表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3825/6868

3684


 眠っている間に、風の所為なのか砂のなかに居るいきものの所為なのか、軽自動車くらいの砂の山が、目に見える範囲ではふたつできていた。また蟻塚じゃないよな……。

 この程度の地形の変化はままあるので、気にしたら負けだ。荒れ地を脱出するには、なにかを目印にするというような愚を犯してはいけない。東西南北を基準にするしかない。

 俺は火をつけたランタンを持って、砂山の間を通り、エクシザが示した方向へ行った。砂をどけるだけの力はないから、放置だ。邪魔にもなるまい。ユラちゃん達の馬車は砂山が邪魔で見えないが、居なくなっていたりはしないだろうから、確認もしない。

 日はまだ昇っていなくて、でも東の空がうっすら明るかった。ランタンだけでも充分周囲は見える。

 今日辺り、本当に村にまで辿りつくんじゃないかな。ユラちゃんもリッターくんも、長い期間荒れ地を移動してきた雰囲気ではなかった。あの馬車、食糧も積んでるんだよな、きっと。ふたり+トゥアフェーノ四頭だから、そこそこの量の食糧を持ってこないと危ない。

 トゥアフェーノはサボテンを食べるから、それである程度まかなうとしても……いや、都合よく水場を見付けられる保証はないし、ちゃんとドライフルーツもたっぷり持ってきている筈。それに、ユラちゃんとリッターくんが食べるものを加えると、相当重たい。そんなに大きい馬車じゃなかったけど、大丈夫だったのかなあ。

 あのサイズの馬車なら、荒れ地の浅いところをさがす予定だったのかも。リッターくんが万能な所為か、こういう時にすぐにあたりをひくんだよね。万能って、運も上昇するのかもしれない。ユラちゃんなら、レフオーブル家に生まれたんだから相当な運の持ち主よ、とか云いそう。可愛い。


 考えながら歩いた。ある程度すすむと、砂山に隠れるみたいにしてほーじくんが座っているのが、目にはいる。彼は膝を抱えていた。後ろ姿がなんとなく、切ない。「ほーじくん」

 声をかけた時に、ほーじくんの向こうにリッターくんも座っていて、膝に頬杖をついていること、更に砂山の死角になっていた部分にユラちゃんが立っているのにも気付く。

 なにか話し合っていたのなら、邪魔になったかな、と思ったのだが、三人は同時にこちらを見て、困ったような顔をした。「マオ」

「おはよう。みんな、はやいね」微笑んで東の空をちょっとゆびさした。「まだお日さま、出てきてないよ。あ、もしかして俺がお寝坊さん?」

 ほーじくんとリッターくんの間から、黒っぽいなにかがとびだしてきた。


感想ありがとうございます。はげみになります。

誤字報告ありがとうございます。ご指摘通りでした。修正しておきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ