表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3752/6868

3611


 三人がどう思おうと、この情況で収納空間をつかわないのは無理だし、なら勘違いしているままでいい。いちいち驚かれるのも面倒だし、丁度いいじゃん。

 あえて、いやほんとは(ぎょう)じゃなくって、俺達だって遭難寸前なんですよ、困りましたよねえ、なんて喋る必要、ないだろう。三人は(なかでも特にニニくんは)かなり大変だったみたいだから、もう助かったんだと思っていてほしい。安心してほしい。

 三人が事実を云っている保証はないし、もしかしたらすべて嘘で、なにかもっと酷い犯罪で捕まったのかもしれない。

 でも、三人が真実を語っていて、ニニくんは本当に、ルクトくんの母親違いのお兄さんなのかもしれない。

 それは俺には正確な判断ができない。だから、一応、三人と行動をともにする。本当にルクトくんのお兄さんだった場合、それを見捨てて戻ったなんて、いやだ。ルクトくんに合わせる顔がない。

 それに俺は、三人が喋ったことはおそらく真実だろう、と思っている。


 ニニくんが「御山(おんやま)で働いている弟から預かった」と云ったのは、俺が自分の持っている指環を見せる前に、だ。もし、奉公を辞めた俺の同期から奪ったり、騙しとったりしたものだったら、御山(おんやま)云々は出てこない。

 仮に指環の由来を知っていて、だから御山(おんやま)をもちだしたんだとしても、「()()()御山(おんやま)で奉公をしていて、同期達とお揃いの指環を持った」と云えばすむことじゃないか?

 だってニニくんは、俺が御山(おんやま)で奉公していたことを知らない。そもそも、こんなところで巡り会うとも思わないだろう。だって荒れ地だぜ。俺とほーじくんの額は見ていたけれど、犯罪者じゃないから御山(おんやま)関係者だとは思わない。御山(おんやま)からは遠くはなれているし。

 あと、ディファーズのひとというのは見た目もそうだし、喋ってもわかった。だから、ほーじくんという祇畏士が居るから御山(おんやま)に勤めていたという嘘を云わなかった、というのも、ない。だって、祇畏士協会に所属して、入山せずに祇畏士になるひとって、そこそこ居るらしいから。それは、ディファーズ人には当然のことみたいだし。

 大体、教師をしていた、じゃないのだ。それこそ、厨房にでも居たという設定にしてしまえば、御山(おんやま)で見たことがないと云われてもいいぬけられる。

 こちらの世界では、御山(おんやま)で働いていたというのは、信頼をうる相当な材料になる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ