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とにかく、レットゥーフェル達が云っていたことはまったく謎だし、俺が云っていたことも大半は誰にもわからなかった。なので、俺からこちらの世界のこと、魔法のこと、魔物のことなどを聴いて知っている妹や、おじさん以外は、なにが起こったのか把握していない。おじさんと妹にしても、俺とレットゥーフェルの会話は聴こえていたとしても理解はできていないので、俺から聴いた話を加味して考えての憶測である。
それでもあの時の情況と、俺が妹に、大丈夫だからじっとしてろ、みたいなことを云って、レットゥーフェルと一緒に窓から落ちていったので、とりあえず俺はみんなをまもろうとして戦ったことになっているみたい。いやあ、うーん。基本的には、妹のことしか考えていなかった。おじさんとか、ほかのひと達も頭にはないでもなかったけど、妹が第一だから。
ああそうだ。だからやっぱ、言語:異世界って、万能じゃないんだろう。
妹に対して云ったことは、ほかのひと達にも聴きとれてる。バグっていうか、片方に通じるようにしか調整できないみたいなことだと思う。どっちにもきちんとわかるような言葉になるなんて、そんなに都合よくはいかないよな。
エクシザは、俺とレットゥーフェル(妹は、山羊か鰐みたいな魔物と書いていた)の戦闘に乱入してきた、と思われている。タイミングがタイミングだし、謎の巨鳥あらわるというニュースは旅館内でひろまっていたし、っていうか、TVでもやってたしな、ニュースで。
妹やおじさんは、俺がエクシザを呼び出したことは理解してくれてた。どっちも、俺がエクシザを使役してることを知ってる。それに、その直前にマルジャン達を呼び出して参戦させてたから。妹に関しては間近でエクシザを見てもいるので、ホートリットの別個体とは思わなかったみたい。お兄ちゃんの使役してるホートリット、と書いてあった。
マルジャン達も、やっぱりどこからか乱入してきたと思われているみたいだ。
妹の手紙ではじめてくわしい情況を知ったが、レストランの外にもレットゥーフェルが押し寄せてきていたらしい。極限状態だったので記憶が曖昧だが、レストランの窓の外にも居ると従業員が云っていて、それで俺は妹をまもってもらう為にマルジャン達を呼び出して……。
マルジャン達は俺の指示どおりにレストランに行ってくれて、怪我人を治療した上で、窓の手前に魔法で土の壁をつくったそう。レットゥーフェルがそこを突破しにくいように、ってことだ。




