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エクシザ一頭増えただけなのに、状態異常は前よりもかなり重く感じる。頭の重さ、吐き気の強度、そういったものが段違いだ。これって、エクシザが肉食だからかもなあ。
動物を捕食して食べるから、その動物がこれまで体にためこんでたものも全部もらっちゃう訳だ。それが、こちらの世界のいきものにはなんでもないものでも、あちらの世界のいきものには毒になるってことは、今までの経験上ありうる話だと思う。こちらのものは、いきもの含めて、あちらの世界のいきものには毒ということだろう。
難儀だなあ。エクシザ、状態異常でいらいらしてるのもあるのか。
俺はマルジャンの頭を軽く撫でる。
「エクシザに、俺が怒ってたって云っておいて。かなり怒ってたって」
エクシザに、状態異常がつらくて態度が悪いという可能性がないでもなかったが、だからっていやがっているマルジャン達を狩りに動員するのはよくない。
マルジャン達は、木の根や根茎、それから捕まえやすい虫や小動物などを食べていて、別にそれだけでもいい。究極云えば、マルジャン達はどうしても動物性タンパクをとらなくてはいけないということではないみたいだ。
群れが大きければ狩りも楽だから、大きな獲物も手にはいる。そういう時は食べる。本当は木の根が好きだが、群れが大きいと木の根ではすみかになる森を失うかもしれないので、いきものも食べるのだ。はぐれて一頭になったりしたら、無理せずに木の根や木の実でなんとかする。そういう食性らしい。
要するに、エクシザの鹿狩りを手伝ったって、そこまで恩恵はないのだ。話を聴くに、そもそもエクシザは獲物のほとんどを独り占めしたみたいだしな。
それもよくない。もし、無理に動員したのなら、それ相応の礼儀は尽くすべきだ。あいつ、自分がマルジャン達よりも強いからって、マルジャン達を手下かなにかと勘違いしているらしい。横暴である。
マルジャン達は俺が使役しているのであって、エクシザは頑張っても同列、年功序列ならあいつは一番の下っ端である。乱暴に云えば三頭ともが俺の手下なのであって、そのなかでエクシザが偉いとか、マルジャン達の立場が弱いとか、そういうふうには俺がいやだからさせない。
エクシザが可哀相かもしれなくても、それに付き合わされてしたくもないことをさせられたマルジャン達のほうが、もっと可哀相なのだ。だから今回の件は、俺は積極的にマルジャン達の肩を持つ。




