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俺は肩をすくめる。
「どうする?」
「お前は訳がわからない」
タスはゆるく頭を振って、もそもそと云った。「今は、わたしも、使役されているほうがありがたい。荒れ地には明るくないから。人間の居るところに近付いたら、考える」
「それまでまもってくれる?」
「使役されていて逆らえるとでも?」
質問に質問で返され、俺は苦笑いした。エクシザの様子を見るに、逆らうのは簡単みたいだからだ。
エクシザがけんと鳴く。タスが呆れたみたいに云う。「あいつは、くいものをくれる限りは使役していてかまわないと云っている」
類は友を……いや、そんなの知らないもんね。
激強高経験値のホートリットと、武器と冒瀆魔法をつかうレットゥーフェル、恢復担当のヤラとよく気が付くマルジャンが居て、魔王と祇畏士だ。これって、バランスはともかく、パーティとしてかなりの強さなのではないだろうか。
タスが少し寝ると横になり、俺が渡した毛布を体にまきつけ、布で顔を覆っている。かぶとはかぶったままだ。あれってもしかして、かぶとじゃなくて体の一部だったりしないよな? それはないか。
タスのすすめで、マルジャン達も隅っこのほうでまるまり、眠っているらしい。とりあえず、今日の夜はここですごすことになってしまうから、夜に見張りをする必要がある。今夜はタスとマルジャン達が、交代で見張ってくれるらしい。
ほーじくんはすうすう寝息をたてている。随分、ぐっすり寝ていた。もしかしたら寝不足だったのかもしれない。
俺はほーじくんの頭をゆっくり撫でながら、メニューを開いた。現在地などは相変わらず見ることはできない。封印解除まで、という表示は消えていて、だから俺は封印を脱したのだろう。
使役中生物一覧を開いた。ほーじくんから状態異常をとってはいたのだが、心配でたしかめたかったのだ。
が、ぴたっと指がとまった。「タス」
二秒あって、タスが上体を起こす。
「なんだ」
「レットゥーフェルの王ってなに?」
タスは不審そうに俺を見て、ああ、と唸るみたいに云った。
「わたしのことか?」
「は? どうして疑問形?」
「わたし達は群れの王を決める。しかし、戦えない状態になったら二番目に強い者が王になる」
えーと。
じゃあやっぱり、頭領(仮)は頭領だったんだ。あの段階では、タスはもう渓谷にまっさかさまで、戦闘できる状態じゃなかった。
で、そのあと俺達があの群れを壊滅に追い込んだ。生き残ったのがタスだけで、そのタスが俺に使役されて動ける状態で、だから結果的にタスが王ってことか。
ひとパーティにふたり王はやっぱ、バランス悪くね?
感想ありがとうございます。はげみになります。




