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 妹がタオルを持って、マルジャンを撫でている。こすっている、かな。

 タオルはあちらの世界のものだ。俺が触っても問題ないマルジャンだけれど、妹は状態異常無効を持っていない(と思う)し、その状態で直に触らせる勇気はない。なので、こちらで一回洗って偸利もかけているタオルを渡し、これで撫でてあげて、と云ったのだ。妹はそれでも満足みたいだった。

 マルジャンは微笑みのような顔で、おとなしくしている。使役主の妹、というのは、使役されている魔物からすると、どういう存在なんだろう。わからんな。少なくともマルジャンはいやがってはいない。

 ただ、言葉はわからないみたいだ。妹がなにやら話しかけるが、マルジャンの反応は芳しくない。

 多分、俺の言葉を、「言語:異世界」が翻訳している。でも、マルジャン達の言葉までは翻訳できていない。つまりマルジャン達は、あちらの世界の人間の言葉なら、ある程度は理解できるということだ。勉強したのか、それともそれもなんらかのスキルの効果なのか、わからないし調べる気力もない。わかるんだからわかるんだろう。

 こちらの世界の言葉(=妹の言葉)には、きょとんとしているか、ちょっと左右に揺れて困った感じを出すか、じっとしているか、だ。理解しているふうではない。たまに妹の言葉とマルジャンの行動がぴったり合致することがあるが、それは偶然だろう。

 妹は結構、楽しそうに見えた。変な顔、と云っているが、マルジャンの体を丁寧に、優しく、タオル越しに撫でている。動物をブラッシングしている感覚だと思う。妹、豪胆。


 俺は収納空間の口を開いて、魔力薬の壜を二本持っていた。収納空間には、マルジャンがつくったお水が吸い込まれていっている。マルジャンは、魔法でお水を出せるのだ。マルジャンとヤラに関しては、凄くいい魔物にあたったなと思う。使役するのに最適だ。話が通じるし、素直だし、可愛い。

 人間にききがいいらしい魔力薬を俺が()んで、マルジャンに魔力を譲渡する、という方法でマルジャンの魔力を補いながら、お水をつくってもらっていた。勿論、マルジャンには、無理ならやめてね、といってある。だが、今のところまだまだ元気らしかった。

 お水っていろんな場面で必要だし、なによりマルジャン達自身がこちらのお水はあわないみたいだから、いざという時の為に持っておきたい。俺は魔力高いけど、かわりにこういう魔法はつかえないし、マルジャン達は疲れるとこういう魔法でもつかえなくなっちゃうみたいだし。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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