表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3719/6869

3578


 それがどういう仕組みなのかはわからない。でも、こちらの世界の構造は俺は知らないし、もしかしたら世界が平坦で、端まで行けばなにもなくなるのかもしれない。

 そこまで行かせない為に、開拓者が極地をことさら厳しい環境にしている、という可能性も、ないではないと思う。俺が平気なものが、マルジャン達には毒だったし、なんでもありだ。

 人間、すごしやすくて危険の少ないところに居たいのが普通だろう。荒れ地の深いところは、昼夜の気温差は凄まじいし、悪しき魂を持った魔物がうようよしている。

 ヴェルツも、俺やタスは小さいものならほとんどなんでもないが、大きいものにはてこずる。悪しき魂同士でそれなのだから、そうでない人間には小さなヴェルツでも関わり合いになりたくないものだろう。

 だからここまで、普通の人間なら来ない。だから重罪犯は、こんなところに遺棄される。刑罰として充分成り立つ環境、ということだ。

 祇畏士がやっていることって、あらためて、相当凄いのだなと実感する。ここまで深いところには来ないだろうけれど、ダストくん達が収穫に行くような地域よりは遙かに東まで向かうのだ。命がかかっているというのは、理解していたつもりだったけれど、全然わかっていなかった。

 ほーじくんはそれを、昔からやってるんだ。


 太陽が中天にかかり、俺達は簡易の幕屋をつくって休憩にはいる。ヴェルツ達の群れから体力を奪い、それをタス以外に譲渡しているので、みんな昨日よりは元気だった。

 経口補水液と氷を配り、タオルで汗を拭う。きがえもした。収納空間には、汗まみれのタオルや服が、沢山ある。きがえがなくなったら、どうしよう。洗うのはいいけれど、砂まみれの服を着たくはないな。あ、魔法で乾燥させてもらえるのか……。

 一時間半くらい、そこで休憩した。その間は、完全に休む。見張りはマルジャンとヤラで、エクシザはたらいのお水のなかでじっとしていて、タスも日陰で横たわっている。死んでいるのではないか、と不安になって、何度かメニューを開いてたしかめた。

 飛べる三人は、脱水と熱中症になっている。経口補水液を飲ませたり、体力を譲渡するとその表示はなくなるのだが、しばらくするとまたあらわれる。彼らには、荒れ地そのものがスリップ床なのだ。ぐっすり眠れていないのもよくないと思う。

 休憩を終える。すぐにヴェルツの群れにいきあって、正直ありがたい。体力をタス以外に譲渡した。タスは三頭、偸利で倒し、ほっとした様子だ。「あとどれくらい()つかわからんぞ」

 それは俺も同じ気分だったので、頷くしかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
[良い点] 護送側も帰れる範囲だろうから、多分深すぎよね。障害も食べれなそうだし。 全部砂だったら馬車もソリみたいになるのかな。 収納空間大活躍だなぁ。
[良い点] 経口補水液は大事 [気になる点] 洗濯物の量 [一言] 砂漠じゃないけど暑いところを旅した時を思い出します。安宿のベッドを濡らしてかろうじて寝た思い出。あと暑すぎると白い服は光を反射して痛…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ