり、リッターくんやほーじくんも続いた。

 ニニくんとミエラさんが居ないので、四辺を見ると、ミエラさんはベッドに横になって眠っているらしい。ニニくんは幕屋の隅に座りこんで、ヤラと顔を近付け、なにか喋っている。声が小さいので、まったく聴こえないが、ヤラが時折頷いていた。


 俺が突然、喋らなくなったからか、みんなも口が重たく、お喋りはなかった。ほーじくんは項垂れて黙りこんでいるし、ユラちゃんはどことなく不機嫌そうだ。リッターくんはいつもの無表情だけれど、たまに心配そうに俺とほーじくんを見ている時がある。

 ヨヨは元気で、クッキーやくだものを食べてしまうと、小さなシンバルのようなものをとりだし、打ち鳴らした。魔物をおびきよせないか心配なのだが、タスもほーじくんも停めないので、大丈夫だと思う。ヨヨの誘いにのって、カルナさんが立ち上がり、腕を上下させながらゆっくりまわる踊りをした。

 くだものを食べ終えたタスが、そっと、ニニくんとヤラにまざる。ニニくんはタスになにか、説明しているみたいだ。その表情はいつになく、しっかりしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ